ターリヒ四重奏団のメンデルスゾーンが復活！

2013年6月12日 (水)

メンデルゾーン弦楽四重奏曲全集
ターリヒ四重奏団
Calliopeレーベルの名演がお買得ボックスで登場！
甘美にして溌剌としたメンデルスゾーン

ターリヒ四重奏団によるメンデルゾーンの弦楽四重奏曲録音は、第1番と第2番がフランスのDIAPASON誌で音叉5つ獲得するなど、ヨーロッパ各誌で賞賛されていました。弦の甘い空気がたっぷりと含まれた美しいサウンドは、メンデルスゾーンの甘美かつ天才のきらめきに満ちたこれらの弦楽四重奏曲の世界を見事に表現しています。

【メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲】
初期のころから完成度の高い作品を多く残した作曲家として知られるメンデルスゾーンですが、同時に出版されないまま廃棄された作品も多いのも彼の特徴です。
　このアルバムの最初に収録された弦楽四重奏曲ホ長調（1823年）も、生前に出版されなかった作品のひとつ。メンデルスゾーンが14歳の時に書いたこの曲は、若さあふれる爽やかな旋律と絶妙に絡み合うアンサンブルが見事な作品です。
　弦楽四重奏曲第２番はベートーヴェンの没年である1827年に作曲されたもので、節々に偉大な作曲家へのオマージュが垣間見える作品です。
　1829年作曲の第１番は『真夏の夜の夢』を思わせる愉快なカンツォネッタを含んだスケルッツォが有名です。
　第３番では交響曲『イタリア』を想い起こさせる快活さと激しいソロの掛け合いが魅力的な一方、古典的な響きに満ちた第４番は深みのある落ち着いた曲調が印象的。２曲ともヴァイオリンの名手フェリシアン・ダヴィッドの妙技に魅了された後に書かれた作品ということで、ヴィルトゥオーゾ的なパッセージが随所に散りばめられているのも聴きどころです。
　亡くなる半年前に作曲された弦楽四重奏曲第６番は、姉の死を悼むメンデルスゾーンの悲痛な旋律の数々にぐっと心をえぐられる作品。慟哭のような激しい音運びには、それまでのメンデルスゾーンの作品から得られる感動とは一線を隔す、圧倒的なインパクトがあります。

【収録情報】
メンデルスゾーン：弦楽四重奏曲全集

Disc1
・弦楽四重奏曲ホ長調 (1823)
・弦楽四重奏曲第2番イ短調 op.13 (1827)
・弦楽四重奏曲第1番変ホ長調 op.12 (1829)
Disc2
・弦楽四重奏曲第4番ホ短調 op.44-2 (1837)
・弦楽四重奏曲第5番変ホ長調 op.44-3 (1838)
・弦楽四重奏曲第3番ニ長調 op.44-1 (1838)
Disc3
・弦楽四重奏曲第6番へ短調 op.80 (1847)
・弦楽四重奏のための4つの小品 op.81 (1827-1847)

　ターリヒ四重奏団
　　ヤン・ターリヒ Jr.（第1ヴァイオリン）
　　ペトル・マセチェク（第2ヴァイオリン）
　　ウラディーミル・ブカチュ（ヴィオラ）
　　ペーテル・プラウゼ（チェロ）

　録音時期：2000年、2001年、2003年
　録音方式：ステレオ（デジタル）
　音源：Calliope