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偶然の音楽

Paul Auster

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102451069
ISBN 10 : 4102451064
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

妻に去られたナッシュに、突然20万ドルの遺産が転がり込んだ。すべてを捨てて目的のない旅に出た彼は、まる一年赤いサーブを駆ってアメリカ全土を回り、“十三ヵ月目に入って三日目”に謎の若者ポッツィと出会った。“望みのないものにしか興味の持てない”ナッシュと、博打の天才の若者が辿る数奇な運命。現代アメリカ文学の旗手が送る、理不尽な衝撃と虚脱感に満ちた物語。

【著者紹介】
ポール・オースター : 1947年生れ。コロンビア大学卒業後、数年間各国を放浪する。’70年代は主として詩や評論や翻訳に創作意欲を注いできたが、’85年から’86年にかけて、『シティ・オブ・グラス』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』の、いわゆる「ニューヨーク三部作」を発表し、一躍現代アメリカ文学の旗手として脚光を浴びた

柴田元幸 : 1954年、東京生れ。東京大学文学部助教授。『生半可な学者』で講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    『ムーン・パレス』の後に書かれた作品。前半はボストンをスタート地点に中西部からカリフォルニア、また南部へとひたすらに車で駆け抜ける物語。一転して後半は、ペンシルヴァニアの田舎に定点を据え、そこで物語が展開する。前半もバークレイで昔馴染みの女性との数日間の接触はあるものの、それにしても人間関係は希薄だ。それ以外は一人で車を駆るのだから。後半にしても、基本的には主人公のナッシュの孤立と孤独は深い。現在のアメリカ人が抱える孤独を彼が体現しているのだろうか。小説のエンディングには呆然とするばかりだ。

  • tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

    オースターがこの小説で書きたかったものは何だろう。 アメリカ全土をドライブし、延々と1万個の石を積み上げるというお話。 「動」の愉しみと「静」の苦しさなのか。 逆に、「静」の愉しみと「動」の苦しさなのか。 どちらともそうで、どちらともそうでないのだろう。 正解はオースターにさえ解らないだろう。 「衝撃のラストシーン」のその続きがどうなったのか、永遠にわからないように。 ☆5.0

  • NAO

    ポール・オースターは、都会でその存在が希薄になってしまった「幽霊」のような人々を何度も描いている。この作品にも、「幽霊」という言葉が何度も出てくる。他に「荒野」「石だらけの土地」もよく出てくる。その不毛なイメージは、「幽霊」とも重なるものだろうか。この作品では、ナッシュとポッツィが延々と石を積み上げ壁を作らされている。ナッシュにとって、石積みは、金を手にしたために幽霊のような存在になってしまったことへの罰なのだろうか。それでいて、積み上げた壁は、彼を幽閉してしまうものでもあるのだが・・・。

  • キク

    オースター作品の主人公達はいつも「ここではない何処か」を目指して移動を続ける。本作のナッシュはその移動の末に、有刺鉄線で囲まれた野原で石壁を積み続けるという状況に自分と友を閉じ込めてしまう。そこから必死に脱出しようとする2人の行動はほとんど狂気に近いものだったけど、オースターは美しいメロディーとして描き切ってしまう。こういうのってオースター以外にはなかなか出来ないと思う。「偶然の音楽」という題名が本当に秀逸で、切ない。

  • サンタマリア

    至る所で音楽が鳴り、運命が決まっていく。そして肉体労働によって運命はより強固になる。情婦と踊るシーンから村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』を連想した。『踊るんだよ』。最後にアクセルを踏み締めたのはナッシュらしいなぁ。また、ストーリー自体も面白く、示唆的な何かを放り出して読んだっていいだろう。

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