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Gounod (1818-1893)

Blu-ray Disc Faust : Poda, Noseda / Teatro Regio di Torino, Castronovo, Abdrazakov, Lungu, etc (2015 Stereo)

Faust : Poda, Noseda / Teatro Regio di Torino, Castronovo, Abdrazakov, Lungu, etc (2015 Stereo)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  16/April/2016

    それなりに舞台は華やかだけど、ストーリーは全然ゲーテじゃないし、もはや手垢にまみれてダサい印象しか受けないグノーの『ファウスト』。しかしノゼダの切れ味鋭い指揮と、演出、振付から装置と衣装のデザイン、照明デザインまで一人で担当したポーダが鮮やかに作品を蘇らせた。セットは魔法陣を模した円形の廻り舞台の中央に巨大な可動式のリングを置いたもの。最初の場面では一番外側の円に沿って砂時計が並べられ、リングの象徴する「円環の時間」と砂時計の象徴する「流れ去って還らぬ時間」の対比を巧みに表現する。酒場の場(ジャケ写真)での人々の衣装も何ともファッショナブルだが、例のワルツの場面は痙攣的な集団舞踏に変容しているし、ワルプルギスの夜(バレエ音楽は最初と最後だけに縮減)ももちろん普通のクラシック・バレエではなく、黒塗りの裸のダンサー達による暗黒舞踏風ダンスになっている。マルグリートの前に「円環の時間」が開かれるのに対し、ファウストとメフィストフェレスには砂時計が手渡されるという皮肉な幕切れも見事で、本来、ゲーテの詩劇とはかけ離れたオペラからゲーテの精神を垣間見させる演出と言えよう。 カストロノーヴォの軽い声による題名役はデリケートな繊細さが出色。けれども、これまでの彼に比べれば、かなりスピントで劇的な表現も見せる。一方のアブドラザコフは「怪物的」な声の持ち主だが、メフィストフェレスはしばしばファウスト役を食ってしまいがちなので、悪魔的な表情の誇張をやや抑えているように聴こえる。とてもいいセンスだ。ルングも軽めの声のソプラノだが、初登場の場面では童女のようにすら見える美貌は、このような映像作品ではありがたい。

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