バレンボイム白熱、４回目の幻想交響曲

2013年6月5日 (水)

バレンボイム白熱、４回目の幻想交響曲

「恋に破れた多感な芸術家が自殺しようと阿片を飲むが、死にきれずに昏睡状態のなかで夢を見る」。女優スミッソンへの激しい情熱を背景にベルリオーズが作曲した『幻想交響曲』は、色彩的な管弦楽法や劇的な表現によるロマン派を代表する交響曲です。
　バレンボイムはこれまで３回、『幻想交響曲』を録音してきました（1978年パリ管　DG、1984年ベルリン・フィル　Sony、1995年シカゴ響　Teldec）。今回は彼が設立したウェスト＝イースタン・ディヴァン管による、プロムスでのライヴ録音。オーケストラからは、正面から素直に真摯に楽譜と向き合う姿勢が感じとられ、そこから強力な推進力が迸ります。バレンボイムが目指す、密度の濃い響きとが見事に引き出され、求心力と緊張感みなぎる白熱の演奏です。（ユニバーサルＩＭＳ）

【収録情報】
・ベルリオーズ：幻想交響曲 Op.14
・リスト：交響詩『前奏曲』 S.97

　ウェスト＝イースタン・ディヴァン・オーケストラ
　ダニエル・バレンボイム（指揮）

　録音時期：2009年8月21日
　録音場所：ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／プロムスでのライヴ）