SHM-CD

Symphony No, 9, Adagio from Symphony No, 10, : Abbado / Vienna Philharmonic (2SHM-CD)

Mahler (1860-1911)

User Review :4.5
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
UCCG4483
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
SHM-CD

Product Description

マーラー:交響曲第9番、交響曲第10番から『アダージョ』
アバド&ウィーン・フィル


〜マーラー没後100年記念〜クラウディオ・アバド マーラー交響曲シリーズ
今や巨匠指揮者となったアバド第1回目のマーラー録音をSHM-CD仕様、オリジナル・ジャケットで再発売!
 ウィーン・フィルの豊潤な弦楽器の魅力を存分に引き出した第9番と第10番。共にウィーンでのライヴ録音。(ユニバーサルミュージック)

【収録情報】
マーラー:
・交響曲第10番嬰ヘ長調から『アダージョ』
 録音時期:1985年6月
 録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
 録音方式:デジタル(ライヴ)

・交響曲第9番ニ長調
 録音時期:1987年5月
 録音場所:ウィーン、コンツェルトハウス
 録音方式:デジタル(ライヴ)

 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)

Track List   

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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アバドのマーラーの交響曲のディスクのうち...

投稿日:2012/11/12 (月)

アバドのマーラーの交響曲のディスクのうち、各曲の第一回録音の再売の批評が、レコード芸術9月号の100ページに載っていた。 驚いたことに、ここに書かれた批評は私にとって、ただ一か所を除いて、徹頭徹尾 「まさにその通り!」と納得&共感しまくりの批評だった。批評家の意見とこれほど意見が一致した体験は、いまだかつて記憶にない。 「ただ一か所」意見のズレがあったのが、この「9番・10番」の一節、『シカゴ響とのツィクルスよりも、1989年より始まるベルリンとの録音の関連性を強く感じさせる』の部分だ。実は、そう言われて9番のみ、今一度ウィーン旧盤と、ベルリンフィルとの新盤を聴きなおしてみたのだが、私の意見としては、「陰影の豊かさよりも豊麗な色彩感を前面に押し出し」は納得できるにしても、(新盤と比較して)「ストレートに音楽を進め」ているようには思えなかった(つまり新盤の方がむしろストレートに聴こえた)。「旧盤のほうがストレート」感じられたというのは、オーケストラや録音年代の違いが問題なのではなく、ライブ録音だからという意味で、同じくライブで統一された新盤=ベルリンフィル盤に近い印象を持たれたのではないだろうか? と不遜にもプロの批評家を批評してしまった。相場さんゴメンナサイ!

司那夫金 さん | 所在地 | 不明

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これはもう最高以外の評価は考えられない。...

投稿日:2011/10/05 (水)

これはもう最高以外の評価は考えられない。マーラーはバーンスタイン盤の評価が高いが、9番や10番に関しては、私個人としてはこのアバド/ウィーン盤の方が好きだし愛聴している。音楽に対する掘り下げが浅く、音響がムチャクチャ美しいところなどは、かのカラヤン盤を彷彿とさせるが、カラヤン盤に付きまとうニセモノ臭さが、アバド盤では上品さとして響いてくる点など、稀有な名演だと言えるだろう。その後アバドはベルリンフィルと新盤を録音した。ベルリンフィル盤も聴き易く好感が持てるが、一歩ひいて冷静に評価すれば、この旧盤の魅力には到底及ばないと思う。

エーテルの風 さん | 長野県 | 不明

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アバドによるマーラーの交響曲第9番と言え...

投稿日:2011/07/17 (日)

アバドによるマーラーの交響曲第9番と言えば、いの一番に1999年にベルリン・フィルとライヴ録音した超名演が思い浮かぶ。アバドは、この演奏のあと大病を患うのであるが、当該演奏には死を予見したかのような凄みがあり、それまでのアバドによる様々な演奏とは一線を画するような至高の高みに達した超名演であった。同曲の本質は、死への恐怖と闘い、そしてそれと対置する生への妄執や憧憬であると言えるが、アバドは、自らが死と隣り合わせになるという絶望的な境遇に陥ったことによってはじめて、その音化に見事に成功したと言えるだろう。ところが、当該演奏の約12年前の本盤におさめられた演奏はどうであろうか。様々な意見もあろうかとも思うが、私としては、聴き手の心の琴線に訴えかけてくるものが今一歩弱いと言わざるを得ないのではないかと考えている。確かに、美しい演奏ではある。本演奏において、ウィーン・フィルを起用したのも功を奏しており、このオーケストラの美音が演奏全体に独特の魅力を付加しているというのも否定し得ない事実ではある。しかしながら、その美しさというのも、例えば、カラヤンのように、余人には及び難い絶対美の世界を構築し得る(1982年盤)のであれば、一つの方向性として説得力があるのだが、本演奏の場合は、美しさのレベルにおいてもとてもカラヤンの域に達しているとは言い難い。また、第1楽章の死への恐怖と闘いについても、前述のアバドによるベルリン・フィル盤のような凄みには到底及んではおらず、いささか中途半端との誹りは免れないのではないかと考えられる。もっとも、随所に聴かれる歌謡性の豊かな表現には汲めども尽きぬ情感が満ち満ちており、その歌心溢れる柔和な美しさには魅力があると言えるところである。その意味では魅力的な箇所にも事欠かないとも言えるのかもしれない。第10番については、この後の録音がなされていないことから本演奏が現時点でのアバドによる最新の演奏ということになるが、その演奏内容の評価については第9番と同様のことが言えるのではないか。美しくはあるが、かと言って他の演奏を圧するような絶対美の世界を構築し得ているわけではない。楽曲の心眼に鋭く切り込んでいくような凄みはないが、他方、歌謡性豊かな情感には満ち溢れており、その意味では魅力的な箇所も多々存在している。いずれにしても、第9番、第10番ともに、踏み込み不足の誹りは免れないと言えるが、他方、魅力的な箇所も散見されるところであり、ウィーン・フィルによる美演も相まって、総体として佳演との評価をするのにいささかの躊躇もするものではない。なお、初出の時もそうであったが、アバドは、両曲をCD化するに際して、第10番を冒頭に配してその後に第9番をカプリングするという楽曲の配列にしているが、これは何か意味があるのであろうか。少なくとも、第10番の内容に鑑みれば、第9番の終楽章の次に配するのが至当であると考えるのだが、少なくともアバドによる本演奏を聴いても、かかる特異な配置の説得力を勝ち取るだけの根拠を見出すのは困難であると言わざるを得ない。録音は、従来盤でも比較的満足できる音質ではあったものの、今般、SHM−CD化による高音質化が図られたというのは大いに歓迎したいと考える。したがって、かかる高音質化を加味して、全体としての評価としては★4つの評価とさせていただくこととする。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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