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Mahler (1860-1911)

CD Symphony No.1 (Hamburg 1893 version): Hengelbrock / NDR Symphony Orchestra

Symphony No.1 (Hamburg 1893 version): Hengelbrock / NDR Symphony Orchestra

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  • ★★★★★ 

    風信子  |  茨城県  |  不明  |  22/November/2017

    ”巨人”が異形の交響曲であることを改めて思い知る機会を得た もうベートーヴェンの残映を引き摺っていないことも明白になった 簡明な旋律と荒々しい推進力を以って水平方向へ和声を展開する音楽は現実離れした夢心地の世界へ聴衆を誘引する ロマン派の終焉の地に近づいたことを思い知らされる その初めから終末の風を漂わせる音楽は甘美で危うい風情を纏う 楽章の前半を導入部に費やす第1楽章が象徴だ 明確な主題を提示せず揺蕩うオーケストラの作り出す”空間”にマーラーが陽炎のように立っている 終わりの始まり 新しい世界が来る予感に身が震える ヘンゲルブロックはこの一曲でマーラーを語ってしまった 綴ってしまった おそらくもうマーラーに帰って来ることはないだろう それでいいように思う 今日突然マーラーが聴きたくなった そこで引き出したのがこのヘンゲルブロック盤だった 久しぶりに再聴して驚いた この新鮮な感動は何だろう もしまだであれば お聴きになっては如何 通常の”巨人”と同様愉しめること請け合い

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  • ★★★★☆ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  06/July/2014

    演奏自体は後述の通り、なかなか面白いし、録音も優秀だからハンブルク稿の代表的な録音として推したいところなのだが、肝心の「稿」に大きな問題がある。「花の章」入り、第1楽章の提示部反復やスケルツォ冒頭部のダカーポがないわけだから、まぎれもなくハンブルク稿なのだが、この稿の特徴と言われてきた通常版のオーケストレーションとの違いがほとんど無くなってしまっている。残っているのは第1楽章序奏、最初のファンファーレが舞台裏からのホルン(通常版ではクラリネット、かつてのハンブルク稿では舞台上のホルン)になっていること、終楽章でティンパニが通常版と違う動きをする箇所があることぐらいか。葬送行進曲冒頭もコントラバス・ソロだ。国際マーラー協会はこの版を全集の補巻として出版するらしいが、この協会の間抜けな体質がまた出てしまった。こういう楽譜があることは事実のようだが、こんなに通常版に近いものをわざわざ出版してどうするのよ。 演奏自体はどこが面白いかと言うと、このコンビがこれまでソニーに録音してきたシューベルト、メンデルスゾーン、シューマンの録音と同じく、楽器はモダンだが、明らかにピリオド志向があること。第1楽章以外、テンポは概して速めで表情は淡白、オケは室内楽的に各パートが透けて見えるように聴こえる。ティンパニは明らかに硬めのマレットを使用、弦楽器のヴィブラートも皆無ではないが、かなり控えめであろう。1番の録音ではノリントン、ロトなど、そういう志向のディスクが既にあったが、彼らが通常の4楽章版を使っていたのに対し、ピリオド風アプローチにさらに適したハンブルク稿を使ったのがこの録音。だからこそ、通常版と違ったオーケストレーションの面白さをもっと聴かせてほしかった。

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