【インタビュー】(((さらうんど))) ジャパニーズ・ポップス・インタビューへ戻る

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2012年3月5日 (月)

interview

イルリメ名義ではラッパー/トラックメイカーとして、近年ではシンガーソングライターとして精力的に活動する鴨田潤と、Traks BoysのCrystal&K404の3名によるユニット(((さらうんど)))が、ついに1stアルバム『(((さらうんど)))』をレーベル“カクバリズム”からリリース。 普段の作品からすると一見異色の組み合わせとも見える彼らが目指すのは、キュンキュンと切なく胸をしめつけるメロディー&リリック、煌びやかなシンセサウンドがたまらない最新型の“ポップス”。 ポップスの普遍性とその先にある何かを探求するため、ダンス・ミュージックを経由する両者がガッチリとタッグを組んだこの(((さらうんど)))が、如何にして本作を作り上げたのか、質問にお答えいただきました。



-- まずは“(((さらうんど)))”結成のいきさつからお聞かせください。

鴨田  先ずおれがポップスをやりたいと言い始めましてそれにTraks Boysの二人が賛同してくれて製作を始めました。


-- バンド名“(((さらうんど)))”の由来は?

鴨田  おれが沢山バンド名を挙げてそれを二人に判断してもらう、バンド名会議を喫茶店でやりました。クリスタルが日本語歌詞のポップスをするなら英語より日本語にするのはどうだろう?という提案に沿って決めました。
因みにボツになったバンド名では、(((取り急ぎ)))というのがあって、これはもの凄い急かした感じがするので却下になりました。


-- 普段はそれぞれイルリメ、Traks Boysとしても活動されていますが、この(((さらうんど)))で目指そうと思ったサウンドとは?

鴨田  1stの歌詞では、街と生活の中で芽生える感情をラブソングに、そこにプラスαで曲に合うようなSF感を入れてます。

Crystal  Traks Boysではインストのダンス・ミュージックをつくってますが、普段はダンス・ミュージックに限らず、洋・邦/新・旧問わずポップ・ミュージックの範疇に入る音楽を聴いていることが多いので、その要素を入れたいとは思ってました。


-- レコーディング時はそれぞれどのような役割分担で作業されていたのでしょうか?

鴨田  作詞は鴨田、作曲は3分の2がクリスタル、それ以外は鴨田が担当してます。アレンジはメインはクリスタルですが、曲によっては分担でK404がドラムを打ち込んだり、鴨田が打ち込みをしている曲もあります。 殆どの曲はスタジオで一緒に作らずデータの送受信でやりとりしていました。


-- 佐野元春「ジュジュ」をカヴァーされていますが、これはどなたからの発案でしたか?また、選曲の理由は?

Crystal  僕です。勿論大好きな曲というのは第一です。あと、佐野元春さんの歌は独特ですが、一時期ラップに接近した佐野さんと、逆にラッパーから歌に取り組みはじめたイルリメ(鴨田潤)という風に見ると、うまくカバーできるんじゃないかな〜という期待がありました。


-- レコーディング時の思い出深いエピソードがありましたらお聞かせください。

鴨田  「R.E.C.O.R.D.」という曲だけ三人がスタジオに集まり楽器を生演奏して一発録りしました。で、それをミックスしダブプレートといって一枚だけレコードを作り、そのレコードになった音を収録してます。

Crystal  最終的に自分が曲のデータ管理してたのですが、スタジオでボーカル録音する際に必要なデータを紛失してしまい、レコーディング一時中断したこと。デジタル社会って怖いなと思いました。・・・社会のせいにしないで、データ管理気をつけます。

K404  ボーカルブースでアチコさん指導のもとコーラスを録ったことですね。ボーカリストの偉大さを改めて実感しました。次点で僕の宅配ピザのチョイスに間違いがなかったことも記しておきます。


-- それぞれが選ぶ、このアルバムのオススメ曲は?

鴨田  「夜のライン」、この曲を作った時にバンドの方向性がみえたので。

Crystal  「Gauge Song」です。こういうのを今聴きたいと自分が思えるアレンジできたのと、そのアレンジと歌詞の世界観もマッチしてると思います。

K404  「Skyper」ふと歌いたくなるエモ目ないい曲です。


-- 鴨田さんは書籍『てんてんこまちが瞬かん速』も発売されるそうですが、こちらはどのような内容なのでしょうか?

鴨田  高校生の女の子がスケボーとバンドを通じて成長してゆく長編小説です。


-- (((さらうんど)))としての活動予定、または今後の展望をお聞かせください。

鴨田  次のアルバムを作ります。それと同時に作詞作曲アレンジの出来る土台が完成したので曲提供や、どなたかボーカルの方に歌ってもらって(((さらうんど)))プロデュースのミニアルバムを作っていきたいです。 あと勿論、ライブも行っていくつもりです。

Crystal  「(((さらうんど)))」という名前の通り、ポップ・ミュージックの深い歴史を包括して、未来に展開させるという壮大な志をもってやっていきます。

K404  次作は、(より)ふと歌いたくなるエモ目ないい曲を作っていきたいと思います。


-- 最後にこのアルバムをお聴きになる皆さんにメッセージをお願いします。

鴨田  もし旅行に行く時があるならこのアルバムを旅先で聴いてみてください!

Crystal  毎日を過ごす街のBGMにしてもらえたらうれしいです。

K404  パッケージもいい感じに仕上がってますので音と併せてお楽しみ下さい。



新譜 (((さらうんど))) 『(((さらうんど)))』
鴨田潤名義での活動以降顕著になっているイルリメのポップス(歌)への傾倒と、海外に於ける評価も名高いDJ/プロデューサーユニット・Traks BoysのCrystal、K404によるトラックメイキングにより、HIP HOP/HOUSE/TECHNOなどのクラブミュージックを通過した(((さらうんど)))にしか出せない、まさに2012年型!最高のシティ・ポップ・アルバムが完成! (((さらうんど)))名義で最初に発表した楽曲であり、代表曲「サマータイマー」や、ceroの高城晶平との共作&共演曲「タイムリープでつかまえて」、原曲を上回る疾走感を携えた佐野元春の名曲「ジュジュ」のカヴァー、アルバム中唯一の3人での打ち込み無しの一発録音の「R.E.C.O.R.D.」など聴きどころ満載の全10曲を収録! コーラス(M-5ではメインボーカル)にはRopes, on button down, WUJA BIN BINのアチコ氏、ギターにはSTRINGSBURNことカシーフ氏という、LIVE時のサポートメンバーでもあるお二方が全面参加!

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      (((さらうんど))) 『(((さらうんど)))』
    2012年03月07日 発売

    [収録曲]
    01. Surround Island
    02. 夜のライン
    03. ジュジュ
    04. サマータイマー
    05. 陽炎リディム
    06. Gauge Song
    07. タイムリープでつかまえて
    08. 冬の刹那
    09. Skyper
    10. R.E.C.O.R.D.

    オフィシャルHPに一部試聴アリ。

profile



[(((さらうんど)))]
鴨田潤 / Crystal / K404 (L⇔R)

イルリメこと鴨田潤(Vo, Gt)と、Traks BoysのK404(PC, Drum Machine)、Crystal(Key)により2010年に結成されたポップスバンド。同年夏にシングル「サマータイマー」をフリーダウンロード配信し注目を集める。さらに同年末のカクバリズム企画Liveにて、サポートメンバーに STRINGSBURN a.k.a. Kashif(Gt)、アチコ(Cho)を迎えた5人体制で初Live。1年の製作期間を経て遂に待望の1stフルアルバム『(((さらうんど)))』をカクバリズムよりリリース。