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【連載コラム】Akira Kosemura 『細い糸に縋るように』 第46回 細い糸に縋るように Akira Kosemuraへ戻る

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2013年5月10日 (金)

profile

[小瀬村 晶 / AKIRA KOSEMURA]

1985年生まれ、東京出身の作曲家・音楽プロデューサー。
作曲家として国内外の音楽レーベルからコンスタントに作品を発表する一方、企業広告や、アパレルブランド、公共施設、舞台、映画、TV、ウェブコンテンツなど、特定の分野に限定されることなく様々なコラボレーションを行っている。
今年に入ってからは、コンテンポラリーバレエ公演「MANON」の劇伴、東京スカイツリータウン(一部施設)の音楽や、ドキュメンタリー映画「はじまりの島」エンディングテーマ、「ANA Lounge」の音楽監修などを担当。
コンサート活動にも定評があり、これまでに「音霊 OTODAMA SEA STUDIO」、「中州ジャズフェスティバル」への出演や、自身のピアノ演奏による全国ツアー / 中国ツアーも成功させている。
また、作曲家のみならず、2007年にSCHOLE INC.を設立、プロデューサーとして音楽レーベル「schole」を運営、数多くの作品に携わっている。




小瀬村晶(以下:小瀬村):
こんにちは。さて、連載コラムも中休み、番外編企画ということで、今回はメール対談をお送りすることにしました。
記念すべき第一回目のゲストは、5月11日にSCHOLEからアルバム「drama」を発表する大阪在住の音楽家、[.que]こと、柿本直さんです。
まあ、第一回目ということで、完全にノープランでお届けしますが、何卒よろしくお願いしますね。

[.que] [.que] 柿本直(以下:キュー):
はーい!おつかれさまです!よろしくお願いします!

小瀬村:
というわけで、まずは自己紹介をお願いします。

キュー:
初めまして、大阪で音楽を作っています。[.que]です。
おそらく初めての方は名前の読み方が分からないと思いますが、[.que]と書いてキューと読みます。こんな感じでいいですか?

小瀬村:
はい、ありがとうございます。
それでは早速ですが、キュー君は、普段どんな感じで音楽を作っていますか?
作曲への向き合い方など教えてください。

キュー:
Oh・・・なんだかインタビューみたいですね・・・(笑)

小瀬村:
模索中だよ・・・(笑)

キュー:
(笑)そうですねぇ、曲作り・・・

小瀬村:
キュー君ファンはきっとみんな聞きたいと思うよ。

キュー:
むむ、よし!
曲作りは基本的に、気分の良い時、今日は良い曲が出来そうとか、天気が良くて気持ちが良いと思う時に作るようにしてます。
(まとまらない・・・)

小瀬村:
つまり、気分屋さんということだね。

キュー:
そうですね。

小瀬村:
キュー君の曲は、今回のアルバム「drama」もそうだけれど、曲名に名詞が付いていることが多いよね。例えば「sunset」「air」「comet」「flora」などなど。
これってつまり、最初にある程度イメージをしながら曲を作り始めるのかな?

キュー:
そうですね、大体最初のフレーズを決めた時に曲のイメージや曲名などを決めてしまうことが多くて。「sunset」は最初からイメージして作った曲ですね。海の夕暮れとか、海岸線でみる沈む太陽とか。

小瀬村:
なるほど。

キュー:
あと、環境音を入れることでイメージしやすいというか・・・

小瀬村:
あ、それ分かる。

キュー:
ですよね。

小瀬村:
簡単にいうと、昼間に録ってきた環境音は、やっぱり昼間の音がしてるもんね。

キュー:
そうです。

小瀬村:
確かに今回のアルバムもかなり多くの曲中で環境音が鳴っているね。

キュー:
そうですね。今回の作品では減らしたつもりだったんですが、結果的には多くなっちゃって・・・

小瀬村:
「drops」(アルバム収録楽曲)はミックス作業中のスタジオで減らしたよね。
曲の頭に環境音が入っていることが多いと思うんだけれど、それは曲作りの最初から入れているの?

キュー:
入れてますね。作曲中もずっと鳴ってます。

小瀬村:
じゃあ、環境音のイメージから曲を膨らませることが多いのかな?

キュー:
そうなりますね。最終的に出来上がった楽曲を聴いてみて、(環境音について)ここは要らない、ここは要る、と後から判断することもありますけど、やっぱり環境音有りきでずっと作ってしまうのでなかなか除くことができない、みたいな感じです。

小瀬村:
それは今回もあったよね。さっきの「drops」だけど、イントロからずっと鳴っていた環境音を除いて、ピアノの音から曲を始めたほうが、アルバム全体の構成からみても、しっくりハマるかもってなった時に、曲中で全編に渡って入っていた環境音だから、それをすべて抜いてしまうと楽曲自体の印象が薄くなってしまうという。だから結局、イントロ部分だけ除いて、曲が進行していくなかで徐々に環境音をフェードインさせていったんだよね。

キュー:
ですね。「drops」は「uncertain」からの流れを考えて、「drops」の最初のフレーズをハッと聴かせて、途中から環境音を入れる事で曲にまとまりが出たというか、やはり環境音がなかったら少しもの足りないなと感じたので、途中からフェードインしましたね。
環境音がなくなるだけで聴こえ方も全然違ってくるという事は今回勉強になりました。

小瀬村:
それはあるよね。たぶんリスナーの方からしたら、もしかしたら環境音ってその曲のイメージをより膨らませるために入っているものだと思っている方も多いと思うんだけれど、もちろんその意味合いはあって。でも今回の[.que]君のように、実は環境音が先にあって、そこから音楽を膨らませていることもあったり。それだけじゃなくて、実は音楽的にもかなり大きな役割を担っているというか。

キュー:
なるほど。

小瀬村:
環境音自体が音楽のなかで一つの楽器として、強度を与えていることがあるよね。それは帯域的な部分で楽曲のクオリティーをカバーしていたり。

キュー:
確かに、環境音をすでに楽器として無意識に認識しているのかもしれませんね。
言われてみれば、確かにそうだなぁと。

小瀬村:
環境音って、それだけで唯一無二だもんね。

キュー:
環境音によってリスナーの方がイメージしやすいというのもありますし、作り手もイメージしやすい。その環境音が、例えば海の音なら海で聴いたらもっとイメージが膨らむのかなと思いますし、そういう意味ではリスナーの方への一つの提案でもあるのかもしれませんね。

小瀬村:
そうだね。あとは、海に行った気分になれるという。(笑)

キュー:
ですね。家で聴きながら海気分。(笑)

小瀬村:
そういう意味では、疑似体験的な要素もあって良いのかもね。(笑)

キュー:
ちょっとした旅行気分ということで。(笑)

小瀬村:
でもその、音楽によって疑似体験ができるというのは、環境音に限らずあるよね。
例えば、「comet」(アルバム収録楽曲)は彗星という意味だったと思うんだけれど、宇宙ってまだまだ普通の人は行けないけれど、宇宙に対する憧れというか、そういうものってあるじゃない?

キュー:
ありますね。一度は行ってみたい。

小瀬村:
前にシンガーの友人から(理由は忘れてしまったんだけれど)ここ数年で人間は段々と宇宙に近づいていくというような趣旨の話を聞いてね。感覚が鋭い人は段々宇宙に寄っていくらしいよ・・・

キュー:
(ということは知らないうちに僕も・・・(笑))

小瀬村:
でも最近、ギャラクシーミュージックみたいな謳い文句、たまに耳にするよね。

キュー:
そうなんですか?あんまり知らないです。例えば何かあります?

小瀬村:
なんかそういうレーベルがあった気がする。あとは宇宙をテーマにした音楽を作っている人が出てきてたり。
なんかそういう話を聞いたり、感じたりしていたから、キュー君から「comet」の意味を聞いたとき、ちょっとどきっとした。(笑)

キュー:
ほんとですか!?(笑)
「comet」は単純に、夜空が好き→星が好き→天体観測→宇宙→彗星
みたいな感じです。(笑)

小瀬村:
ロマンティック!

キュー:
ロマンチストなのかもしれません。(笑)

小瀬村:
良かった。交信していたらどうしようかと思った・・・

キュー:
ビルの屋上で儀式的なことを・・・(恐)

小瀬村:
あれでしょ、「welcome! take me to your planet!」みたいな文字が書かれたボードを持って騒ぐという・・・

キュー:
完全に恐い・・・(笑)

小瀬村:
よく映画であるよね。私を宇宙へ連れてって、みたいな。
それでビルごとUFOに攻撃されて皆死んじゃうのね。
あ、キュー君、好きな映画とかあるの?

キュー:
それが特に・・・
小瀬村さん、凄いですよね。(笑)

小瀬村:
あ、広がらなかった・・・(笑)

キュー:
(笑)さっきの宇宙の話に戻るんですけど、小瀬村さんは今までに宇宙をイメージして作った曲ってあります?
星だったら、先日のプラネタリウムコンサートで最初に演奏した曲だったりすると思うんですが。

小瀬村:
そうだね。あれはまさに星空の写真と動画を観ながら、一筆書きみたいな感じで作曲したんだけれど、とても気に入っているよ。

キュー:
良い曲ですよね、シンプルで好きです。

小瀬村:
ありがとう。そういう材料がきちんとあると、音楽って作りやすいよね。それに良いものができる。そういえば、さっき話にでたシンガーさんとコラボレーションしてみた時に、宇宙をテーマにした曲を作ったことがあったよ。 でもそれはお蔵入りになってるけれど。

キュー:
聴いてみたい・・・

小瀬村:
ちょっと待って。探してみる。

キュー:
はい(笑)

小瀬村:
歌詞しかなかった・・・
(歌詞を送信)

キュー:
おお、やはりロマンティック!

小瀬村:
SF映画好きだから、いつかSFな音楽も作ってみたいとは思うけれど。

キュー:
おお、なんだか小瀬さんのイメージっぽくないですね。
SF映画に小瀬さんの曲・・・

小瀬村:
イメージってさ、なかなか壊すの難しいよね。キュー君はそういうのない?
こういう音楽作ってみたいとか、自分のいまのスタイルとは外れた世界に興味があったりとか。

キュー:
ありますよ!
いま思っているのは、自分で歌った曲を作りたいっていうのがあります。

小瀬村:
おお!

キュー:
[.que]で活動を始めて、最初の一年くらいは歌っていて・・・

小瀬村:
そういうの欲しかった!・・・(笑) それじゃあ読者プレゼントとしてぜひその音源を・・・

キュー:
ぎゃーーーーー!

小瀬村:
ひひひひひ・・・

キュー:
そもそも、entというアーティストに影響を受けたんです。
さっきの環境音の話に戻りますけど、CDで初めて環境音を聴いたアーティストもentで、エレクトロニカというジャンルを知ったのもentからなんです。

小瀬村:
ent、本当に好きだよね!

キュー:
はい。(笑)

小瀬村:
entの音楽に出会うまでは、どんな音楽をやっていたの?

キュー:
大学で広島に住んでいて、スリーピースバンドでメロコアをやってました。当時は作詞作曲をして、ギターボーカルを担当してました。(笑)
CDのリリースはしてなかったんですけど、デモCDを作って、それで東京やその他の地方などちょこちょこツアーをしてました。

小瀬村:
バンドワゴンだね!

キュー:
いやぁ、懐かしい・・・
広島から下道で東京まで行きましたよ・・・
ナビ無し、ガソリン高い、もう死ぬかと思いました・・・(笑)

小瀬村:
青春だねー。
前に旅行で東京から大阪まで車で行ったことがあるんだけれど、その時、ナビが謎のルートを選択しててね。大雨のなか山の中を走ってさ。霧が凄くて前方5メートルくらいしか見えなくて、もの凄く徐行してたんだけれど、突然、鹿が目の前に現れて本当に焦った・・・

キュー:
危ない(笑)鹿が出るなんて、相当の山道ですね・・・

小瀬村:
キュー君はそういうことなかったの?

キュー:
そこまではなかったです。(笑)

小瀬村:
でも広島からだと東京は相当遠いよね・・・

キュー:
丸一日掛かりましたね。

小瀬村:
そうだよね、当時は金髪でやんちゃしてたんだもんね。(笑)

キュー:
ちょっとちょっとー!(笑)

小瀬村:
話を戻して・・・(笑)
そんなバンド活動を経て、entの音楽と出会ったんだね。
それがかなり衝撃的だった?

キュー:
ですね。元々、ストレイテナーというバンドが大好きで、よくライブに行ったりもしてたんですけど、ある日、インターネットでストレイテナーのホリエアツシさんのソロプロジェクトの音源があるという情報を手に入れて。それがentで、三曲だけフル尺で試聴できたんです。その時に「Silver Moment」という曲を聴いて、今までバンドサウンドしか聴いてこなかった自分には、シンセの音がとても新鮮で、曲もポップだし、声はウィスパーボイスで。もう衝撃でした。

小瀬村:
懐かしい。当時、大手のレコード店ではMVが流れてたよね。
キュー:
結構大きく展開されてましたよね。

小瀬村:
確か、最初は名前を伏せてたよね。

キュー:
そうでした。(ent – Silver MomentのMVを観ながら)僕、このMVを観て、micro KORG買いましたよ!(笑)

小瀬村:
(ent – Silver MomentのMVを観ながら)micro KORGとnord electroは大ヒット商品だもんね。バンドのキーボーディストの方とかはまず間違いなく持ってるイメージ。

キュー:
今度はnord electro欲しいです・・・
そこから、今度はストレイテナーのライブのSEで掛かってたdoshが好きになって・・・
anticon(音楽レーベル)を知りました。

小瀬村:
(dosh – MPLS Rock and RollのMVを観ながら)そうなんだね。でもいまのキュー君の音楽とはまだだいぶ離れてるよね。

キュー:
そうですね、言われてみれば。
なんだろう、そこから・・・エレポップ(styrofoamやThe Postal Service)も聴くようになって。

小瀬村:
うんうん。

キュー:
それで、I am robot and proudに辿り着きました。

小瀬村:
それじゃあ、キッカケとしては、ent – dosh – I am robot and proudなんだね。

キュー:
そうですね。それからSCHOLEの皆さんの音楽や、no.9、miyauchi yuriさんを聴くようになりました。

小瀬村:
お、ようやくSCHOLEに辿り着いた。(笑)
それじゃあ、今後はよりバンドサウンドにフォーカスしていきたいのかな?さっき歌いたいとも言っていたけれど。

キュー:
そうですね。どうだろう。元々バンドマンでしたし、今の僕のサウンドもバンドの音源のミックスに近いようなイメージがあって、やはりentの影響を受けたということもあり。ウィスパーボイスで歌ってみたいとは思います。 例えば、いまの自分の曲は、時折コーラスが乗っていたりしますけど、歌はないじゃないですか。単純に、今の自分の曲に自分の歌声(または誰かの歌声)が入ったら、面白そうだなって思ってます。

小瀬村:
なるほど。サウンドのアプローチとしては、いまのスタイルを維持しつつ、歌を乗せたいということ?

キュー:
そうですね。今の僕の色を残しつつ、歌を乗せてみたいです。
([.que]初期の音源を送信)

小瀬村:
これは?いつの音源?

キュー:
2010年に作った、[.que]一年目の音源です!

小瀬村:
なんか、バンドのデモみたい!(笑)
打ち込みのドラムがまんまって感じだね(笑)
あ、でもこういう感じでウィスパーボーカルを歌いたいんだね。

キュー:
MTRのドラム音源、そのまんまです。(笑)
そうですね。ウィスパーボーカル、やってみたいですねぇ。
こんな感じだったので、三年前から僕を知っている人には、今回のアルバム「drama」はほんとにびっくりするんじゃないかと・・・(笑)

小瀬村:
そうだよね。イケメンになったもんね。
音がキッラキラだもん。王子サウンドだよ。

キュー:
(笑)いや、良い具合に年を取ったというか、なんというか・・・

小瀬村:
バンド時代の泥臭さをうまく隠しましたね。(笑)
バンドって、その泥臭さがかっこ良かったりすると思うんだけれど、今回の作品にはそういう要素は微塵も感じないもんね。

キュー:
ですね。僕もそこは不思議に感じてて。作るモノってこんなにも変わるんだなぁと。

小瀬村:
成長期だよ。(笑)
例えば、もっとバンド編成の音楽をやりたいという気持ちもあるにはあるの?
entは、最初自分ですべて演奏していたと思うんだけれど、サウンド的にはバンドで演奏しやすいようなスタイルだったよね。

キュー:
そうですね。entも元々は一人で全部やってたと思うんですけど、最近はバンドっぽくなっていて、ドラム、ギター、そしてentの三人でライブをしていますね。
僕も今はラップトップを使って演奏していますけど、なんだか味気ないというか。
いずれ、生のドラムやギター、ベース、ヴァイオリンみたいな編成のバンドで演奏ができたらと思ってます。

小瀬村:
それはライブとして?音源としても?

キュー:
あ、音源もライブもです。
今回の音源はほとんど打ち込みだったんですけど、できれば生で録れるものは録りたいという気持ちはあります。

小瀬村:
そうなんだね。例えば「drops」(アルバム収録楽曲)はバンド演奏に置き換えてもかっこ良さそうだよね。

キュー:
そうですね。僕も思ってました。

小瀬村:
逆に、「comet」(アルバム収録楽曲)はバンド演奏に置き換えても絶対いまのかっこ良さは出ないよね。

キュー:
そうですね。「comet」はいまのアレンジが完全にハマってますよね。ザ・エレクトロニカ!みたいな感じで。

小瀬村:
うん、それがかっこ良いんだもんね。

キュー:
僕の楽曲はどっちにも取れるイメージが大きい気がします。バンドでも一人(打ち込み)でも。

小瀬村:
曲によって違うよね。

キュー:
どっち付かずな感じが逆に良いのかなって、最近は思います。

小瀬村:
そうだね。どっちもあるのは良いと思う。それこそ2004年頃のThe Album Leafは、とっても絶妙なバランス感覚だったよね。ヒットした「in a safe place」とその前後のEPの曲(Another Day, Malmo, Spinning Makes Me Dizzy, Micro Melodiesなどを挙げて)なんかは、生演奏のアンサンブルのなかに、アンビエントミュージックのエッセンスが色濃い曲もあれば、エレクトロニカっぽいビートを組んで取り入れたり、その融合具合が絶妙だったと思う。

キュー:
そうですね。あのサウンドはほんと理想的です。憧れというか、盗みたい。

小瀬村:
あの後、めちゃくちゃそういうバンド増えたもんね。ポストロックと呼ばれたバンドがこぞってラップトップを持ち込むようになって。

キュー:
こういうスタイルは、僕もいつか挑戦してみたいです。
ラップトップの打ち込みとバンドの生演奏の融合!

小瀬村:
ぜひやってください。(笑)
それでフェスとかに出て、いえーい!みたいな感じになってください!

キュー:
はい、やってみたいです!(笑)
夢は武道館なので!!

小瀬村:
出た!武道館!!
ぜひいつか僕を武道館に連れてってください。(笑)

キュー:
夢ですけどね。今は完全に一人ですけど、今後は一緒にやってくれる人がいれば、ぜひと思っています。そしていつか・・・

小瀬村:
頑張ってください。武道館は10年以内でお願いします。(笑)

キュー:
はい、夢はでっかくいきます。(笑)

小瀬村:
はい、というわけで(笑)、これからの音楽の展望もたくさん話せたわけですが、新しいアルバム「drama」収録楽曲からさっそく二曲、MVが公開されています。

[.que] - air
[.que] - comet

映像作家はKaoru Nishigakiさんですが、彼女は[.que]君のライブでも映像を担当しているよね。
自分の音楽に映像を付けたいと思ったキッカケや、Kaoru Nishigakiさんとの出会いなどもあれば教えてください。

キュー:
ライブに映像(VJ)を付けたいと思ったのは、これはほんとに小瀬村さんの演奏を観て思った事で、歌のない音楽だとちょっと寂しいのかなと思っていて、いつかは僕も映像を付けた演奏をしてみたいという気持ちがありました。

小瀬村:
そうなの?わーい。笑

キュー:
(笑)!!
それで、ちょこちょこ関西でVJをしてくれる方を探してたんですけど、なかなかいなくて・・・
ある日、関西のトラックメイカーが集まる会になぜか僕も誘われまして・・・そこに参加したらカオルちゃんがいて、向こうからオファーをもらったんです。
そんな感じで、去年から一緒にライブをしてます。

小瀬村:
二人はけっこう頻繁に共演していて、僕も何度か観ているけれど、6月22日に大阪で、entへの愛も感じるイベント名「welcome stranger」という[.que]自主企画のイベントも開催しますが、そこでも共演するんですよね?

6月22日開催 [.que]自主企画イベント「welcome stranger」

キュー:
はい、もちろんです!

小瀬村:
さっき気づいたよ。entのアルバムタイトルとキュー君のイベント名が一緒だって。(笑)

キュー:
そうなんです。僕もまさか[.que]名義でCDを出せると思ってなくて、どうせ有名にならないから大丈夫だろうと軽い気持ちで名前をお借りしたんですけど・・・いよいよentファンにいろいろ言われそうな気がしていて・・・(汗)

小瀬村:
これを読んでるentと[.que]ファンの方は、ファンという立場を利用して、ツイッターなどでどんどん[.que]をホリエさんに売り込んで欲しいですね。

キュー:
はい・・・(策士)

小瀬村:
まあ、うざがられる場合もありますが・・・(笑)

キュー:
気をつけます(笑)

小瀬村:
ということで、最後に今回のアルバム「drama」のなかで、もちろんすべて心を込めて作った曲だと思いますが、リスナーの方に向けて、特にこの曲を聴いて欲しいという曲はありますか?

キュー:
「flora」ですかね。「drama」収録楽曲の解説は自分のブログで書いているんですけど、この「flora」はほんとに難産で、苦労した分、本当に良い楽曲に仕上がっていると思います。[.que]至上超大作な一曲です。

小瀬村:
そうだよね。「flora」はとっても良い曲。僕は全部好きだけど。

キュー:
あのピアノのメロディがずっと頭の中で鳴っていて、曲が出来て形になった時はほんとに嬉しかったです。ぜひ聴いてもらいたいです!

小瀬村:
これを読んでくださっている読者の皆さん、ということで「flora」を筆頭に素敵な曲が散りばめられたアルバムになっているので、ぜひ聴いてくださいね。

キュー:
皆さんよろしくお願いします!

小瀬村:
大阪の方は、6月22日にイベントもあるのでそちらもぜひ。
それではキュー君、長い時間ありがとうございました!

キュー:
以上、[.que]でした!ありがとうございました!


2013.05.02 スカイプチャット対談


  [.que] – drama レーベルオフィシャルページ
  http://www.akirakosemura.com/
  http://www.scholecultures.net/





schole 最新作

[.que] 『drama』  [2013年05月11日 発売]

期待の新鋭音楽家 [.que](キュー)による、待望のフルアルバム。

これまでに自主制作の作品を含む二枚のアルバムを発表し、以降、数多くのイベントに出演するなど、着々とその音楽性を磨いてきた若干25歳の若き音楽家、柿本直によるソロプロジェクト[.que]。
昨年より、SCHOLEが行う東日本大震災支援プロジェクト「SCHOLE HOPE PROJECT」への参加や、SCHOLEレーベル五周年記念コンピレーションアルバム「Joy - schole compilation vol.3 -」への楽曲提供などを通じて、確かな音楽的飛躍を遂げてきました。
アコースティックギターを基調とした清涼感溢れるサウンドとメロディ、シンプルに聴かせながらも綿密に計算されたビート、そして要所に配置された女性コーラスなど、フォークトロニカ世代の新たな旗手として繊細で巧みな サウンドプロダクションを発揮した本作は、[.que]という音楽家が迎えた一つの到達点であり、また彼のこれからを多いに期待する素晴らしい作品に仕上 がりました。
レーベルメイトでありギタリストの Paniyolo も参加、共同プロデューサーとして 小瀬村 晶 監修。ミックス・マスタリングエンジニアに 井口 寛、アートワークを 菊地 慎 が担当。
日常のあらゆる場面を少しだけドラマティックに演出する、フォークトロニカの傑作と呼ぶに相応しい作品「drama」がここに誕生しました。



Akira Kosemura 最新作

Akira Kosemura 『Duo』  [2013年02月04日 発売]

小瀬村晶によるライブ音源を収録したコンサートシングル。 ヴァイオリニストに白澤美佳を迎えて、ピアノとヴァイオリンというデュオ編成によるシンプルでありながらも一体感のある演奏の躍動感をそのままに収録。

【収録曲】
01. hope(2011.07.03 新宿文化センター)
02. gray(2011.07.03 新宿文化センター)
03. light dance(2010.07.03 大倉山記念館)
04. imagery(2011.07.03 新宿文化センター)
※ 「hope」「imagery」は今回が初のCD化となります。



次回へ続く…(6/10更新予定)。






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