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2010年12月10日 (金)


『MMM Radio Psychedelic』×「3.10MMM」× HMV

音楽雑誌「MARQUEE」で好評連載中のクラムボン・mitoさんと MARQUEE編集長・MMMatsumotoさんによる「3.10MMM」が、 WebDice上でネットラジオとしてスタート!
その名も『MMM Radio Psychedelic』。今回は第16弾です。
2人による音楽談義がギュッと詰め込まれた、他では聴けない超レアな番組。 HMV ONLINEでは「3.10MMM」と『MMM Radio Psychedelic』で紹介したアイテムを合わせてご紹介!
必見必読です!




mito mito from clammbon
クラムボンのベーシスト。いくつかのソロプロジェクトや多方面のアーティストのプロデュース活動も活発に行うオールラウンド・プレーヤー。
MMMatsumoto MMMatsumoto  from「MARQUEE」
ポップカルチャーとマニアックな視点で独自な音楽を紹介する音楽雑誌「MARQUEE」の編集長。



どもです、ミトです!お待たせいたしましたっ、『MMM Radio Psychedelic』vol.16の配信開始です!!
今回のテーマは僕らの中では珍しくストレート!その名も「ギターっっ!!ギャイーン!!!」特集っ!!ここ10年、あか らさまにギターソロがメインの音源とかを聴くことがほとんど無かった私ですが、最近やけにそういった音源を 聴いてるんです、、、さてさて、これは一体なんなんでしょ?そんな内なる衝動を、MMMatsumotoさんと一緒に聴いてもらって、紐解いていこうじゃないかぁ、てのが今回。 現音楽シーンの潮流をこれでもかとばかりカラダ全体で受け止めているMMMatsumotoさんも、当然のようにエレキギターには一家言ありなワケで、アツい想いがほとばしる、良盤のオンパレードとなりました!
さあ、皆さんも久々に「ギャイィーン!!」に身を委ねて、2010年を見定めようじゃありませんか!では、行ってみましょうっっ!!





【MMMRadio Psychedelic 2010 Vol.16】
音楽雑誌「MARQUEE」とMMMRadio Psychedelicで紹介したPlay Listをご紹介

1st set   SPEED, GLUE & SHINKI / Eve


日本が生んだブルース、サイケデリックTrioバンドで、今でも世界に胸を張って誇れるバンド。 それこそがこのSPEED, GLUE & SHINKIではなかろうか?FoodBrain、Power house、そして個人のソロでも素晴らしい才能を発揮していた陳信輝(CHIN SHINKI)、同じくFood Brainに所属し究極のGSバンドGolden Cupsにも籍を置いた加部正義(ルイズルイス加部)、そしてこのバンドを脱退後に、フィリピンが誇る世界的ハードロックバンド Juan De La Cruzを結成し、一躍時の人となったJoey Smith(ジョーイ・スミス)。この3人が鳴らしたサウンドは、もはや日本の侘び寂びなどを完全に無視し、徹底的にオーヴァーグラウンドへと飛び出そうとする決意と覚悟を感じる無骨なUKブルースサウンド!!と、いうか、実は純日本人が誰もいないというのも、このバンドの特異な理由かもしれない…近年ではUKのレーベルPhoenixから再発され、即完した。

解説 by mito

MMMatsumoto 「洋楽として聴いてなかった?最初聴いた時に」
mito 「“コレが日本のバンドなんだ!”っていう誇らしげな嬉しさがありつつ聴いたというか。 結構ソレが世界にも伝わってるだけあって…あの、プライマル・スクリームいるじゃないですか。彼らが何年か前に来日した時、日本に来て早々にレコ屋に走って買ったレコードってのがSPEED, GLUE & SHINKIだったっていう(笑)」
MMMatsumoto 「ホント(笑)?」
mito 「もう大好きらしいんですって。で、どうにかオリジナルを!って言ってて、誰かが渡したのかな?それで大喜びしたっていう話が実はあって」
MMMatsumoto 「そうなんだ〜。フラワー・トラベリン・バンドとかもそうだけど、この辺の70年代初期のの日本のロックものって、海外で異様に高いよね。コレクターズアイテムとして」
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お取り扱いなし
   I Teoremi
I Teoremi
※お取り扱いなし

2nd set   I Teoremi / I Teoremi


どの国でも「一枚で全てを賭け、散ってゆくアーティスト」というのは濃くあり、はかなくもあるという2面性を持っていることが多い。このイタリアのバンドも、まさにこの表裏一体を胸に散っていったバンドである。当時全盛であったプログレッシヴロックのエッセンスがこれでもかというくらい暑苦しく混入されているサウンドは、まさにイタリアン!そこにAldo Bellanova(後にSamadhiに在籍したベーシスト)の「ギターより早くフレーズを弾きまくるベース」が縦横無尽に響き渡る!!UKのブルース、ハードロックバンドにインスパイアされて結成したのだろうにもかかわらず、びっくりするほどブルース的なアプローチも、後に飛躍するハードロックの様式美的エッセンスも皆無というのもこのバンドの個性である。個人的に少しドン・キャバレロにも似た突飛なフレーズが出てくるのが、2000年代のポストロック文化にも似通って聴こえたりするのだが、、、

解説 by mito

mito 「最初聴いた時に“あ、これダメだ”と(笑)。こういうの一番苦手だなぁって(笑)」
MMMatsumoto 「(笑)。こういうのね、通称“どぐされ”って言うんだよ(笑)」
mito 「どぐされ(笑)」
MMMatsumoto 「でもさ、聴きこんでくとそれなりに面白いっていうかハマってかない?」
mito 「そうそう、コレは後々ですね。プログレとかの話になる時に、必ずナゼかコイツがいつも出てくるんですよ。で、大体聴いてみると“ああ、やっぱ大したことねぇなぁ”って何度か戻してたんですけど(笑)。でも、ここまで…“どぐされ”って言うんですか?やさぐれてるのも珍しいなぁと思って聴き直したら、悪くなかったんですよね」


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3rd set   Rory Gallagher / Big Guns: The Very Best Of Rory Gallagher


塗装が剥げたストラトキャスター、ピッキングハーモニクスの突き抜けるサウンド、そして恐ろしいほどの熱量を以てライヴに挑むその勇姿、とびきりの笑顔、、、彼を形容する様々なキーワードは、そのどれもが彼の特権であり、永遠の伝説たる所以。15歳の頃にアイルランドで初めて輸入されたストラトキャスターを手にした彼は、地元の街でトリオのブルースバンドを結成。後に「Taste」と名付けられたそのバンドは、ワイト島での5連続アンコールという伝説的ライヴを成し終えた後脱退。そしてソロになっての彼は、ライヴ盤を中心に素晴らしい名盤を世に送り、47歳で肝臓を患い世を去るまでに、各国で様々な「伝説のライヴ」を行った。彼の音源といえば「ライヴ」。とにかくそのほとばしるエネルギーがセッションで渦を巻いてゆくさまは、ちょっとした空間位相のズレを感じさせるくらいインパクトがある。「ギターソロなんて、、、」なんて思ってるヒトにこそ、彼のライヴ音源はぜひ聴いてもらいたい!!

解説 by mito

mito 「僕がロリー・ギャラガーを知ったのはずいぶん後なんですよ実は。ある時、仙台で有名なロックバーみたいなのに行って、そこでロリー・ギャラガーがかかった時に“うわぁ〜!かっけぇ!”ってなって、それが『ライヴ・イン・ヨーロッパ』だったんです。そこからちょろちょろは聴いてたんですけど、そんなに自分の中で“ロリー・ギャラガー期”っていうのはなくて。で、最近またこの手のモノを聴いてたら“いやぁ…こりゃスゲェな”と」
MMMatsumoto 「うんうん。“イイ軽さ”があると思うんだよ。ロリー・ギャラガーの位置って結構微妙なとこがあって、ブルース・ロックから来てるけどもヘビーメタルでは絶対ないわけだし。速弾きっぽいけどもイイ感じのブルースの溜めみたいなのを持ってるわけよ。それでギターをバンバン弾ける人って意外と少ない気がする」


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4th set   Black Sabbath / Black Sabbath Vol.4


彼らの作品にある様式美的なアプローチを、より前進させて生み出されたのがこの4枚目の『Vol.4』である。 ピアノとメロトロンで始まるという、今までのサバスでは無かった「Changes」、アコースティック・ギター と深いエコーのかかったオーケストラが凄まじい酩酊感と恍惚感を促す「Laguna Sunrise」(個人的に、Radiohead の「Nude」はこの曲からインスパイアされているような気がしてならない)など、そのサウンドの振り幅は今まで よりも広くなっている。そして代名詞である重厚へヴィーサウンドはより重さと深さを持ち、ひとつひとつの リフが恐ろしいほどの常習性を持って耳に飛び込んでくる。前回のアルバムから使い始めたトニー・アイオミの ドロップ・チューニング・サウンド(チューニングを普通より下げて演奏する奏法)も、その重厚な音圧に大きな 役割を担っており、まさに全てのヘヴィ・ロックに新しい方向性を導きだした名盤。このアルバムをサバスの フェイバリットに挙げるミュージシャンは数多く、フランク・ザッパや小山田圭吾などストイックな活動をする アーティストにも人気が高い。

解説 by mito

mito 「トニー・アイオミって曲は書いてるけどリリック的な所には介入しないじゃないですか。でも非常にリリカルなメロディーラインなんですよね。歌詞に乗せ易いというか」
MMMatsumoto 「サバスも後にヘビーメタルの代名詞みたいになるわけだけど、ハードロックと何が違うのか?っていったら、絵画的な世界観みたいなのがあるわけ。で、まだ“ヘビーメタル”と呼ばれてなかった70年代初期のサバスを聴くと思うんだけどさ、アイオミのギターってドラマチックじゃない?だからオーケストレイションっぽいんだよ。ソロ弾いてようがリフ作ってようが、オーケストラっぽい発想の仕方をしてるような気がする」
mito 「そうそう。このアルバムを聴くと、全体にサバスのブラックなイメージとはまた別の“抜け”を感じるというか」


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  GURU GURU
Guru Guru

5th set   GURU GURU / Guru Guru


癖が強くメンタルフリーな70年代ドイツの特異なロック、クラウトロックの中でも、特に変人振りが有名なマニ・ノイマイアー率いたグルグル。60年代にフリージャズ・シーンで活動を始めた彼が、ジャズで身に付いたフリーフォームでもってロックバンドを始めたのが、このグルグルです。で、いきなり1st アルバム「UFO」で、ロック崩壊(笑)。グウォォォ〜ンと残響垂れ込む音響系ヘヴィサイケのフリーセッションに。ジミヘンに影響された強烈なギターと意味不明なべースの中を、マニのドラムが駆け回る。その笑えてシリアスなスタイルを不動のものにしたのが、この4th アルバム。ロックンロールを脳天気に人力パロディした前半に続き、これぞドイツ音響の鋭さとグルグルのユーモアが結集した“電気ヒキガエル”も収録。後にエレクトロニックに、そしてトライバルにと広がったグルグルの作品中、最もロックスタイルな一作。ただし表面上。

解説 by MMMatsumoto

MMMatsumoto 「GURU GURU自体結成されたのがメンバーが29、30歳ぐらいの時で、“ロック解体”みたいなところから始めるわけですよ。技術的なモノとか音楽的なセオリーとか分かった上で“じゃあオレたちもロックバンドやるぜ!”みたいな感じでやり始めたら、もう最初から壊れてるっていう(笑)」
mito 「(笑)。そうなんですよ。最初っから壊れてることを、はたしてどこまで意識して作ってたんだろう、っていろいろ考えちゃう」
MMMatsumoto 「うん。1stの『UFO』ってアルバムもスタジオのフリーセッションでやってるからね」
mito 「GURU GURUがスゴイのはやっぱり、カタチが決まらない感じがずっとある、っていうか」
MMMatsumoto 「そう。だからアルバムによってホントにサウンドが違うんだよね」


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Imagination Lady
※現在廃盤

6th set   CHICKEN SHACK / Imagination Lady


いつの時代も“ツウ”を気取るというのは、一種の若気の至りだけれども、そこから新たな解釈が芽生えていくのも歴史の事実。時は、フラワーに彩られた1968年のロンドン。その地下では、若者達がブルースを気取っていた。次々と新人バンドがデビューし、空前のブルースロック・ブームに沸く。スター・ギタープレイヤーが続出し、後にハードロックが到来したのも、この動きがあったからこそ。筆頭はクリーム。続いてフリートウッド・マック、サヴォイ・ブラウン、そしてこのチキン・シャックの、UK 3大ブルースロック・バンド達。チキン・シャックは、スタン・ウェッブの懐深いギタープレイが売りだった。前期には女性VOがいて、スローでドープな印象も強い。そんな彼等がトリオ編成になってソリッドに、ハードロックの切れ味を持ち始めたのが、このアルバム。シンコペーションを絡めたスリリングな展開、ワウを多用したギターソロの激しさも加わった後期の代表作。

解説 by MMMatsumoto

mito 「今回始めて知ったんですけど、イギリスのチャートにも入ってはいるんですね」
MMMatsumoto 「うん当時はね。初期の方はもっとユルいんだよね。ユルいっていうか、ユーモアのある感じのブルースロック、スロウブルースな感じでやってたんだけど、このアルバムから結構ハードロック寄りになるんだよね」
mito 「へぇ〜。なんかファズの使い方が非常にイギリスっぽいなって思って。イギリスのファズって、アメリカみたいにドライじゃなくてすっごいウエットなんですよ。ガーンと重心が低い。重心が低い上に塊なんですよ。理想のファズのトーンをしているなぁって気がします」




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    MARQUEE Vol.82

    [ 2010年12月10日 発売 / 通常価格 ¥800(tax in) ]






今回は、なんと、ゆらゆら帝国の特集。彼等の“現場”を支えた関係者達(というより理解者達)への証言取材、CORBELIUSやBUFFALO DAUGHTERは当然のこと、ねごとやOGRE YOU ASSHOLE等の新人達まで多数のミュージシャン達からのコメント、毛皮のマリーズ・志磨遼平へのゆら帝に関するインタビュー、各論評、未発表ライヴ写真多数などで構成。全っ然“今”に通じるゆら帝の感覚をそのまま引っ張って、その後誌面はYouTube世代(感性)全開! 毛皮のマリーズ、The Mirraz、神聖かまってちゃん、People In The Boxなど、自由な音楽発想を持った人達にドップリと取材&撮影を敢行。amazarashiやニューカマー・Heavebstampも誌面を割きました。その他、遂に達成した感のあるたむらぱん、散開したBEAT CRUSADERS、期待の17才・南波志帆も特集。注目のねごとは本誌にて初連載スタートです。

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