トップ > 音楽CD・DVD > ニュース > ジャパニーズポップス > 【連載】クラムボンmito×MMMatsumoto 『MMM Radio Psychedelic』(27)

【連載】クラムボンmito×MMMatsumoto 『MMM Radio Psychedelic』(27) MMM Radio Psychedelicへ戻る

%%header%%閉じる

%%message%%

ROCK NEXT STANDARD 初音ミク・VOCALOIDストア 日本のシンガーソングライター特集ストア

2012年10月11日 (木)



『MMM Radio Psychedelic』×「3.10MMM」× HMV

音楽雑誌「MARQUEE」で好評連載中のクラムボン・mitoさんと MARQUEE編集長・MMMatsumotoさんによる「3.10MMM」が、 WebDice上でネットラジオとして配信!
その名も『MMM Radio Psychedelic』。今回は第27弾です。
2人による音楽談義がギュッと詰め込まれた、他では聴けない超レアな番組。 HMV ONLINEでは「3.10MMM」と『MMM Radio Psychedelic』で紹介したアイテムを合わせてご紹介!
必聴必読です!



mito from clammbon

mito クラムボンのベーシスト。いくつかのソロプロジェクトや多方面のアーティストのプロデュース活動も活発に行うオールラウンド・プレーヤー。
  clammbon オフィシャルサイト

MMMatsumoto from「MARQUEE」

MMMatsumoto ポップカルチャーとマニアックな視点で独自な音楽を紹介する音楽雑誌「MARQUEE」の編集長。

  MARQUEE オフィシャルサイト




どもです、ミトです!!お待たせいたしました!『MMM Radio Psychedelic』vol.27の配信開始です!!
クラムボン今年最大のプロジェクト 『YOMIURI again & again!!! 〜Acoustic sound & Band sound〜』が終わり、ようやっと一段落、、、、なわけありません!!ぶっちゃけ今回はみんな次の日仕事で打ち上げ無しでしたし、、、(涙。わたくしも絶賛作曲、プロデュース、ライヴと立て続けの毎日でございます!! あー仕事ってたのしいなたのしいな!!!

ということで、今回はそんな『よみうり』ライヴで参考になった音源や、現在オファーを受けている作曲仕事でインスパイアされた音源、そこから見る「いまこの音楽が足りない!!」などの考察を一挙紹介! な・ん・と、MMMatsumotoさん音源、今回は「なし」になってしまいましたあ!!(笑。もちろん雑誌のほうではMMMatsumotoさんも紹介していますのでご安心を。詳しくは今月号の『MARQUEE』をご覧ください!!

そして、なんと今回はそれだけじゃない!!!

実は雑誌用に収録しておいた僕のもう一個の音源紹介、これが先月OTOTOYにて終了した僕の出演した講座『ボーカロイド作曲・アレンジ講座』のまとめ的な内容だったのですが、これがとっても面白かったので、今回は特別に『BOUNUS TRACK』として、配信しちゃいます!!!
ボーカロイドを操る作曲家たち、通称「P」と呼ばれる人たちの音楽がなぜこんなに面白いのか???
実際触ってみて初めて分かったことなどをベースに、とことん解析しております!これ、自分たちが言うのもなんですが、とっても面白いです!!

さあ、今回も超絶盛りだくさんな内容!ではいってみましょうか!!!



【MMMRadio Psychedelic 2012 Vol.27】
音楽雑誌「MARQUEE」とMMMRadio Psychedelicで紹介したPlay Listをご紹介

1st set  Robbie Dupree 『Robbie Dupree』 ※廃盤


ニューヨークはブルックリンで生まれた生粋のアメリカン・シンガー・ソングライター。1980年、世界的にAOR(「アダルトまたはオーディオ、アルバム・オリエンテッド・ロック」の略)というジャンルが確立される。代表とされるアーティストとしてTOTO、Boz Scaggs、Christopher Cross、Airplayなどがあるが、Robbieもまさにその中に入るまさに5大AORアーティスト、そしてその殿堂入りした作品がこの1stである。邦題『ふたりだけの夜』。デヴィッド・フォスターばりの鍵盤ダビングサウンドに、官能的なブルー・アイド・ソウルのエッセンスを滲ませ唄う彼のボーカルが特徴的な「Steal Away」は全米6位の大ヒット。この曲のシンプルでいて奇天烈な構成は他に例を見ない完成度である。またイントロがフェード・インというのも画期的!何度も何度も聴きたくなる、まさにスイーツのような曲!!他も素晴らしい完成度で全然聴いていて飽きない、まさに名盤と呼ばれるアルバム。
解説 by mito



mito 「僕ら(クラムボン)2〜3年前からずっと言ってますけど、“メロディーの復興”っていうね。その中でもこの人達なんか元祖じゃないですか。それでいてノリもあるし」
MMMatsumoto 「今冷静に聴くと、この感じはイイですよね」
mito 「なんかね、今ないところの全てがここにあるんですよね。贅沢に感じるし、音楽を。 そういうのってホントに少なくなってきてるなぁって」

続きをWebDiceで聴く!  




2nd set  Ronnie Lane 『How Come』


日本に於いて、彼ほどの才能をあまり知られていないことが個人的には悲しい。60年代モッズシーンで「The Whoよりも重要なバンド」と称されるSmall Facesのベーシストにして、最高のソング・ライター。Facesに改名しRod StewartとRon Woodが入ってからは、破天荒でいて痛快なロックバンドとして最大のヒットと名声を得、その後ソロになっても「How Come」などのヒットによりRonnie Lane's Slim Chanceを結成。大きなトレーラーに録音機材と仲間たちを連れてイギリスを回りながらライヴするなど開放的で野心的なその心意気は、Pete TownshendやEric Claptonなど多くのビッグアーティストにリスペクトされ、1997年に多発性硬化症でこの世を去るまでに様々なアーティストに絶大な支持を受けた。彼の作風にある耳障りの良いメロディーとスケールの大きい楽曲たちは、まさにブリティッシュ・サウンドの真骨頂とも言うべきもの。そしてそのヒトに安らぎを与えるような寛容で大きな言葉たちは、いつでも僕の心を掴んで放さない。初めての方はぜひDVDになっている彼のドキュメンタリー映画を観て欲しい!!!
解説 by mito



mito 「最近この手のカントリーというか、スワンプっぽいのとかをよく作ってるんです。例えば持田香織ちゃんとか、今度リリースされるカエラの曲なんですけども」
MMMatsumoto 「シャッフル(ビート)って日本にはあるのかね?」
mito 「基本的には日本には絶対あるはずですよ。沖縄の民謡とか、ああいうシャッフルは実はどの国にも絶対あって。あるんですけど、それがどうも上手く掴みきれてないというか、やっぱり洋楽に流れようとしてる気がするんですよ。土着してるものを分けて考えてるというか」
MMMatsumoto 「分断されてますよね」
mito 「Ronnie Laneはホントにイイんでね。それこそフェス行く最中に車で聴いたら泣いちゃいますよ、もうフェス終わってますけど(笑)」
MMMatsumoto 「じゃあ秋フェスで(笑)」
mito 「ね!秋に聴いてもらいたい!」

続きをWebDiceで聴く!  




3rd set  portico quartet 『knee-deep in the north sea』


2005年に結成され4人組バンドの1st。編成がサックス、ベース、ドラム、そして「ハングドラム」という空飛ぶ円盤の模型のような楽器を使う変わった内容であり、サウンドは2000年代から徐々に熱を帯びてきたニュー・ジャズ・シーンの中でもひと際異彩を放っている。新譜ではまるでアメリカのポストロックとも共鳴するかのようなエレクトロニックサウンドを使い、ボーカルまで入ってさしずめRadioheadフォローワー的なイメージにも着地しそうであるが、個人的にはセッション色の強い1st、2ndのほうが魅力を感じる。たまたま彼らのiTunesプレイリストを発見したのだが、BurialからBob Dylan、Arvo PartからKings of Leonとこれまた多種多彩な音楽趣味をしている4人。恐らくいまはバンドサウンドにこだわらないエクレクティックなスタンスが今の彼らの流行なのだろうけれども、ぜひともまたこの4人でしのぎを削っている白熱したバンドセッションを観てみたい。あ、てか日本呼びたい!!!
解説 by mito



mito 「“ハングドラム”っていうのは皆さんご存知ないと思うんですけども、“ハングドラム”でググってみてください(笑)」
MMMatsumoto 「スティールドラムだと思ってたんだよね」
mito 「思いますよね。こんなにハングドラムをメインにしたバンドは、あんまり今までなかったと思うんですよ」
MMMatsumoto 「うんうん」
mito 「実はTwitterで「これ知ってますか?」ってファンの方に教えてもらって。聴いたらあまりにカッコよすぎて即効で3枚買って。ファンの方から教えてもらってっていうのはいくつかあるんですけど、その中でもコレ系のニュー・ジャズ周りがホントに大好物で」

続きをWebDiceで聴く!  




4th set  TLC 『Now & Foever - The Hits』


当時数多の女性R&Bグループがいる中で、彼女たちほどキャッチーで洗練されていて、尚かつ唄も音楽も抜群に カッコ良かった人たちはいない。1992年に「Ain't 2 Proud 2 Beg」のアルバムをリリースした瞬間から、もう彼女達のスターダムの道は決まっていたかのような空気が世界中にあふれていた。そして2ndからの3rdシングル「Waterfalls」という、まさに神の手が生んだかのような名曲が生まれ、見事その年のグラミー賞を受賞。この楽曲がもつタイトでいてスムーズなトラックは、あの大沢伸一氏がMondo Grosso時代にUAの「リズム」で日本にDivaブームを引き起こすほどのエネルギーに換えられる、究極のアレンジだった。そして3rdからの1stシングル「No Scrub」に至っては、それまであった様々なジャンルを超越するほどの斬新なサウンドを展開。サンプラーによって変調されたアコギのサウンド、そのフレーズは世界のトラックメーカー、テクノアーティストにもシンパシーを得、バンドサウンドにさえそのミニマルなアレンジが踏襲された。まさに、すべてに於いて唯一無二。最高のフックとフロウ、そして感動的なリリックを書き続けたLeft Eyeが悲惨過ぎる交通事故でこの世を去るまで、彼女たちの栄光がこの世から消えることなんて一生無いと思ってたのに、、、
解説 by mito



mito 「なぜ突然!?みたいな感じですけども(笑)」
MMMatsumoto 「これ聴いてたの?」
mito 「聴いてました!やっぱりこれもリズムの強さというか太さというか。キャッチーなメロディーに対してちょっと少なくなってきてる部分もちょっとありつつ、実は復活してる部分もちょっとあるんじゃないかと個人的には思ってて。復活というか、90年代R&Bカッコイイじゃん、という。この辺の、昔で言うとモンドグロッソ的な、そのリバイバル感がありそうだな、と。その理由はヒャダイン君とかがピチカート(的なこと)とかをやって、このあとどうなるか?って考えると、こっち側しかないと僕は思ってて。で、まさにアイドルが今ヒップホップをやってるじゃないですか」
MMMatsumoto 「やってるねぇ!」
mito 「この流れって、絶対に僕90年代のリバイバルとしての流れだと思ってるんですよ」

続きをWebDiceで聴く!  




5th set  ぺぺろんP(虹原ぺぺろん) 『Refraction - BEST OF Peperon P -』


KraftwerkのRalf Hütterが最初にボコーダーを使用した際に放った言葉が「これは演奏させる楽器としては不向きだ」と、今ではギャグにしか感じられないようなコメントを残していたという逸話ではないが、まさにボーカロイドという音楽ソフトはその「不便」さからアーティストの素養強度を押し上げ、そしてキャラクターの持つ外見的魅力とを同時に持ちながら新しい音楽性を生み出した、画期的な出来事であると感じる。いわゆる「P」と言われる人々がそのソフトをどうにか自分たちの手に、足にと「調教」しながら、半ば強引な可変の仕方やエディットを推し進めていった結果、「彼女」たちは強烈な個性を得ることができ、そしてまた「P」である調教師たちも自分では信じられないくらいの労力耐性を得て、自然とその周りにある音楽的素養にも同じように労力を使い、全く新しいポピュラリティーのクオリティを手に入れてしまった。こんな相互作用が生まれるとは、絶対にソフトを作った人たちも考えつかなかったであろう。全てリリースされているボーカロイドソフトを使った、現時点で唯一のアルバムを完成させた彼の音楽にも、まさにその耐性が生んだとてつもない楽曲のオリジナリティを感じる。僕では全く考えつかないサウンドとサウンドがぶつかり合い、その中で彼女たちの声をフルに使い切なさを表現するのは見事である。
解説 by mito



mito 「まずね、僕すごく思ったのは、ボカロって使うの大変なんです、まだ!」
MMMatsumoto 「楽器として考えたら結構難易度高いんだ?」
mito 「難易度というか、不都合が多い!まさに昔パッチ・シンセを使ってたような気分なんです(笑)」
MMMatsumoto 「なるほどね」
mito 「非常に無意識なんですけども、無意識の中で“欲求”と“抑圧”の育成が1人で出来るっていう利点、ここがストイックであり今のバンドの中ではないこと。1人でいるっていうことは、だれも優しくしてくれないんです。だからボカロPの子たちっていうのは甘えがないんですよ。この強さが彼らの音楽のタフさに出てる」

続きをWebDiceで聴く!  




6th set  Dorothy Little Happy 『デモサヨナラ2012』


今アイドルの世界が熱い! というのは再三言われていることだけど、PerfumeやAKB48以降のアイドルの在り方は、バンドで言うインディーブームによく似ている。そこではDIY精神が渦巻き、音楽面でももクロ以降、でんぱ組.incやBiS、ライムベリー、BELLRING少女ハート等、「これがアイドル!?」という興味深いものが次々と出てきている。そんな活況の中から一歩抜け出ている人気10数組の中の一つが、仙台拠点のこのドロシーリトルハッピー。歌とダンスというアイドルの原点に特化したいわば正統派だ。とにかく曲・歌詞がオーソドックスながらロックっぽく、また詩情豊かで、いい曲揃い。そしてアイドルらしい歌声ながらパワフルで、まるでバンドのヴォーカリストのよう。これをキレッキレのダンスで揃えてパフォーマンスする。ダンサーの側面も強い。けれど可憐。というギャップの魅力を持ちながら、最終的に伝わってくるものは品の良さ。可愛げだけどぬるくないのがドロシーの特長だ。アイドル界隈では、彼女達の代表曲“デモサヨナラ”での“オレモー”コールも有名。といったキラーチューンも持っている。12月5日には待望の新曲“風よはやく”がリリースされる。
解説 by MMMatsumoto



MMMatsumoto 「実はこの夏、彼女達をずっと追ってたんですね。ドロシーはいわゆる既存のアイドル枠の中でどこまで出来るかっていうことを、きっちりやってる人達。ストイックなんですよ」
mito 「それはアイドルの本領というか、その場所に対して徹底的に突き詰めているから?」
MMMatsumoto 「うん。正攻法ですね。なんていうのかな…、正統派でダンスも歌も訓練を積み重ねて素人っぽさを吹き飛ばしてる状態なんだけどもアイドルに留まれてるのは、フロント・ヴォーカルの彼女が超アニメ好きで超オシャレ好きで、メンタリティーがすごい草食系だからだと思うんですよ。洗練された中での“ほつれ”があるわけですよ。安くほつれて未完成な感じを喜ぶっていう広がり方ではなくて、洗練されてって高めてく感じがあるっていうか」
mito 「その本気度というか、逃げない感じみたいなのは分かりますね」

続きをMARQUEEで読む!  








【今月のMARQUEE】

MARQUEE Vol.93  [2012年10月11日 発売]

今回の表紙&第一特集は MEG。アルバム『WEAR I AM』に合わせ、“敢えての和洋折衷ギャップ”をテーマに大量撮り下ろし+アルバム全容・全曲インタビューで、たっぷりとお届けします。第二特集はShingo2とのコラボも実現し新境地を開いた、たむらぱん。未公開ニューヨークショット+アルバムインタビュー+Shingo2との対談で。巻頭特集がアルバム制作中のjoyを直撃インタビュー。巻末特集には惜しくも解散が決まってしまったステレオポニーが登場。解散決定前の取材につき今思えば意中は複雑だったのかも。VO & G のAIMIの連載2回目と共に、是非一読を。そしてこれも更なる飛躍を目指しての活動休止が発表された SuG を、コンセプチュアルな撮影と共に計8ページで特集。中心人物・武瑠とひたすら深く話しました。メインコンポーザー yuji とはアイドルについて話してます。そして、やくしまるえつこ、フジファブリック、黒猫チェルシー、The Mirraz、group inou、アーバンギャルド、AMOYAMO、Yun*chi、bomi、ゆよゆっぺ、南波志帆、スネオヘアー、Rihwa、チャラン・ポ・ランタン、禁断の多数決を、各リリースに合わせ掲載。恒例のアイドル特集の今回は、東京女子流、ドロシーリトルハッピー、でんぱ組.inc をメインに、バンドじゃないもん!、BELLRING少女ハート、ライムベリーも。女子流は撮り下ろしも含み、ドロシーは夏ライヴを21枚の各地ライヴ写真と共に8800字全員インタビューで振り返り、でんぱ組.incはパーソナルインタビュー第二回目として最上もがを強力撮り下ろし+ディープインタビューでガッツリと。感涙のでんぱ組.inc リキッド・ワンマン・レポも。更に連載で、夢眠ねむ(でんぱ組.inc)、高橋麻里(ドロシー)、BABYMETLも掲載しています。秋の夜長にぜひぜひ。

  MARQUEE バックナンバーはコチラ
  MARQUEE Webはコチラから!









関連記事