Live In New York 1974

1969年にドイツのケルンで結成されたバンド、トリアンヴィラート。紀元前のローマ帝国時代の特異な政治スタイルであった〈三頭政治〉をバンド名に冠しただけにキーボード、ギター&ベース、そしてドラムという3人編成のこのバンドは、ザ・ナイス、エマーソン・レイク&パーマーの音楽スタイルからの大きな影響下に有りながらも徐々にバンドとしてのオリジナリティを備え、1972年にドイツEMI と契約を交わし組曲を中心に構成されたデビュー・アルバム『Mediterranean Tales』をリリース、そしてヨーロッパを中心にコンサートを行う。 1974年に入りバンドは新作のレコーディングをスタートさせる。この間、ベース&ギターのメンバーチェンジが行われ、アルバム『Illusions On A Double Dimple』をリリースする。2つの組曲から構成されたアルバムはアメリカのFM局から好意的に迎えられオン・エア・チャートの上位にランク・インしたことからアメリカでのリリースも決まる。さらにフリートウッド・マックのオープニング・アクトを務め全米41ヶ所でコンサートを行い、その甲斐あって全米アルバム・チャートNo.55にランク・インする。このツアーに先立ち同年10月1日にニューヨークのウルトラソニック・レコーディング・スタジオにてラジオ・プロモーション用のスタジオ・ライヴを行い、アルバム収録メドレー2曲を完全再現する。本作は、このスタジオ・ライヴを完全収録したライヴ・アルバムである。ユルゲン・フリッツのプレイは、キース・エマーソンの影響を受けていながらもそれを上回るテクニカルかつドラマチックなパフォーマンスでオーディエンスを圧倒する。ちなみにオープニング・ナンバーは次作の収録楽曲である。この成功によって翌1975年にリリースする『Spartacus』は全米アルバム・チャートNo.27にランク・インする。ボーナス・トラックとして翌1975年の全米ツアーでのパフォーマンスを追加収録。

輸入盤国内仕様＜日本語帯、英文ブックレット対訳付＞

ヘルムート・ケレン(b, vo)
ハンス・バーテルト (ds, perc)
ユルゲン・フリッツ (kbds, perc, vo)