HMVインタビュー：ShinSight Trio

久保（以下K）： 今回もインタビューに当たって、色々と質問を考えてこようかと思ったのですが、 当日の空気に任せようという結果に至って、ノープランのままで始めます。

Shin-Ski（以下S）＆DJ Ryow　a.k.a Smooth Current （以下R）： また今回もなの？（笑）

K： 前作（『Wheres There A Moon That Is Mine』）が去年の8月と言う事で、ちょうど1年前になりますが、その後からかなり忙しそうでしたよね？今年のお正月や7月に中国に招待されるなど、多忙な日々を送っていたと思いますが、その辺り振り返ってみていかがですか？

R： 色々と制作が多く入ったり、仕込みが多かったりとか、表には出ないけど裏方の仕事が多くあったなぁと言う感じかな。

K： このインタビューをする直前に前作も改めて聴き直したんですけど、個人的にはまた別物に変わってきたな、と思ったりして。前回のインタビューの際に「丸くなった」と言ってたんですけど、今回はその辺なんかも意識しましたか？

S： んー、今回作ってる最中に自分で前のアルバムを聴いたりしていたら「ライブ向けの曲があんまり無いなぁ」と思って。全体的に家で聴くようなユルい曲に寄り過ぎているなぁと思って、今回はライブで映えるような曲を多く入れたいなぁと思って作ってみました。

K： なるほど、そう言う事だったんですね。それも影響しているのか、収録曲の順番とかも前回よりもアッパーな曲とユルい曲の落差が激しいなぁと　言う印象を受けたんだけど、その辺は？

S： 今回は収録曲が大きく２つに分かれると思っていて、ゴリゴリしたアッパーな曲とフワッとした優しい曲調のモノと。 で、最初は構成も2部構成にしてみようかとも思ったんだけど、それだとダレてしまうんじゃないか？って思って、それやったら、順番に入れようと。何かこう、上がる、落ちる。みたいなね。

K： 凄かったよ、アノ落差は。

S： そこは狙った部分でもあるよ。

K： 徳重さんはどうですか？

徳重（以下T）： Shin-Skiが作る曲って言うのは、割とメロディが綺麗な感じがあるけど、フロアで映える曲を作る際に、今までのShin-Skiらしさを押し進めながら作ったの？それともその“らしさ”を一歩引いて出さずに作ったりしたの？

S： フロア対応の曲にも”らしさ”みたいなメロディーは残してあるけど、バックがわりかしガンガン攻めてる感じなので、あんまり目立たないかもしれないです。でも、よくよく聴いてみるとちゃんと居ると思うので、そんなに意識的に変えたっていうのはないかなー。純粋にその間に自分の音楽の好みも変わってきてるけど、今までのアルバムを聴いている人も納得出来るようにもしたかったし、そうじゃ無い物も入れたかったっていうのもあって。

T： そうだね、実際に聴いている音楽も変わってくれば、出てくる音楽もおのずと変わってくるのは当然だよね。

K： さっき少し触れたけど、今回のゲストMCはInsightやお二人の友達など、様々な理由があると思うんだけど、決め手とかは？

S： 今回のコンセプトとして「ユニバーサルなものにしたい」って言うのが前提にあって色んな言語のRapを入れたかったのもあって。Sondu、Saylove、Daghaは前回も参加してくれて良かったので、引き続きお願いをしてて。あと、Geronimo MCとMoby DeeはInsgihtがヨーロッパで出会って気に入ったMCの二人。あとはMidiconicaとSKY-HIに関しては　日本は彼らに！ってすぐに決まった感じ。友達って言うのもあるけど。あとSoft Lipaは前作でアジア圏でも進出出来たっていうのもあったし、交流させて貰ってたから、じゃあ台湾語も入れよう！って事になって参加して貰った。

K： Soft Lipaはまだ日本で知らない人も多いと思うけど、どんな人なの？

S： 彼は現地では芸能人みたいな人です。って紹介されてびっくりした。