クーレン/プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ
2013年2月26日 (火)
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ集、他クーレン、ブラウティハム
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オランダを代表するヴァイオリニスト、イザベル・ファン・クーレンと、ピアニストのロナルド・ブラウティハムによるプロコフィエフのヴァイオリン作品集の登場。様々な時代や国の作品に通じたベテランの二人による注目の演奏です。
【クーレン】
イザベル・ファン・クーレンは、1984年、18歳の時にBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーに選ばれて以来、すでに長いキャリアを持つヴァイオリニストで、師のシャーンドル・ヴェーグの影響もあってか、ソロだけでなく室内楽や指揮にも熱心に取り組み、後進の指導にもあたっているほか、ヴィオラも演奏し、現代音楽もさかんに紹介するなど、非常に多彩な活動を展開しています。
【ブラウティハム】
ロナルド・ブラウティハムは、オランダのピアニスト。2011年よりバーゼル音楽院の教授を務めています。オランダ音楽賞を受賞。また、アンドリュー・パロット指揮ノールショピング交響楽団と共演したベートーヴェンピアノ協奏曲集のディスクは、2010年MIDEMクラシック賞のベスト・コンチェルトに選ばれました。
【プロコフィエフのヴァイオリン作品】
プロコフィエフのヴァイオリンとピアノのための音楽は、ここに収めらた3つの作品に限られており、そのうちの2つはプロコフィエフ自身による編曲作品となっています。
ソナタ第2番は、もともとはフルートとピアノのために書かれたもので、『5つのメロディ』は、ソプラノ歌手ニーナ・コシェッツのために1920年に書かれた歌曲でした。
【ヴァイオイリン・ソナタ第2番】
1943年、プロコフィエフはフルートとピアノのためのソナタ Op.94を作曲し、同年12月7日に、チャルコフスキーとリヒテルによって初演がおこなわれています。演奏を聴いたオイストラフが、プロコフィエフに対して、そのソナタをヴァイオリンとピアノ用に編曲するように熱心に勧めた結果、実現したのがこのヴァイオリン・ソナタ化企画でした。
実際の作業にあたっては、フルート・パートのみがオイストラフとの共同作業によって編曲され、ピアノ・パートはそのまま使用されることとなりました。ヴァイオリン版の初演は、1944年6月17日、オイストラフとオボーリンがおこなって成功を収めています。
第1楽章は、繰り返される優しく牧歌的で、変化に富んだリズムのパッセージに支配されており、勇敢な曲想も含んでいます。この個性的な素材は、同年に作曲されたプロコフィエフの交響曲第5番を彷彿とさせます。
第2楽章はスマートなトリオを伴うスケルツォ。それに続く第3楽章は3つのパートからなるセレナーデです。最初のパートは『ロメオとジュリエット』のバルコニーのシーンを思い出させ、中間部はリズムが強調されて、最終部へと溶け込んで行きます。第4楽章はロンド。生命力とエネルギーに満ち、圧倒的で、アイロニーすら感じられるかもしれません。ヴァイオリニストにもフルーティストにも愛されているこの作品を、プロコフィエフ自身は「優しく、流れるような様式」と記述していますが、長く抒情的で情緒的なラインが一方にあり、ユーモアとペーソスとがもう一方にあり、それらが強いコントラストを生み出しています。
【ヴァイオイリン・ソナタ第1番】
ヴァイオリン・ソナタ第1番の初演は1946年で、第2番よりも2年ほど後になるのですが、作曲を始めた時期が1938年と早かったため、番号は着手順につけられています。
ソ連に帰還してまだ間もなかったプロコフィエフが、スターリン体制の中で書き始めたソナタ第1番は、表面的には民俗的なわかりやすい要素も持っていたこともあり、「スターリン賞」を授与されるなど政府側にも好評でした。しかし実際には、スターリンによる粛正への恐怖を描いた側面もあるようで、雰囲気は暗めですし、第1楽章と最4楽章に現れる弱音器付きの素早い音階は、「墓地に吹く風のように」演奏することが望ましいとプロコフィエフがオイストラフに伝えていたほどです。(HMV)
【収録情報】
プロコフィエフ:
・ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調 op.94bis
・ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ短調 op.80
・5つのメロディ op.35a
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン)
ロナルド・ブラウティハム(ピアノ)
録音時期:2011年
録音方式:ステレオ(デジタル)
室内楽曲最新商品・チケット情報
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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輸入盤
ヴァイオリン・ソナタ第1番、第2番、5つのメロディ クーレン、ブラウティハム
プロコフィエフ(1891-1953)
価格(税込) :
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ペッテション(1911-1980)
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まとめ買い価格(税込) : ¥2,557発売日:2006年12月27日
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ヴァイオリン協奏曲ホ短調(初演版)、ヴァイオリン協奏曲ニ短調、スケルツォ イザベル・ファン・クーレン、レフ・マルキス&新アムステルダム・シンフォニエッタ
メンデルスゾーン(1809-1847)
ユーザー評価 : 4.5点 (2件のレビュー)
価格(税込) : ¥3,179
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まとめ買い価格(税込) : ¥2,385発売日:1998年09月25日
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トゥール、エリッキ=スヴェン(1959-)
価格(税込) : ¥2,970
会員価格(税込) : ¥2,584
まとめ買い価格(税込) : ¥2,227発売日:2003年10月07日
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販売終了
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