グールド/スクリャービンとシベリウス
2012年8月7日 (火)
マルチマイク・ミキシングの実験で有名なスクリャービンとシベリウスの録音を、グールドの生前は不可能だった新たなリミックスによって、
グールドの意図を忠実に再現。
1970年代初頭、グールドは、一つの音楽作品の録音に際して、その瞬間瞬間の響きにふさわしい独自のミキシングを行うべきではないか、というコンセプトのもとに実験的な録音を試みます。2本ずつペアにした4組のマイクロフォンをさまざまな位置に配置し、8トラックのマルチ・レコーダーで収録して、編集段階でミキシングを細かくコントロールし作品にふさわしい響きにする、というもので、「アコースティック・オーケストレーション」もしくは「アコースティック・コレオグラフィ」と称すべきこの試みは、グールドの録音テクノロジー観の先進性の一端を示すものといえるでしょう。
このアルバムは、グールドがそうした独自の試みを行った作品を、一部新しいリミックス版によって収録したものです。
【スクリャービン】
1970年、グールドは当時構想中だったスクリャービンのピアノ・ソナタ全集の第2弾として、1968年録音のピアノ・ソナタ第3番に続いて、ピアノ・ソナタ第5番をニューヨークで録音しました。8トラックでマルチ収録されたこの録音は結局お蔵入りとなり、グールド没後の1986年になってようやく発売されましたが、その際にはグールドの意図したであろうミキシングではありませんでした。
今回のアルバムでは、カナダのカールトン大学芸術文化学部のポール・テベルジュ博士によってオリジナルのマルチ・マスターから新しくリミックスされ、グールド独自の構想が再現されることになります。
スクリャービンの『2つの小品』は、ブリュノ・モンサンジョンの監督によって1974年に制作されたTV番組「音楽への道」の中で、グールドがスタジオで細かく指示を出し、ミキシングをコントロールする様子を撮影した部分で使われた音楽。いわば「アコースティック・オーケストレーション」のデモ映像に用いられた音楽でした。
当アルバムに収録されているのは、1972年にセッション録音されたCBS音源の2chマスターを基に、TV番組でグールドが実際に出しているミキシングの指示に合わせて、リヴァーブを増減させて制作されたニュー・リミックス版です。
【シベリウス】
1976年〜1977年にかけて録音されたシベリウスの作品集は、このスクリャービンの手法を一層推し進めたもので、こちらはグールド自身によって彼の構想通りのミキシングが完成されています。(SONY)
【収録予定曲】
CD1
スクリャービン:
1. ピアノ・ソナタ第5番 op.53(ニュー・リミックス版)
2. 2つの小品 op.57(ニュー・リミックス版)
第1曲:欲望
第2曲:舞い踊るような愛撫
シベリウス:
3. ソナチネ第1番嬰へ短調 op.67-1
4. ソナチネ第2番ホ長調 op.67-2
5. ソナチネ第3番変ロ短調 op.67-3
6. キュリッキ(3つの抒情的小品) op.41
CD2 (CD Extra)
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 op.53
(1)ペア・マイク1収録素材のWAVファイル音源
(2)ペア・マイク2収録素材のWAVファイル音源
(3)ペア・マイク3収録素材のWAVファイル音源
(4)ペア・マイク4収録素材のWAVファイル音源
グレン・グールド(ピアノ)
録音:
1:1970年7月16日〜17日、ニューヨーク、コロンビア30丁目スタジオ
2:1972年12月13日、トロント、イートンズ・オーディトリアム
3,5:1976年12月8日〜9日、トロント、イートンズ・オーディトリアム
4,6:1977年3月28日〜29日、トロント、イートンズ・オーディトリアム
器楽曲最新商品・チケット情報
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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輸入盤
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番(リミックス版)、2つの小品(リミックス版)、シベリウス:ピアノ作品集 グールド(2CD)
価格(税込) :
¥3,300
会員価格(税込) :
¥2,871
まとめ買い価格(税込) :
¥2,475
入荷日未定
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輸入盤
ピアノ作品集〜スクリャービン、プロコフィエフ、シベリウス、ベルク、他 グールド、ジュリアード弦楽四重奏団員(4CD)
ユーザー評価 : 5点 (1件のレビュー)
価格(税込) : ¥2,200
会員価格(税込) : ¥1,914発売日:2012年09月04日
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販売終了
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