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Review List of R 

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     2021/04/09

    マッドサイエンティストというと、モロー博士のような鬼畜博士が思い浮かびますが、本書に登場する博士たちは常軌を逸していても、人類に恩恵を与える類いの研究に自らを実験台として取り組んだ偉人たちです。正直、彼らが得た名声とそれまで受けた苦痛が釣り合っていないと思うのですが…。純粋に読み物としても十分面白いです。ただ、かなりショッキングな実験もあるのでご注意ください。

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     2021/04/09

    偉業をなすことなく、その奇行によって人々の記憶に残る奇人たちの記録です。有名人は少なく、ほとんどが無名の人士ですが、そのエピソード群はいずれも強烈なものです。事実は小説より奇なりという月並みな言葉も、この本を手にすれば一気に真実味が増すことでしょう。偉人とは異なり、奇人の記録は貴重なものなので、今後も保存されていくことを望みます。

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     2021/04/09

    エドワード・ゴーリー作品を代表する人気者、うろん君が登場する絵本。カフカの「父の気がかり」をよりわかりやすくしたような作品。ゴーリーはこの作品を友人にこどもを作るなんて気が知れない!という思いを込めて書いたという説がありますが、はたしてどうでしょう。白黒の絵で描かれた人物たちが一様に沈鬱な表情をしているなか、もっとも生き生きしているのはうろん君なので、読者としてはうろん君を愛せずにはいられません。

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     2021/04/09

    緑、赤、青とある全三冊の短編シリーズ。道満さんはSF(すこしふしぎ)なマンガの名手。とくに、このシリーズは星新一のショートショートのようにミステリあり、ホラーあり、SFありとジャンルも幅広く、面白い話が多い短編マンガの名作。

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     2021/04/08

    サキの存在を知ったのは平井呈一編の「怪奇小説傑作集」でしたが、はじめて読んだ作品集が本書。「開いた窓」わ読んだときには作中に登場する女の子が可愛く感じられたのですが、どうやら、そう思わない人が多いらしいですね…。同じく収録されている「マルメロの木」などの作にも登場するので、サキというとクローヴィスより、こっちの女の子の方が思い浮かびます。サキはO・ヘンリーとよく比較されますね。私は冷笑的なサキの作風の方が好みです。なかでも、「宵闇」は洗練されていて見本のような話です。いじわるでも、なんとなく胸がすくのは登場人物が鼻持ちならない人が多いからかもしれません。

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     2021/04/08

    江戸川乱歩文庫でこの一冊だけ所有しています。なぜなら、この文庫の目次には「目羅博士の不思議な犯罪」の文字があるからです。この作は乱歩が発表からのちに「目羅博士」と題を改めたのですが、私は「目羅博士の不思議な犯罪」という扇情的ないかがわしさを持った題が乱歩の世界観に合っていて大好きなのです。この作品はエルクマン=シャトリアンの「見えざる眼」から想を得て(というより、パクって?)書かれたハンス・ハインツ・エーヴェルスの「蜘蛛」をさらには下敷きにして書かれた作品(だと思われます)。ですが、そんな些末なことがらは置いておいて、都会の怪奇を書いたこの作は乱歩の作のなかで最も偏愛する一編です。人形、鏡、都会、月光。乱歩の世界を彩るそれらの要素が絡まり合って生まれたこの一編は、例え、下敷きになった話があったとしても、乱歩にしか書けない魅力が溢れた作品だからです。

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     2021/04/08

    密室もトリックもない探偵譚。夢幻紳士は完璧な怪奇マンガ。国内外の怪奇幻想文学への偏愛が感じられる世界観、年月とともに変化していく絵柄、そして、なによりも主人公・夢幻魔実也が魅力的です。私のなかでは夢幻紳士こそ、理想の男性像になっています。

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     2021/04/08

    稲垣足穂好きなら堪らない世界観。鉱物、天体、博物学などなど。「ガラスの夜の少年の散歩」、まりの・るうにい、「風街物語」、「クシー君の発明」と、具体的な作品、著者名を述べていった方が伝わりそう。題名も、「睡沌氣候」と、「気」ではなく「氣」が使われているあたりがレトロさとモダンさが感じられていい。

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     2021/04/08

    数ある星作品のなかでもより語り口が楽しめる一冊。星新一はアイデアと落ちに定評がありますが、語り口も魅力のひとつ。落語から影響を受けたという文章は読むというより聴いているようです。もちろん、話も面白く、賭博者の集まりが周囲の迷惑や己の人生もかえりみずに賭け事に明け暮れる「四で割って」、オオカミオトコに噛まれるとオオカミオトコになってしまうように、なにかに噛まれると自分を噛んだものに変身してしまう男の悲喜劇「オオカミそのほか」など、アイデアも抜群に面白い。個人的には「ほれられた男」で、車に惚れ薬をかけてしまったことで車から熱い愛情を注がれてしまう場面がキングの「クリスティーン」みたいだなと思って気に入っています。

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     2021/04/08

    子どもに有害であると判断されて販売停止になった近未来の玩具の博物館で、SF的なアイデアの玩具がなぜ、子どもに有害であると判断されたのかが紹介されていく、さながら倫理の思考実験といった表題作が圧巻。読んでると怖くなります。そのほか、「虚数時間の遊び」は停止した時間のなかで、可能な限りの遊びを考え、実行する日々を送る博士の話。小説として読むと単調に思いそうですが、絵があることで独創的な作品になっています。

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     2021/04/08

    余白の美しい絵を描く漫画家さん。主に児童文学を中心にコミカライズしているのですが、可愛く、うつくしく、はかなげな絵のために作品の幻想性がいっそう感じられます。おすすめは安房直子さんの「夕日の国」。不思議な女の子との出会いと別れ、短いのにこんなに印象的で、こんなに悲しい気持ちになるとは。一方で、小川未明の「金の輪」は、怖い話。原作を読んだときには輪まわしという遊びがわからず、イメージが湧かなかったのですが、この漫画でどんな遊びか知りました。それ、面白いの?とは思いますが、子ども達が輪まわししている光景は美しいですね。読んでビックリしたのが「注文の多い料理店 序文」で、あの有名作のコミカライズと思って読んだら、なんと「注文の多い料理店」が出版されたときに付された序文のコミカライズだったことです。序文をコミカライズしようと思ったのがすごいです。

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     2021/04/08

    表題シリーズは一缶のグヤバノジュースに魅了され、グヤバノを求めて遥々フィリピンを訪れる話。旅行マンガとしてももちろん面白く、panpanyaさんの描く人物と風景の画筆のアンバランスさも相まって、フィリピンの異国然とした町並みが楽しいです。しかし、本シリーズの要はなんといってもグヤバノです(グァバではありません)。見たことも聞いたこともないこの果実、実は実在しているようなのですが、一読したら口がグヤバノの口になってしまうこと請け合いです(とはいえ、私自身は残念ながらまだ口に出来ていないのですが)。グヤバノを知っている人も、知らない人も必読。
    そのほかにも、「比較鳩学入門」のような、疑問に思っていなかったけど、そういえば何でなの?と思うような事柄に斬新な真相を提示してくれる話もあり、日常の風景のなかにある不思議を見つける目を育てるにはpanpanyaさんのマンガを読むのが近道になるかも?

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     2021/04/08

    京極夏彦の盟友で、若くして亡くなった作家の唯一の書籍。新耳袋などの現代の怪談とも通じる怪奇色あふれる幻想文学で、とくに液体を飲むことで読めるという奇書が登場する表題作の作中に登場する不条理怪談の掌編が怖い。怖がっているうちにつぎの話にうつり、その話の怖さを消化できないうちにまたつぎの話が、と、どこまでも続くトンネルのなかにいるような心細さを覚える。

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