Books

Red 中公文庫

Rio Shimamoto

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122064508
ISBN 10 : 4122064503
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2017
Japan

Content Description

夫の両親と同居する塔子は、可愛い娘がいて姑とも仲がよく、恵まれた環境にいるはずだった。だが、かつての恋人との偶然の再会が塔子を目覚めさせる。胸を突くような彼の問いに、仕舞い込んでいた不満や疑問がひとつ、またひとつと姿を現し、快楽の世界へも引き寄せられていく。上手くいかないのは、セックスだけだったのに―。島清恋愛文学賞受賞作。

【著者紹介】
島本理生 : 1983年、東京都生まれ。2001年『シルエット』で第44回群像新人文学賞優秀作、03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞、15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
☆
☆

3.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
1
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
有能な夫と一人娘に恵まれ羨むような生活を...

投稿日:2021/04/25 (日)

有能な夫と一人娘に恵まれ羨むような生活をしている塔子だが、同居する義理の親との微妙な生き方の違いや、優しいが独善的な夫との間に少しずつ隙間が出来ている。自分が我慢すれば、この程度の隙間は埋められると思いながら幸せを装っているが、偶然、昔の恋人と再会したことから、その隙間の意味が自分を偽っていることだと認識してしまう。一度、それが分かってしまうと、本当の自分になりたいという自我が加速しながら大きくなり、それはもう後戻りできないスピードになっていくのだが、きっかけは快楽だったりすることもあるということを教えてくれる。

Kooさん さん | 東京都 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • bunmei

    恋愛の心理描写と駆け引きを巧みに表現し、男女の縺れ合う官能の世界を濃密な性描写を交えて綴られ、きわどい表現にも挑んだ大人の恋愛小説。来春には、夏帆と妻夫木聡の主演で、映画化も決まっているとか…。真面目でマザコンの夫、昔の恋人で強引な鞍田、同僚で軽薄な小鷹と最初は男達に翻弄されている様に見えた塔子。しかし、次第に男達を巧くコントロールする立ち振る舞いが浮き彫りになり、女としての内面に宿る強かさが滲み出てきます。登場人物の性への欲望は生々しく描けていて一気読みでしたが、正直どの人物にも共感はできなかった。

  • absinthe

    面白かった。女の女による女のための官能小説。男は馬鹿だから男がこの手の話を書くと容姿にこだわって顔とおっぱいとおしりの話になってしまうのだが、女は色々心の内側が大切なようだ。人目を引く美人でないが、堅実そうな印象の塔子。なのに内面は…という面白さ。「寝てほしい」と3回言われたらもうゴロンとしてしまう。欲求不満とはいえ軽すぎないだろうか。結局いい女と言うより男に都合のいい女。塔子にもう少し翠の将来象を語ってほしかったのだが。作品中で子育ては単なる重荷だ。

  • さてさて

    『鍵を外すまではやたらと時間がかかる体も、いったん開かれてしまえばこんなにも快感の速度が変わるのか』。島本さんが官能世界を文庫本503ページという物量の中に妖艶に描き出すこの作品。そこには、一見なんの不満もないように見える日常を過ごす主人公の塔子が、一方で強く希求する快楽への思いの中にせめぎ合う様が描かれていました。嫌らしさと美しさの絶妙なバランスに酔うこの作品。そんな物語を読後感悪くなくまとめる島本さんの筆の力に驚くこの作品。官能世界を描いても島本さんは島本さんであることに安心もした、そんな作品でした。

  • nanako

    確かに真は頼りない。でも塔子はもっと悪い。塔子のコロコロ変わる思考にはついていけず!です。

  • のり

    何不自由なく暮らしていたはずの「塔子」は、かつての恋人「鞍田」に再会し、心の隙間・身体の寂しさ・家族との意見の相違が原因で深みに嵌まっていく…確かに旦那の言ってる事は正論だが、どこかズレているし癇に触る言い方は堪えると思う。それでも正直赦される行為ではない。相性はあると思うが…流されやすい塔子にも問題はある。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items

HMV&BOOKS online Recommend