南アフリカのダラー・ブランド、アメリカのドン・チェリー、パナマのカルロス・ワード。異なる血を持つ3人の異能のミュージシャンが、それぞれの感性をぶつけあい、融合させて描き出す第三世界の情景。歴史的名盤が世界初CD化。

ダラー・ブランド（p） / ドン・チェリー（tp） / カルロス・ワード（as,perc）

シカゴの黒人ジャズ組織、AACMから世界に羽ばたいたサックス奏者、カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア。ときに破壊的に疾駆し、ときに慈しむように響くブロウに魂が揺さ振られる。実験的コラボレイトから生まれた傑作が初CD化。

カラパルーシャ（reeds） / カール・ベルガー（vib） / トム・シュミット（b） / ジュマ・サントス（ds） / ジャック・ディジョネット（ds）

チャールズ・トリヴァーとスタンリー・カウエルを擁したストラタ・イーストの看板グループ、ミュージック・インクの来日公演を収めた作品。ジャズの地平を切り拓く若獅子たちが巻き起こした熱狂を、鮮度100%で封じ込めた歴史的名盤。

チャールズ・トリヴァー（tp） / スタンリー・カウエル（p） / クリント・ヒューストン（b） / クリフォード・バーバロ（ds）

ストラタ・イースト屈指の人気作品が日本独自ジャケットにてCD化。ダラー・ブランドやカルロス・ガーネットらと共演し活躍していたチャールズ・サリヴァンのファースト・アルバム。ファンキーかつスピリチュアルな黒ジャズ大名盤。

チャールズ・サリヴァン（tp） / スタンリー・カウエル（p） / ソニー・フォーチュン（as） / アレックス・ブレイク（b） / ビリー・ハート（ds） / アルフォンス・ムーザン（ds） / ディ・ディ・ブリッジウォーター（vo）

エルヴィン・ジョーンズ、12年振りの来日公演を捉えた貴重な記録。生き証人であるエルヴィンが体現する、それまでのジャズとこれからのジャズ。26分に及ぶ「A Love Supreme」から溢れ出るプライドと哀切に震えが止まらない。今回特別にLP2枚分をCD1枚に収録！

エルヴィン・ジョーンズ（ds） / フランク・フォスター（ts,ss） / パット・ラバーベラ（ts） / ローランド・プリンス（g） / アンディ・マクラウト（b）

破竹の勢いだったジャック・ディジョネットが来日の折に録音した作品。デイヴ・ホランドとの一晩のセッションで、音楽に対する愛情とアイディアを次々と形にした魅惑のショウケース。名ドラマー、ディジョネットの真骨頂がここにある。

ジャック・ディジョネット（p,ep,or,per,ds,cong） / デイヴ・ホランド（b,per）

スタン・ゲッツ・グループで腕を振るった名ピアニスト、リチャード・バイラーク。来日の折に録音した本作は、元来のシャープな透明感はそのままに、エレクトリック・ピアノやファンク・ビートを取り入れた意欲作となった。

リッチー・バイラーク（p,el-p） / フランク・トゥサ（b,el-b） / ジェフ・ウィリアムス（ds）

マイルス・デイヴィスやファラオ・サンダースを魅了したバングラディシュ出身のタブラ奏者、バダル・ロイのファースト・アルバム。ジャズと民俗音楽の融合から生まれた音楽には、他に類を見ないクールネスとエキゾチシズムが漂う。

バダル・ロイ(tabla) / リッチー・バイラーク（p,per） / デイヴ・リーブマン（fl,ss） / フランク・トゥサ（b,el-b） / ジェフ・ウィリアムス（perc）

ビル・エヴァンス・トリオのベーシストとして名を馳せたエディ・ゴメスのファースト・アルバム。豊潤で表情豊かなベースが、エヴァンス・トリオとはまた違ったグルーヴィで躍動感溢れる演奏を聴かせる。本田竹彦の参加も貴重。

エディ・ゴメス（b） / 本田竹曠（p,el-p） / エリオット・ジグムンド（per）

ミュージック・インク、ロイ・エアーズ、日野皓正などのグループで活躍したベーシスト、クリント・ヒューストンのファースト・アルバム。ブラッキーンやアバークロンビーといった名手とともに、繊細かつしなやかに美しいメロディを紡いだ快作。

クリント・ヒューストン（b） / ジョン・アバークロンビー（g） / ジョアンヌ・ブラッキーン（p） / オナージ・アラン・ガムス（synth） / アル・フォスター（ds）

日本を代表するジャズ・ドラマーである日野元彦が、天才ピアニスト、佐藤允彦と鎬を削った名セッション。ときに前衛色をのぞかせる繊細かつ大胆なプレイは凛として美しい。一瞬たりとも油断できない緊張感は、これぞ“ジャズ”。

日野元彦（ds） / 佐藤允彦（p） / 井野信義（b）

エルヴィン・ジョーンズにも寵愛された名ピアニスト、辛島文雄のファースト・アルバム。メランコリックな響きのなかにもビターな味わいがある「リトル・アイランド」をはじめ、名曲・名演が並んだ日本のジャズ史上に残るピアノ・トリオ名作。

辛島文雄（p） / 鈴木勲（b） / ジミー・ホップス（ds）

日本の前衛ジャズ・シーンを牽引したサックス奏者のひとり、松風鉱一。切れ味鋭く疾走するディープ・ジャズに心湧き立ち、鋭角なブロウが奏でるバラードの美しさに息を飲む。森山威男の参加も貴重な、異端の81年録音作品。

松風紘一（as,ts,fl） / 初山博（vib） / 望月英明（b） / 森山威男（ds）

深く沈み込むような音像と清潔で美しいメロディ。ミロスラフ・ヴィトゥスやトニー・ウィリアムスを迎えた本作はフュージョンの枠を軽く飛び越え、しなやかだが陰影の濃い絶対不可侵な “マブミ・ワールド”を築き上げた。

山口真文（ts,ss） / ケニー・カークランド（key） / ミロスラフ・ヴィトウス（b,el-b） / トニー・ウィリアムス（ds）

次世代を担うトロンボーン奏者として注目を集めていた福村博のライヴ録音作品。向井滋春と織り成すトロンボーン・アンサンブルは重厚にして艶やか。エモーショナルな「Waltz For M」や「Mother Some Place」にその充実が滲む。

福村博（tb） / 向井滋春（tb） / 田村博（p） / 岡田勉（b） / 守新治（ds）