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【連載】クラムボンmito×MMMatsumoto 『MMM Radio Psychedelic』(28) MMM Radio Psychedelicへ戻る

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2012年12月11日 (火)



『MMM Radio Psychedelic』×「3.10MMM」× HMV

音楽雑誌「MARQUEE」で好評連載中のクラムボン・mitoさんと MARQUEE編集長・MMMatsumotoさんによる「3.10MMM」が、 WebDice上でネットラジオとして配信!
その名も『MMM Radio Psychedelic』。今回は第28弾です。
2人による音楽談義がギュッと詰め込まれた、他では聴けない超レアな番組。 HMV ONLINEでは「3.10MMM」と『MMM Radio Psychedelic』で紹介したアイテムを合わせてご紹介!
必聴必読です!



mito from clammbon

mito クラムボンのベーシスト。いくつかのソロプロジェクトや多方面のアーティストのプロデュース活動も活発に行うオールラウンド・プレーヤー。
  clammbon オフィシャルサイト

MMMatsumoto from「MARQUEE」

MMMatsumoto ポップカルチャーとマニアックな視点で独自な音楽を紹介する音楽雑誌「MARQUEE」の編集長。

  MARQUEE オフィシャルサイト




どもです、ミトです!!お待たせいたしました!『MMM Radio Psychedelic』vol.28の配信開始です!!
今年ももうあっという間に12月!!ジャネーの法則の通り、大人になっていけばいくほど時間の立つのが早く感じてしまうんですよね…僕がラジオの冒頭でお話しした「気が付くと突然パタンと寝てしまう」のも、やはり歳のゆえ…?いや!まだまだこれからっす!しゃきっとしなくてはっっ!!

と、いうことで、年末の最後は恒例の「1年振り返って」がテーマ。僕にとって、そしてMMMatsumotoさんにとっての2012年を音源をもとにつらつらとお話ししたいと思いますっ!!といっても、しっかり来年の動向を見据えていたりもする二人。お互いの新しい展望を、そこはかとなく感じ取ることの出来る内容にもなっておりますっ!

ではでは!いってみましょうか!!!



【MMMRadio Psychedelic 2012 Vol.28】
音楽雑誌「MARQUEE」とMMMRadio Psychedelicで紹介したPlay Listをご紹介

1st set  高野寛+伊藤大助 『TKN+DSK Live 2012』


昨年のクラムボンツアー最終日、たまたま福岡で一緒だった高野さんをゲストに呼び大団円に終った百年蔵。この打ち上げの際、高野さんはこのプロジェクトのアイディアを思いついたと聞いている。それから4ヶ月、その短い時間にループマシンを購入しギター1本で多重録音を、そして大助はKORGのパーカッションシンセをマスターし、まさにPop版The White Stripes、もしくはThunder Bolt、はたまたチャットモンチーのようなスタイルを身につけて、長いツアーに出た。その集大成的な音源がこのアルバムである。高野さんの正確無比なループメイク、今までに無いほどのホットなギターなど、いままであまりフォーカスされることの無かったロック・アティテュード的なプレイはとても新鮮であり、1ファンとしてとても衝撃的。ただしそこに必ず「強く確かなメロディー」が介在することも忘れてはならない。そして、大助のドラム、、、これは収録したラジオを聞いていただこう。僕にとって今回のこのプロジェクトでおおいに感動したのが、彼のドラムであったのだから。
解説 by mito



mito 「私にとって高野さんから受けた影響っていうのは、皆さんにとってのビートルズ的なモノとあまり変わりないぐらい。“ポップ・ミュージックはかくあるべき”と。その話とはまた別で、伊藤大助がまた新たなステージへ行ったなと僕は思ってるんです。なんかね、大助さん今年に入ってえらい勢いで“曲の読解力”が上がった気がするんですよ。この安定感は何事なんだろうと。昔の大助ってそんな感じじゃなかったんですよ」
MMMatsumoto 「もっとカドっぽかったっていうか。それはそれで良さなんだけどね」
mito 「そうそうそう。今年クラムボンの3人の中で、一番この人がスキルのメーターが上がったのかなと。と、同時に(自分が)ちょっとヘコんだんですよ」
MMMatsumoto 「あ、なるほどね(笑)」
mito 「バンドのバンマス的なことをやってる私がディレクションするという発想なら、(自分が)本気でやらないとダメだな、っていう気持ちになったというか」

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2nd set  DE DE MOUSE 『sky was dark』


2012年のFUJI ROCK FESTIVAL最終日、トリであるRadioheadがGreen Stage最大の動員数を誇ったその夜中、彼のRED MARQUEEでのステージはその余韻をしっかりと受け止め、尚かつそれをさらに高い高揚までに持ってオーディエンスを熱狂させた…確実にその日のREDのピークが彼であったことを、誰もが否定することはできなかったと思う。その時にも思ったのだが「今の彼は、本当に凄いところまで来ている!」という実感。そして、その実感は見事に今回のアルバム『sky was dark』で確信に変わった。チベットなどの民謡からチョップしたサンプルボイスや、キラキラした90年代を代表するPCM音源が織りなすブレイクス、特別今までの手法から変わった訳ではないのだが、明らかに音の「存在感」がスケールアップしている。それは楽曲の持つ力強さでもあり、他にはないオリジナリティでもあるが、僕は何よりDE DEくん本人から見える「覚悟」みたいなものが、全ての携わる作品に滲み出始めてきているのではないかと思うのだ。そしてそのためのトライ&エラーの数が膨大でなければ、おおよそこういった感じにまで行くことはないことを、僕は知っている。アイドルやアニソンなどのメロディ至上主義的な今の音楽業界の中で「インストでテクノ」というジャンルをここまで日本のポップ・フィールドに叩き込んでいる彼の功績は、2012年という年の中でもかなり大きなトピックにあると思う。
解説 by mito



mito 「彼は今年自分のレーベルを立ち上げて。ホント1人でやってますからね、PVとかも自分で編集して。彼の今の環境ってたぶん、今のポップ・ミュージックやテクノの中でも一番いばらの道だと思うんです。そのDIYの精神が音に全部滲み出してきてて、みんなをどんどん捉えていってるのかなって」
MMMatsumoto 「元々そういう感じの人だとも思いましたけどね。音も本人もそうだけど、レコード会社の中にいて違和感がある人っていうか」
mito 「この人のやってる事って、やっぱマニアックすぎなんですよ。私が言うんだから(笑)、相当マニアックで捻くれてると思います」
MMMatsumoto 「(笑)。それが何故これだけのポピュラリティまで持っていけるのかっていう」
mito 「そう!そこが重要!2012年を語る上で、彼こそが日本のアブストラクトな音楽を作る中での一番の功労者じゃないかと思ったりしてるんです」

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3rd set  D'Angelo 『Brown Sugar』


1974年生まれ、リッチモンド出身のマルチプレイヤー。彼の登場は90年代後半から00年代に代表されるネオ・ ソウルというスタイルを突然的に確立させたことが大きい。彼の「HIPHOPの手法を使ってR&Bとソウルミュージ ックを再構築をする」アプローチは当時センセーショナルに迎え入れられ、その影響によってErykah BaduやJill Scott、Maxwellが華々しくデビューしたことは間違いない。そして彼が唯一無二にして伝説的な存在たらしめた2ndアルバム『VooDoo』(2000)で、全ての意味で当時のブラックミュージックシーンを代表するアーティストになる。彼が持つ独特な手法(スケールアウトしてしまうようなコーラス・ワーク、小節をはみ出しそうに聴こえるビート)はそれから何年も様々なミュージシャンに影響受け、特にテクノ・シーンではここ何年も彼の脱臼したようなグルーヴが新たなムーブメントの一端を握っていると言っても過言ではない。Prefuse 73、FLYING LOTUSなどはまさにそれが言えるだろう。この1stはまだそのオリジナリティが完全には確立されていないのだが、その分メロディも明快であり、リズムもかなり安定してとてもキャッチーで聴きやすい。ただし、そのサウンドに随所に潜む「奇妙なリフ、ビート」を探り出すと……。昨今ビートやグルーヴの過疎化されたこの音楽シーンだからこそ、いま聴くと新たな発見と感動がある一枚。
解説 by mito



mito 「今年の特に後半から、私の中でドーッと出てきた90年代」
MMMatsumoto 「それ言ってましたねぇ」
mito 「90年代のR&Bを買いまくってるんですよね。私来年はたぶん、ハネ系のミッドテンポに戻りそうな気がしてるんですよ(笑)。なんでかって言うと、やる人がいないんで。かといって別にヒップホップがやりたいわけじゃないんですけども。来年に向けて一番重要なのは何かなと思ったら、実は新しいモノじゃなくて古いモノだったっていうね」
MMMatsumoto 「そこをヒントにして、っていうことですよね」
mito 「そう。何でもそうですけど、音楽って同じモノを聴いたら飽きると思うんですよ。それが循環していろんなモノを聴けるから面白いんであって」

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4th set  木村カエラ 『sync』


6年前、まだ自身プロデュースの本質を探りきれないでいた自分に、初めて真っ正面からぶつかって来てくれたのが彼女だったように思う。それまで相手の力量に対して自分の中で見切りを付けていたところを「まだまだいけます!!」と食い下がってきては一心不乱に唄い込む姿は、とても新鮮だったしとにかくぐっときた。ただ、その一生懸命でがむしゃらな分だけ、曲の中に詰め込み過ぎてしまうきらいがあったのも事実。なので、いつもいつも彼女のプロデュースにはその気持ちと楽曲との着地点、バランスが重要になっていったのだ。そんななか、今回の「Sunshower」で初めて彼女に「想いを勢いで伝えるのではなく、力強さを内に秘めるように優しく唄って」もらうことにした。最初は少し戸惑いもあったが、徐々に「曲にしっかりと、でも優しく気持ちを込める」という感じがイメージできたようで、その後の録音では、まるで別人のような表現力を身につけていたのだった。そして改めたまた、彼女のポテンシャルの高さに感動しながら、このアルバムは完成された。格段に、声や表現にバリエーションが増えていった今回のアルバム、その中で彼女はたしかに今まで以上に楽曲を理解し「sync」するスキルを身につけ、新たなステージ立っていることをみなさんも感じ取ってもらえると思う。
解説 by mito



mito 「なんとなく、私が女性アーティストのプロデュースをやると、どう面白くなるのかが分かってきたっていうのがあって。昔っから女子の多い環境で、私自身も男子よりも女子との方がモノを作りやすかったんですよ。それって何かな?と思ったら、結局私は“しなやかなモノ”を作りたいというのがすごくあるらしく。力強さとかで押したくないんですよね。そこに美徳を感じないというか」
MMMatsumoto 「うんうん」
mito 「自分が作りたいモノを作り出すようになった。今までは“作りたい”のか、“こう出来たけど大丈夫なのか?”とか…、まあ今でもないことはないんですけど、でもここまで客観的に聴けるようになったのはホント今年入ってからなんですよね」

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5th set  BELLRING少女ハート 『Negative EP』 ※取り扱いなし


取り扱いなし

レディオヘッドからキング・クリムゾンまで、UKロックのエッセンスが大盛り!で、これを“昭和45年”な青春TVドラマ主題歌に転ばせ、マイナーコード頻発、メロトロンやハープシコードもバリッバリに。ファズギター&ヴォーカルも加わって、かな〜りサイケでメランコリーな良質メロディ、満載。これをつたな〜い透明感ある女の子達の声で歌う。はかなげで時々ズキュっと。歌詞も含めて、夢の中で道に迷ったような、不思議〜な気分になれます。にしても!なんでこんなに良メロなのか!!! 音楽ファン必聴の彼女達、2012年4月に結成されたバリバリのアイドルです。さよならポニーテール or 相対性理論がちょっと奈落の底覗いてサイケ色帯びたというか。これは是非聴いてほしいです。で、これが今のアイドルというものの多様性だということも知ってほしいです。“アイドル”という音楽的に何でも許される名目を逆手に、どんどん音楽浸食&実験するという点では、でんぱ組.incやBiS、アップアップガールズ(仮)、あと意外と今現在のモーニング娘。等と並んで違和感なし! そこで、BELLRING少女ハートの場合は、“少女性”を極める。映画『エコール』や『ピクニック・アット・ザ・ハンギング・ロック』のような、少女性が高まり過ぎて、少し怖いような、カルトな雰囲気がある。2013年が楽しみなアイドルさんです。
解説 by MMMatsumoto



mito 「すごいコレ!初めて聴きました」
MMMatsumoto 「ほとんど知られてないです。オレもね、音聴いた時ホントやばいと思った」
mito 「有無を言わせぬ吸引力がありますね」
MMMatsumoto 「カルト的な感じがあるでしょ?危ない感じがありますよね。純粋に音楽的に見てすごい好きですね」
mito 「分かります分かります。ローリング・ストーンズでいうマリアンヌ・フェイスフル的な発想じゃないですか。音楽に少女性というかロリータ的なアイコンは、非常に大きなイニシアティヴを持っていて」

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6th set  アップアップガールズ(仮) 『UPPER ROCK』


2012年10/13 渋谷 AX でのイベント@JAMにて初披露され、会場のド肝を抜いたこの曲“UPPER ROCK”は、少なくとも今、現アイドル曲の極北だ。体力の限界に迫るダンスもキレッキレだが、完成音源を聴いて、またビックリ。切り刻まれたイントロや間奏部、そして重低音。capsule アルバム曲のコアさに匹敵するバイレファンキ寄りのエレクトロだから。歌メロをキープしつつも「これをアイドルが歌う!?」という驚きとともに、いやそれ以上に、音響システムの整ったハコで大音量で聴いてみたい願望に駆られる。エレクトロの重低音がフロアを這いまくる中でアイドルらしいアッパー感のポップメロが歌われる、しかもダンス激派手という視覚効果、そんな時代にまでやって来た。アップアップガールズ(仮)はハロープロジェクト研修生時代に一度はデビューの夢を断たれた子達だ。そこからの這い上がりのパワーも知られている。何にでも挑戦する意志の強さ。その振り切りは音楽面でも表れ、夏リリースだった“アッパーカット!”あたりから急加速して遂にこの“UPPER ROCK”に至った感がある。この曲なら激しいから解っていただけるかと。なんで今アイドルが面白いとひたすら言っているかを。
解説 by MMMatsumoto



MMMatsumoto 「ある意味じゃね、極限まで来てるんですよ。アイドルってアッパー感が大事で、この曲でダンスするんですけど、本人達にインタビューしたら“体力の限界”なんですって。アイドルの“彼岸まで来てる感”っていうモノの代表ってことで」
mito 「彼岸(笑)、ナルホドね。私の憶測の域を超えないですけど、K-POP流れのシーンとか今のR&Bとかアメリカン・ポップをちゃんと聴いてないとこういう音にはならないし、これをちゃんとオーダーとして作らないと、こうはならないだろうなっていうトラックですね。全然悪い意味じゃなく“あざとい”というか。そこすごく重要で」
MMMatsumoto 「うんうん」
mito 「音のテクスチャーですよね。アイドルだからって舐められないぞ、っていう気概が制作チームの中にちゃんとあるな、っていうのが分かります」

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【今月のMARQUEE】

MARQUEE Vol.94  [2012年12月11日 発売]

今年2012年6月の“ももクロ”表紙『超アイドル主義』特集号以後、毎号約20ページ強で続けてきたアイドル特集ですが、ここで再び爆発です。今回の表紙&第一特集27Pは、私立恵比寿中学(エビ中)。マーキー流撮影&デザインでの巻頭グラビアから始まり、1月シングル『梅』に関して廣田あいか(ぁぃぁぃ)インタビュー、そしてエビ中ヒストリーインタビューを3種:本人達(瑞季&真山りか)、楽曲(ヒャダイン)、運営(マネージャー& A&R)でお届け。更に個性派なエビ中をクッキリさせたく、廣田あいか、安本彩花にそれぞれパーソナルインタビュー。JOJO広重の寄稿や、Deerhoofとの対バン小レポ、完全ディスコグラフィー解説もアリ。続いて裏表紙&第二特集8PがBABYMETAL。セット組んでのコンセプト撮影に、決定曲「イジメ、ダメ、ゼッタイ」インタビュー、更にはBABYMETALの産みの親&コンセプトメーカーであるKOBAMETALに、裏側をたっぷりお聞きしました。連載は撮影裏話。次にでんぱ組.inc、12P。涙なくしては聴けない1月シングル『W.W.D/冬へと走りだすお!』ロングインタビュー。作者へのインタビューが2本。夢眠ねむ連載の今回は、ゲスト:DJみそしるとMCごはん。メンバーのパーソナルに写真とインタビューで迫るでんぱシリーズの第三回は、古川未鈴。なんとマーキー誌上初でもある水着グラビアで登場。そして2013年期待大のDorothy Little Happyを10P。メンバーの富永美杜が撮り下ろしたフロントヴォーカル高橋麻里を含め、撮り下ろし多数。新たな幕開けを告げた『風よはやく』に関するインタビュー、リーダー白戸佳奈にきく“ドロシーのスタンス”、高橋麻里の連載3回目は本人スタイリングでの“ファッション”拡大2P。更にアップアップガールズ(仮)、BELLRING少女ハート、ライムベリー、BiSとDorothy Little Happyも掲載。巻頭特集がシングル3連続&ニューアルバムを控えるねごと。巻末特集がPeople In The Box。これは対談も含めて(波多野裕文×オワリカラ・タカハシヒョウリ×エンジニア・井上うに)。そしてヒャダイン、凛として時雨、androp、ドレスコーズ、THE NOVEMBERS、The Mirraz、LAMA。クラムボン、LOVE PSYCHEDELICO、東京カランコロン、amazarashi、キノコホテル、南波志帆、チャラン・ポ・ランタン、うみのて、大森靖子、The next! Liddell 1974、soyuz project も掲載!

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