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2011年10月11日 (火)

無人島

無人島 〜俺の10枚〜 【ゆーきゃん 編】

音楽好きには、超定番の企画“無人島 〜俺の10枚〜” !!なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます!ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です!第106回目のお客様は、9/28にアルバムをリリースする注目のシンガーソングライターゆーきゃんが登場!

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ゆーきゃん

ゆーきゃん富山県生まれ、京都在住のシンガーソングライター。 USガレージ・フォーク/サッドコアの影響を受けた音楽性と、日本語の豊かな響きを生かした文学的な歌詞を武器にした、唯一無二な空気感をもつ弾き語りを身上とする。

近年では不定形なユニット形式でのライブも多数行っており、サポートメンバーにはエマーソン北村、山本達久(NATSUMEN)、須原敬三(ex.羅針盤)、田代貴之(ex.渚にて)など名うてのミュージシャンが名を連ねる。

また、山本精一、JOJO広重(非常階段)といった関西アンダーグラウンドの巨人たちとコラボレーション形式での共演も盛ん。
京都にて2002年より続くDIYフェス「ボロフェスタ」をロボピッチャー、Limted Express(has gone?)、MC土龍らと共に主催。ジャンル・シーンを越えた音楽の理想郷を現出させるべく、10年間に渡って心血を注ぎ続けている。

ゆーきゃん official web site : http://akaruiheya.moonlit.to/

HI-D
『ロータリー・ソングズ』 / ゆーきゃん
2011年10月12日発売

くるり岸田氏のレーベル<NOISE McCARTNEY RECORDS>からバンド編成のアルバムをリリースし、シグナレスとしても活躍するゆーきゃんのソロ弾き語り作品。心に染み渡る、囁くようなサッドでウォームなフォークソング集。なんと<術ノ穴>からリリース!!#1-#5は、2年弱の東京在住時における唯一の音源で、このミニアルバムの制作途中、作品を半ばお蔵入りにしてゆーきゃんは京都に戻って行った。また#6は京都に戻ってからのライブテイク。つまり、この『ROTARY SONGS』は東京時代のゆーきゃんの遺作にして、京都と東京をつなぐ、アーティストの一人として再生する、その記念碑とも言えるだろう。


収録曲

01. ファンファーレ ♯0
02. 空に沈む
03. 地図の上の春
04. サイダー
05. Y.S.S.O. 
06. 天使のオード(Live at UrBANGUILD,Kyoto)  

ゆーきゃん が選んだ10枚!

    01.Keith Jarrett / 『Koln Concert』

不安も寂しさもいらない―というよりそんな感情群とは遠く離れたところで鳴らされる孤高のピアノは、絶対に持っていきたい一枚です。風にも波にも動物たちにも奏で得ない、人間だけが生みだし得る「音楽」。これが誰も居ない島の空に溶けてゆくさまを想うだけで、こころが震えます。

 

    02.Daniel Lanois / 『Shine』

ダニエル・ラノワの、あの「音像」を持っていきたいと思います。嫌味なく、雑味なく、味わい深い音とうたが詰まった作品。きっと夕暮れがやってくるたびに聴きたくなるでしょう。星の王子様が小さな星で椅子を後ろに引いて何度も何度も夕焼けを見るように、ぼくは何度も何度も再生ボタンを押すでしょう。
 

    03.LOW / 『TRUST』

静けさと、荘厳さと、その反対に、ひとつひとつの音がすべて呼吸しているような柔らかな生命力。なんといっても満点の星空の下、寝転がって聴きたい―とくに波打ち際ならば最高です。目を閉じても星が見えるような気がします。ロウはすべてのアルバムを持っていきたいほどですが、断腸の思いでこれ一枚に絞りました。
 

    04.羅針盤 / 『ソングライン』

日常の外側に逃げることはできても、現実の外側へ出て行けるとは限らないわけですが、山本精一さんの歌を聴いているときにふと陥る、あの「ここはどこだったっけ?」という感覚を、無人島でも試してみたらどうだろう、と思うわけです。風の凪いだ朝方に聴くと特に良い気がします。
 

    05.Carlton & The Shoes / 『This Heart Of Mine』

けだるい昼下がりには、なによりこれでしょう。ほかにもロックステディのアルバムは何枚も持っていきたいのですが、枚数制限からこれを選抜。やっぱり舟に揺られながら聴くのがいいんじゃないかと思います。釣れても釣れなくても、釣竿を垂れながら、あるいは釣りにも飽きて居眠りしながら。
 

    06.Dolores Keane / 『Night Owl』

夜の深い時間、あるいは朝早く、深呼吸をしながら聴くといい気がします。立ちあがって、あの深みある強い声が、闇や朝もやのなかに飛んでゆくのを目で追うように耳を澄まします。虫が鳴いていたり、動物が吠えていたりしたら、その声と響き合ってなお素晴らしいものになるはず。
 

    07.Buena Vista Social Club / 『Buena Vista Social Club』

「島の音楽」つながりで、というわけではありませんが、このアルバムが無人島とすばらしい相性を持っているだろうということは、疑いようがありません。食後の浜辺で聴いてもよし、一日の終わりに木の根にもたれて聴いてもよし、眠る前に聴いてもよし、ゆっくりした時間の流れを全身で感じさせてもらおうと思います。
 

    08.Nick Drake / 『Pink Moon』

無人島へ持ってゆく、ということがなくても、すでにバイブル級に大切な作品なのですが、とくに眠れない夜にはこれを聴きます。焚火のあと、まだくすぶっている灰を眺めながら、毛布をかぶって、体操ずわりで。悲しくもなく、とくに楽しくもなく、ただ静かに流れてゆくうつくしい時間がそこにはあることでしょう。
 

    09.Ashra / 『New Age Of Earth』※廃盤

無人島から帰れるのだとしたら、最後の日の朝焼けに合わせて、このアルバムを流したいと思います。あり得ないくらい晴れていてほしい。大音量にセットして、ラジカセを遠くに持っていき、聴こえてくる至福の音のつらなりに合わせて、砂浜ででたらめに踊ったり、寝転がって目をつぶったり、したいです。もしかすると帰りたくなくなるかも。

 

    10.Bob Dylan / 『Highway 61 Revisited』

そんなに深い理由はないのですが、本秀康さんの漫画「レコスケくん」に、無人島に行った主人公がたった一枚、このレコードを釣る(!)というお話があり、なんだか印象に残っているので、とりあえずは持っていかなくちゃならない気がしています。そして、なんだかんだ言ってこの一枚だけでも満たされた気分になるような予感も。

 
ゆーきゃん インタビュー