マイケル・ケイメン プロフィール
%%header%%
%%message%%
マイケル・ケイメンのプロフィール
80年代から映画音楽に取り組み、キャリアはまだ20年ですが、その20年の間、膨大な作品を残し、幾度となくオスカーにノミネートされているオスカー常連のマイケル・ケイメン。彼はロックとクラシックの融合を試み、常に実験的で新しいサウンドを作り出しています。マイケル・ケイメンが一躍有名になるきっかけとなったのが、テリー・ギリアム(モンティ・パイソン)がメガホンをとった佳作”未来世紀ブラジル”のスコア。映画のオープニングで起用された、ジェフ&マリア・マルダーによる名曲’ブラジル’は余りにも有名。”リーサル・ウェポン”全4リーズ、”ロビン・フッド”なども有名ですね。オリジナリティ溢れる感性を持つマイケル・ケイメンの生い立ちから手掛けた作品に触れてみたいと思います。
マイケル・ケイメン 1948年4月15日ニューヨークで生まれる。幼い頃からピアノを習い、音楽を学ぶが、高校時代からオーボエを楽しむようになり、ジュリアード音楽院でもオーボエを専攻。1967年には音楽仲間らと”ニューヨーク・ロックンロール・アンサンブル”という名のグループを結成します。その後、伝説の作曲家レナード・バーンスタインに感銘を受けロックンロールとクラシック音楽の融合を試みました。1968年から1972年にかけて、”ニューヨーク・ロックンロール・アンサンブル”は5枚作品を残しています。そして彼はニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラのメンバーの一人として招かれ活動。その後の1973年、ハークネス・バレットにより、ケイメンは、デヴィッド・ボウイの”ダイアモンド・ドッグ・ツアー”の音楽監修責任者に任命されました。この参加によってデヴィッド・ボウイやロジャー・ウォーターズら、ブリティッシュ・ロックのアーティストらとも交流を深め、その結果、ケイメンの幅の広い作品が出来上がったのでしょう。
"未来世紀ブラジル”で注目され、87年には、”リーサル・ウェポン”シリーズの第一作目を手掛けます。この”リーサル・ウェポン”シリーズは、現在ではどれも廃盤となってしまっており、残念な限りです。このシリーズで聴ける、「映画音楽」ならぬ「ロック」な骨太サウンド、ケイメンの作品は「ロック」から始まっているのかも知れません。
その翌年、”ダイ・ハード”を手掛けます。この映画のサウンドトラックはリリースされているものの、スコア盤がこれまでに一度も音盤化されていない、というファンの間では、CD化が待ち望まれている佳作です。この同年に製作されたのが、ケイメンの作品中でも触れておかねばならない傑作”ロビン・フット”。この雄大さとアドベンチャー活劇的なスコアはケイメン自身も大のお気に入りとか。この作品でブライアン・アダムスの歌った"I Do It For You"はアカデミー賞、ゴールデン・グローヴ賞にノミネートされています。
”ダイ・ハード”や”ロビン・フッド”によって、90年代からは膨大な作品数だけでなく、その質の良さも高く評価されていきました。そのタイミングで、1993年、”ラスト・アクション・ヒーロー”を製作。これは”リーサル・ウェポン”を彷彿とさせるロック・サウンドを上手く融合させた素晴らしい作品として脚光を集めたのです。
その後も多くの作品を手掛けますが、中でも1995年に製作された”陽のあたる教室”は特筆しておきたい部分です。クラシックとロックを融合させる実験的な活動を続けているケイメンですが、この作品ではその実験が見事に反映されており、中でも”アメリカン・シンフォニー”には圧巻。リズミックながらも感情的な部分を感じさせたり、エレキ・ギターをオーケストラに混合させた、個性が漲る傑作だと思います。
その後の作品は、ダルメシアンが奮闘する”101”、ポール・アンダーソン監督の”イベント・ホライズン”。このスコアは、オービタルとの共作というのもあってかケイメン色が若干弱いのでは?。そして、エンニオ・モリコーネが担当するはずたった”奇蹟の輝き”。これはロンドン・メトロポリタン・オーケストラの演奏で耽美なメロディーからダイナミックなものまで楽しめます。
1999年の”アイアン・ジャイアント”は久々に派手!素晴らしいオーケストラ・スコアです。涙を誘う心に沁みるメロディーは、過去の”デッド・ゾーン”(未CD)を思い出させてくれます。またシークレット・トラックとしてラストで流れた”ダック・アンド・カヴァー”も収録されているのが嬉しいトコロですね。
そして最新作は、全米で興行成績1位!話題をさらった”X-Men”!壮大な雰囲気を醸し出しながらも奥行きのある重厚なサウンドで、恐怖感をあおるかのようなストリングス・・・。まさに正統派!3曲目の’ミュータント・スクール’は一聴の価値アリです。
ジョン・ウィリアムズの”スター・ウォーズ”によって映画音楽の真髄が蘇り、80年代から新鋭の作曲家が素晴らしいスコアを描き、今ではハリウッドに欠かせない存在になっている作曲家が目立っていますが、このマイケル・ケイメンも例に漏れない、映画音楽界を支える重要なアーティストでした。
ケイメンは、1996年に多発性硬化症を発病していましたが2003年9月まで公にはしていませんでした。そして11月、55歳で他界されました。享年55歳です。今後の活躍が楽しみだっただけに残念です。ご冥福をお祈りします。
マイケル・ケイメンのアーティストユーザーレビュー
こちらはマイケル・ケイメンのアーティストユーザーレビューです。