SIGH 川嶋氏コラム!号外!!
2012年7月17日 (火)
Void ov Voices パフォーマンス映像!
『〜MayhemのAttila Csiharのソロプロジェクト Void ov Voices来日!〜』
“ホーミー”と言っても、車の話でも、下ネタでもない。最近はテレビなどで取り上げられることも多くなったので、ご存じの方も多いであろう、いわゆる一人で同時に二つの声を出して歌うという、モンゴルに伝わるアレである。
ホーミーというのはあくまでモンゴルにおける呼称であり、例えば周辺のトゥヴァ共和国などではホーメイと呼ばれ、実際テクニックも微妙に違う。皆さんがホーミーと聞いて、まず思い浮かべるのは、唸り声のドローン上に、口笛のような高音でメロディを奏でるタイプではないだろうか。何故そんなことが可能なのか。皆さんが、ドの音の高さで声を出した時、実際には鳴っているのはドの音だけではなく、いわゆる倍音と呼ばれるもの、しかも第1倍音、第2倍音、第3倍音・・・とたくさんの音が同時に鳴っているのだ。ただ、基音と呼ばれる自分で意図して出している「ド」の音が、一番音量が大きいため、聞いている人にはきちんとこれは「ド」だな、と認識される。しかし同じ高さの「ド」の音であっても、それが人の声なのか、ピアノの音なのか、あるいはバイオリンの音なのか、聞けばだいたいわかるものである。当然人によっても声は皆違う。音色が違うからだ。そしてその音色を担うのが倍音の役割で、第何倍音がどのくらいの大きさかというのが複雑に作用し、我々の耳にはそれが音色の違いとして認識される。で、ホーミーというのは、物凄く簡略化して言えば、喉を詰めて発声し、舌の位置などを調整することにより、特定の倍音を強調、普段は殆ど聞こえていない倍音を、はっきりと鳴らすというテクニックだ。舌の位置や口の形を変えることにより、いくつ目の倍音を強調するかが変わり、それによりメロディが奏でられるようになる。
これとは別のテクニックで、トゥヴァ共和国ではカルグラと呼ばれるものがある。(もちろんモンゴルにもある。)これは通常の声と、1オクターブ下の音を同時に出すものだ。これは普段は発声には使わない仮声帯と呼ばれる部分を、声帯と同時に震わせることにより、実際に喉の2か所から音を出すテクニックとされる。(実際に喉で何が起こっているのかは、そう簡単にはわからない。最近は医療機器などを使い、喉でどんな現象が起こっているのか、かなり精密に研究されているようであるが。)
実際のやり方はについては、細かい説明がインターネット上にいくらでもあるし、YouTube などで解説している人もたくさんいるので、そちらを参照して頂きたい。ホーミー、ホーメイ関連には素晴らしいCDもたくさん出ている。私が個人的に一番びっくり、かつ感動したのが ボロット・バイルシェフ による 「アルタイのカイ」 というCDだ。この人、通常のカルグラとはまた違うテクニックで、一人で完全に5度のハモリ(厳密には完全5度の1オクターブ下なので12度。)をやって見せるのだ。オーバーダブでなく、一人で完全にリアルタイムでハモるのだから凄すぎる。
ちなみにホーミーやホーメイ、決して選ばれた人間にしかできない超人芸でも何でもない。
正しい練習すればおそらく誰でもできるようになるはず。もちろん一朝一夕にできるものではないが、これは何もホーミーに限った話ではない。楽器でもスポーツでも、一人前になるには何年、何十年もの鍛錬が必要なのは当たり前。習得に時間がかかるのはホーミーの特権でも何でもない。
しかしホーミー、ホーメイの世界は深い。深すぎる。西洋では喉を詰めずに倍音を強調する技術が発展しているし、倍音を同時に2つ以上、つまり同時に3つ以上の音を鳴らすテクニックを習得している人物もいる。イタリアの AREA のヴォーカリスト、故 Demetrio Stratos もこういったテクニックを追及していた人物であり、彼のソロアルバムを聞くと、一体こんなのどうやって倍音出してるの?と思うようなパートも多々ある。まだまだ人間の喉には未知の可能性が残っている。
Demetrio Stratos
さて、ではこのホーミー、ホーメイのテクニックをメタルに応用しているバンドはいるかというと、実は意外といるのである。有名なところではトゥヴァ共和国の Yat-Kha 。まあメタルかというと微妙だが、意外とへヴィなギターを使った楽曲にホーメイを乗せている。わりと見つけやすいかもしれないが、残念ながらへヴィなパート、特にギターがしょぼすぎるのが何とも。。。中国の Tengger Cavalry はフォークメタル色の強いブラックメタルにホーメイを融合。少々強引な感が無きにしもあらずだが、逆にそれがカッコいい。他にも中国にはわりとホーミー、ホーメイを使っているメタルバンドがいるようである。
そして泣く子も黙る Mayhem のヴォーカリスト、Attila Csihar。彼を挙げないわけにはいかない。 彼は Mayhem の作品においても、カルグラを多用し、ライブではホーミー、もしくはホーメイのテクニックを披露している。
Attila Csihar (2010)
その Attila のソロプロジェクト、彼が声によるパフォーマンスを行う Void ov Voices がまさかの来日!
日程は以下の通り。
Open/18:00 Start/19:00
adv/2500 door/3000 (+1drink )
【出演】
Void Ov Voices
Ruins Alone
Vampillia(吉田達也+竜巻太郎ツインドラムSET)
福岡 7/19@Early Believers
Open/18:00 Start/19:00
adv/2.500 door/3.000(+1drink )
【出演】
Void Ov Voices
Vampillia
HYDROPHOBIA
百蚊
GROOMY
〈DJ〉コモフェスト
okafaxxxx
〈VJ〉赤蛇 [雑音クラシック],〈表現〉鬼塚 緑
大阪 7/21@conpass
Open/18:00 Start/18:30
adv/2800 door/3300 (+1drink)
【出演】
Void Ov Voices
Sigh
MORTALIZED
Ruins alone
Vampillia(吉田達也+竜巻太郎ツインドラムSET)
OA:PAIPAN PUNK
東京編 7/22 @Shibiya eggman
Open/18:00 Start/18:30
adv/2800 door/3300 (+1drink )
【出演】
Void Ov Voices
Sigh
COHOL
Vampillia(吉田達也+竜巻太郎ツインドラムSET)
and more
いまだ CD などのリリースがないため、その実態は謎に包まれたまま。しかし Mayhem や SUNN 0))) などで披露してきた彼のヴォイスパフォーマンスが、いかに人間離れしたものであるか、一度でも聞いたことがある人ならばわかるはず!ぜひともお見逃しなく!!
まずは動画をチェックしてみて欲しい。
SIGH Fire Performance!
我々 Sigh も、大阪と東京公演に出演するので、こちらもよろしく。たくさん 火 出しますので。
川嶋未来/SIGH
http://twitter.com/sighjapan
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トゥヴァ共和国のロック!
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Attila参加のブラックメタルの名盤!
輸入盤
De Mysteriis Dom Sathanas
MAYHEM
価格(税込) :
¥2,409
会員価格(税込) :
¥2,217
まとめ買い価格(税込) :
¥1,445
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