【HMVインタビュー】 小島“DSK”大介

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2011年11月10日 (木)

interview
--- 新作『Trace』の完成おめでとうございます!まずは完成した率直な感想をお願いします。

これまで書き溜めていた曲と、この1年間くらいの間に作った曲を混ぜて一枚のアルバムに仕上げたのでギターインストのアルバムなんですがいろんなギターの表情が見られて動きのあるアルバムに仕上がったかなと思います。そういった意味でもタイトルをTrace(軌跡、足跡)としました。

--- 今回の作品はスノーボードムービー「CAR団地」シリーズの最新作のテーマ音楽となっているそうですが、もともとその映像作品のために制作をスタートしたのでしょうか?

今回のアルバムの最初の発想は、ある日スノーボードムービーを撮ってるニールハートマン監督から僕の音楽をThe North Faceの富士山の周りを走ってまわるトレイルランニングの大会用のweb映像の音楽に使いたいという打診がありまして、オッケーしたんですが(何が使われるかはわからなかったんです)それで完成した映像を見た時、映像とのマッチングの良さを再認識して、じゃあ、このコンセプトでアルバムを作ろうと決めました。アウトドアや自然、運動や動きをイメージさせる音楽でまとめてみようと思いました。

--- アートワークは「CAR団地」シリーズの監督/映像作家/スノーボーダーのニール・ハートマン氏とコラボレートしたフォトブックレット仕様との事ですが、どのような作品になっていますか?

ニールはスノーボードの撮影のために僕が想像も出来ないような秘境に行ってる訳でその風景は単純に美しいと思います。またウィンタースポーツを楽しんている人々の充実感のようなものが写真を通して伝わって来て僕の音楽に力を与えてくれているんだと思います!

--- 冬山の静かな美しさや情景を想起させるサウンドのように感じました。楽曲を制作するインスピレーションはどのようなところにあるのでしょうか?

曲のインスピレーションはもちろんギターを持った時に生まれて来るんですが、先ほど話したように自転車などに乗っている時の風景の移り変わりが好きです。その時の感覚はとても静かでふわふわするのでそのイメージを音楽に反映させている部分はあると思います。僕の場合、アルペジオのリフから曲に発展させる事が多いのですが、指の反復した動きはある意味スポーツに近いというか…無意識にふっと新しいフレーズに出会えます。

--- 実際、小島さんはスノーボードなどのアウトドアスポーツをなさるのでしょうか?

僕自身スノーボードはやらないのですが、自転車に乗ったり、散歩するのが好きです。今でも移動の大半は自転車なんですよ。

--- これまでの作品以上にナチュラル志向を感じられるサウンドになっていると思いますが、前作までとの意識の変化などはありますか?

どんどん人肌感覚になっているというか。それらの重なった音が温かくていいんです。自然というか。

--- タイトルを『Trace』にした、意味/理由があれば教えてください。

先程も話したように自分にとってのこれまでの軌跡であり、これからの先に向けたターニングポイントになると思います。

--- ギターの様々な魅力がたくさん詰ったアルバムだと思いますが、小島さんにとってギターとはどのようなものでしょうか?

うーん、難しい質問ですが、例えば、ポート・オブ・ノーツやAurora Acousticは、パートナーとのギターを使った対話を通してのリスナーの方とのコミニケーションだし、家にいる時は練習したり、慣れるとどんどん無意識な状態に戻って行くというか。もちろん、まだまだ鍛錬しないと、ですけど。

--- このアルバム収録曲をどのような場所で演奏したいと思いますか?

やっぱり、大自然とか野外で思いきり演奏したいです。あと、インストで言葉がないのでアジアとかいろんな外国人の前でやれたらいいです。

--- 最後に今後の予定等あれば教えてください。

Aurora Acousticで、11月20日に大分、21日に福岡、22日に小倉でライブがあります。
詳しくは、http://www.myspace.com/daisukekojima

インタビュー/文:松井剛


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     小島“DSK”大介
    『Trace』

    2011年11月11日

    小島“DSK”大介(Port of Notes / AURORA ACOUSTIC)の最新ソロアルバムはオーガニックサウンドがどこまでも心地良いギターインスト作品!冬山の静かな美しさや情景を想起させる音像が誘う、サウンドトリップ。小島“DSK”大介が、その多彩なギター表現でバージンスノーに描きだすニュートレース。アートワークは「CAR団地」シリーズの監督/映像作家/スノーボーダーのニール・ハートマン氏とコラボレートしたフォトブックレット仕様。

    [収録曲]
    01. A Hike
    02. Park
    03. Ruff & Fine
    04. Fall Line
    05. Everest 2011
    06. Moonlight in the Forest
    07. Yeti
    08. Great Dimension
    09. Full Moon Mountain
    10. Into The Stone
    11. Stove
    12. Pale Purple
    13. Rain (2011 Mix/ Bonus Track)
    14. Setagaya Labyrinth (Bonus Track)
profile

小島“DSK”大介
熊本県出身、バークリー音楽院卒業。
08 年アルバム"Ultramontane"、09 年"I always think about you" を発表。97 年に畠山美由紀と"Port of Notes ( ポート・オブ・ノーツ)" でデビュー、4枚のオリジナルアルバムを発表。08 年活動10 周年を記念してベスト盤“Blue Arpeggio"、09 年5年振りの4th アルバム"Luminous Halo〜燦然と輝く光彩〜 " を、ジェシー・ハリスのプロデュースによりニューヨーク・レコーディングで発表した。01 年、chari chari(井上薫)のアルバム“in time” 収録の“Aurora” を井上薫と共作およびギターで参加。同楽曲は世界中のDJ からプレーされ様々なコンピに収録、ダンスクラシックとして愛され続けている。これをきっかけに井上とのギター・デュオ"Aurora Acoustics" を結成し現在までに3枚のアルバムを発表している。02 年から07 年、自身のソロ"DSK" として活動、3 枚のアルバムを発表。2nd"Exhaust Note" 収録の"Winter Lane" はNujabes によるリミックスや数々のコンピに収録され話題となる。3rd “DSK presents MODEST” は“Uesnowboader","Car Danchi3" や"Velvet" など多くのスノーボードDVD、サーフムービーに使用される。現在、ソロ、Port of Notes, Aurora Acoustic, クラシック・ハープの彩愛玲、下田法晴とのユニットでの活動の他、藤原ヒロシ、猪野秀史、ユーミン、トミーゲレロ、FPM、Sugiurumn、KJM、クラムボン、Studio Apartment、カヒミ・カリイ、クレモンティーヌ、信近エリなど数多くのアーティストとコラボレート、共演を行っている。

profile

Neil Hartman (ニール・ハートマン)
カメラマン/映像作家 アメリカ・サンディエゴ出身
「Northface」、「Honeyee」、「Trans-world Snowboarding」、「Snowstyle」、「Spray」、「OutdoorJapan」…その他諸々の雑誌で写真撮影業や、自分のレーベルであるOne Films から世界的に北海道ニセコのパウダーシーンを紹介し、世界にそのクォリティを知らしめた「CAR DANCHI (車団地)」シリーズや、カリスマスノーボードライダーのドキュメント「Ue Snowborder」などのを制作する映像作家。東京ドームで開催される日産の X-Trail Jam などのテレビ司会やMCを担当するなど日本のコアなスノーボードシーンでは知らない人は居ないカリスマカメラマン。「人生とても楽しくて、僕は嬉しく思っているよ!」(Neil Hartman Weblogより)