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魂手形 三島屋変調百物語七之続 角川文庫

Miyuki Miyabe

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041134719
ISBN 10 : 4041134714
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan

Content Description

百物語なんかしていると、この世の業を集めますよ――。江戸は神田の袋物屋・三島屋では、風変わりな百物語が続けられている。語り手一人に、聞き手も一人。主人の次男・富次郎が聞いた話はけっして外には漏らさない。少年時代を木賃宿で過ごした老人が三島屋を訪れた。迷える魂の水先案内を務める不思議な水夫に出会ったことがあるという――。三島屋に嬉しい報せも舞い込み、ますます目が離せない宮部みゆき流の江戸怪談。

【著者紹介】
宮部みゆき : 1960年東京生まれ。東京都立墨田川高校卒業。法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞長編部門、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、93年『火車』で山本周五郎賞、97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞、99年『理由』で直木賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。02年司馬遼太郎賞と芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年『名もなき毒』で吉川英治文学賞、08年英訳版『BRAVE STORY』でBatchelder Award、22年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • いこ

    このシリーズは「江戸怪談」で「変わり百物語」である。普通の百物語と違う所は、語り手一人、聞く相手も一人。聞いた話はけっして外に漏らさない所。不思議な体験をした者、怖い思い出を持っている者などが、神田袋物屋「三島屋」の応接間でお茶とお菓子を頂きながら、体験を吐き出して帰っていく。私は怖がりなので、普段「怪談」など読まないようにしているが、宮部さんのこのシリーズは本当に良い。背筋がぞくっとしても、そこにホロリとする要素があったり、少しのユーモアがあったりで、怖がりの人にも勧めたいシリーズなのである。

  • yoshida

    三島屋シリーズ第七弾。短編三編。今回は人の感情、業が非常に生々しかった。それだけに読んでいて引き込まれ一気読みとなる。「火焔太鼓」は人の欲と業。人が手に入れた奇跡的な力。その力は弱り消えることが分かる。力を継続させる為に取った方法は。「一途の念」も欲と業か。夫の病と奉公先の変貌。妻のやむを得ない選択と結果。養家の義弟の人でなしさが強烈な印象を残す。「魂手形」は因果と人の気持ちの残酷さ、哀しさか。魂が彷徨う。そこには悔いや恨みがあるから。何が正解か分からぬが因果は回る。最期は不穏な夢。安定の面白さがある。

  • ふう

    変調百物語七之続。悲しい話も恐ろしい話も尽きることなく、三島屋黒白の間での物語は続きます。表題作「魂手形」は死後もなお苦しみ続ける魂を安らかにあの世へと送る仕事人の物語。無念の死をとげた人の魂は、きっとこんなふうに人間のそばに漂っているのかもしれません。二人の「なさぬ仲」の母親が登場しますが、先妻の子にも惜しみなく愛情を注ぐ母親と、命まで奪ってしまうようなひどい母親とでは、子の人生がこんなにも違ってくるのだと、生きた人間が一番怖いと思い知らされました。聞き終えたあと富次郎がみた夢が一番ぞっとしましたが。

  • ピース

    今回は尾丈夫殿の話、屋台の串団子売りのおみよの話、吉富という老人の話。どれも少し悲しいけどいい話だった。又、前の聞き役のおちかに赤子が授かったことで浮足立つ三島屋だが突然富次郎の前に現れた不穏な男は何者!?それが気になる。

  • 眠る山猫屋

    火災を鎮めるという『火焔太鼓』の怪異は『荒神』に連なる怪物の系譜か。妖怪というよりは怪物のイメージだが、人に寄り添う優しさの秘密は切ない。献身と運命の狭間で生きていくと云うこと。『一途の念』は怪異としては怖くはないが、他人を思い計らない悪意が産み出した悲しい事件の顛末。『魂手形』は百物語を根底から覆しかねない秘密が描かれたが、流石、宮部みゆき先生、きっちり仕上げてくれている。いなせな語り手の昔話だが、血の繋がらない母との関係が素晴らしく良い。パワフルで口の悪い母ちゃん!(続)

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