Cosi fan tutte : Miller, Hengelbrock / Royal Opera House, Bengtsson, Adamonyte, Breslik, Thomas Allen, etc (2010 Stereo)
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 15/July/2021
2016年にグローガー演出に取って代わられた一世代前のプロダクション。これが今になってディスク化されたのは、ロイヤル・オペラも昨年は閉鎖を余儀なくされ、新しいコンテンツがないせいだろうが、発売の意義は十分にあった。特に素晴らしいのはヘンゲルブロックの指揮。もちろんスタイルはHIPだが、細かい緩急の変化、硬軟の表情の使い分けが見事。歌手陣も水準高い。ベングトソン、アダモナイトは単体としての歌の魅力はイマイチかもしれないが、アンサンブルとしてはとても良いし、二人とも金髪美女なので、本物の姉妹に見えるところは高評価。2006年ザルツブルクに続いてドン・アルフォンソを余裕綽々で演じるトーマス・アレンが舞台を引き締めている。 ジョナサン・ミラーの現代化演出だけは残念。似た仕様のドリス・デーリエ演出(ベルリン国立歌劇場)などに比べると発想が貧困だ。たとえば、最初から最後まで同じセットを使い回すので、せっかく舞台上に置いてある姿見をもっと効果的に使えるはず。第1幕フィナーレの「磁石のお医者様」も看護婦二人を率いて登場、普通に「アルバニア人」たちにAEDを使うだけだ。これじゃパロディにも、何にもならないでしょ。0 people agree with this review
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