Touka

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    micarosu  |  神奈川県  |  不明  |  26/February/2017

    音楽に心を動かされたことはあるだろうか? 例えば圧倒的な熱さであったり、実体験の悲しさであったり、明確な説得力を持つものには出会ったことがあるのではないかと思う。 この「灯火」というアルバムはそれらとはまた一味違い、じわじわと心を揺さぶることで、最終的に感情が高まっていくような熱さを秘めた一枚になっている。 まず「ファンファーレが聴こえる」だ。 爽やかな疾走感とともにわずかな陰を感じる楽曲。 自分のあり方を問いながらも進みだそうとする歌詞の前向きさと流れるようなメロディ、そこに大濱さんの独特の歌声が融合されることで、希望という音楽の形が肌で感じられるような楽曲になっている。 なんて良い歌なんだろうと思っていたら、続く「疾走」がまた違う形で揺さぶってくる。 無骨な音色が魅せる格好良さと、陰のあるメロディ。 こちらも自問自答するような詩が耳に残るのだが、それを抱えながらも必死に駆けていこうとする姿に色んな想いが垣間見える。 誰もが悩みながら生きている。 それでもそれを変えようとして生きていきたいという強い想いに、すっかり感情は高まってしまっていた。 優しさと力強さを含んだ「コハク」、強い信念を綴った「狐火」の格好良さに更に酔いしれ、「昼間の三日月を見たか」、「フォーカスライト」と柔らかさと温かさを体現したような楽曲が全ての感情を優しく包み込む。 最後まで聴いて、こんな充実感を得られるアルバムも珍しい。 だからまた何度も最初から聴いてしまう。 楽曲一つ一つはもちろん素晴らしいが、ミニアルバムとしても申し分の無い一枚。 素晴らしい。

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