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文芸的な、余りに文芸的な / 饒舌録ほか芥川vs.谷崎論争 講談社文芸文庫

Ryunosuke Akutagawa

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062903585
ISBN 10 : 406290358X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

芥川谷崎「小説の筋」論争の全貌!『改造』掲載の批判の応酬と、発端となった新潮合評会及び俎上の小説二篇、谷崎の芥川追悼文を収録

【著者紹介】
芥川龍之介 : 1892・3・1〜1927・7・24。小説家。東京生まれ。東京府立三中、一高を経て、1913年、東京帝大英文科入学。在学中の14年に菊池寛、久米正雄らと第三次「新思潮」を創刊、翻訳や小説などを発表する。16年には第四次となる「新思潮」を発刊し、創刊号に発表した「鼻」が夏目漱石によって激賞され、文壇に地位を築く。古典から海外文学までの幅広い知識と教養をもとに、さまざまな名作を残す。27年、睡眠薬により服毒自殺

谷崎潤一郎 : 1886・7・24〜1965・7・30。小説家。東京生まれ。東京府立一中、一高を経て、1908年、東京帝大国文科入学。在学中の10年に小山内薫、和辻哲郎らと第二次「新思潮」を創刊、戯曲や「刺青」などを発表し、11年中退。永井荷風らに認められ、次々と作品を発表、反自然主義の立場から書かれた作風は、耽美派、悪魔主義などと呼ばれ、人気を博す。関東大震災を経て関西に移住し、42年に『細雪』の執筆を開始する。49年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希

    贅沢な1冊でした。何が文芸的と成し得ているのか、それに対する評論は読み応えがありました。筋のない小説の論争に興味を持ったからでしょうね。自死した芥川への追悼とも捉えることができると思います。

  • 優希

    再読です。芸術とは、文芸とは何かをテーマに芥川の死の直前まで谷崎と芥川が互いの文学観を論じ合っています。お互いをリスペクトしつつ、思うところを述べるという立場が見られました。自死した芥川への追悼とも捉えることができると思います。

  • カブトムシ

    芥川龍之介は、「文芸的な、余りに文芸的な」の一で「話」らしい話のない小説について、二で谷崎潤一郎氏に答ふ、を書いて論争になります。さらに 五「志賀直哉氏」を読むと、芥川龍之介がいかに読書家だったかが分かります。志賀直哉の数編について、日本や世界の似ている作品をあげています。そして「これは後世の批評家たちに模倣呼ばわりをさせぬために特にちょっとつけ加えるのである。」と述べています。志賀直哉自身の「太宰治の死」も自分と太宰治について、誇張した内容の文章をみて、書いておく方が良いと判断して書くことにしたのです。

  • ノブヲ

    谷崎潤一郎と芥川龍之介による文学論争。両者の言い分はどちらもよく理解できる。谷崎の主張は冷静な現状認識であり、いわば形而下的な理想論である。一方芥川の主張はより夢や希望にも近く、言い換えれば、こちらは形而上学的な理想論ということになるだろうか。芥川龍之介の自殺によって議論が雲散霧消したとはいわない。しかしそれは白銀世界を穿つ漆黒のクレバスにも似て議論そのものに深い亀裂を走らせ、その一筋できた闇は、つい先程のことのように妙に生々しく、だからこそよけいにただ痛ましい印象だけをいつまでも読者に残す。

  • かふ

    谷崎と芥川はお互いの文学をよく知る友人だ。芥川が大正時代の新しい文学と葛藤していく中で、理想とする文学を模索していたのだと思います。それが志賀直哉の筋のない話(文学)として理想を見出したのは、志賀直哉の確固とした善なる思想(倫理観)を見出したからだ。それは西洋哲学から来る真・善・美という「私」の中で統一された主体であるが、芥川の神経症的な精神はそれと葛藤するしかなかった。それが分裂質のような芥川の病的な文学の一面なのだが、それを同じ文学同志の谷崎にぶつけて確かめなければならなかった。

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