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ISBN 10 : 4087452387
Content Description
物語はいつも鉄道が運んできた―。松本清張の『点と線』、水上勉の『飢餓海峡』、小津安二郎の『東京物語』など、日本の小説史、映画史に燦然と輝く作品の中で、度々描かれてきた鉄道のある風景。あの場面には一体どんなドラマが潜んでいたのか。鉄道が発達した日本の情勢や時代背景をもとに、著者が登場人物の心情を紐解いてゆく。旅と物語が出会う至福のエッセイ集。第37回交通図書賞受賞作。
目次 : 夜行列車の詩情と悲しみ―松本清張「張込み」のこと、奥田英朗『オリンピックの身代金』のことなど/ 列車で食べる弁当はうまい、列車から見える海は美しい―恩田陸『三月は深き紅の淵を』のこと、石井桃子『幻の朱い実』のことなど/ 思い立った時に汽車に乗る‐林芙美子の自由な旅―林芙美子『放浪記』のこと、つげ義春「海辺の叙景」のことなど/ 林芙美子は鉄道の旅が好きだった―林芙美子「房州白浜海岸」のこと、田宮虎彦『銀心中』のことなど/ 森林鉄道が走っていたころ―水上勉『飢餓海峡』のことなど/ 北海道から鉄道が消えてゆく―佐藤泰志『海炭市叙景』のこと、島田荘司『奇想、天を動かす』のことなど/ 戦時中も鉄道は走った―吉村昭『東京の戦争』のこと、加賀乙彦『永遠の都』のことなど/ 少年たちも鉄道に乗る―山本有三『路傍の石』、佐野美津男『浮浪児の栄光/戦後無宿』のことなど/ 高千穂鉄道への旅―内田百〓(けん)『阿房列車』のこと、内田康夫『高千穂伝説殺人事件』のことなど/ 幻想は鉄道に乗って―稲見一良「花見川の要塞」、中村弦『ロスト・トレイン』の幻の列車のことなど/ 路面電車でゆっくりと―永井荷風「深川の唄」、堀江敏幸『いつか王子駅で』のことなど/ 中央本線各駅停車に乗る楽しみ―井伏鱒二『荻窪風土記』のこと、松本清張『黒い樹海』のことなど/ 石炭を積んで鉄道は走った―五所平之助「挽歌」のこと、木山捷平「斜里の白雪」のことなど/ 忘れられない小さな駅とローカルの鉄道―鮎川哲也『沈黙の函』、島田荘司『海街 diary』のことなど/ 東北鉄道の旅―成田為三「浜辺の歌」のこと、つげ義春「リアリズムの宿」のことなど
【著者紹介】
川本三郎 : 1944年東京生まれ。東京大学法学部卒業。朝日新聞社記者を経て、その後文筆家となる。91年『大正幻影』で第13回サントリー学芸賞、97年『荷風と東京』で第48回読売文学賞、2003年『林芙美子の昭和』で第6回桑原武夫学芸賞と第57回毎日出版文化賞、12年『白秋望景』で第23回伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Customer Reviews
投稿日:2021/04/09 (金)
Book Meter Reviews
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KAZOO
読了日:2015/07/31
たびねこ
読了日:2014/12/07
香乃
読了日:2015/10/25
midnightbluesky
読了日:2014/11/06
かわくん
読了日:2015/04/09
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