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2013年11月23日 (土)

アンナー・ビルスマ・コレクション(全4点)

古楽の世界を代表するオランダの名チェリスト、アンナー・ビルスマが、VIVARTE、DHM、SEONの3レーベルで制作した音源からCD38枚分を4つのボックスにまとめた大型企画。
 ビルスマは当初モダン楽器のチェロ奏者として活躍しますが、やがて古楽に本腰を入れるようになり、バロック・チェロ奏法を研究して実践、楽譜に書かれてある細かな指示も忠実に再現することを基本に、ガット弦による多彩で柔らかな響きとアーティキュレーションの獲得に加え、軽快で舞曲的な性格も巧みに表現することに成功しています。
 パブロ・カザルス国際コンクールで優勝するほどの腕前だったヴィルトゥオジティに加え、コンセルトヘボウ管首席奏者だった時代から、レオンハルトやブリュッヘン、シュレーダーらと「クヮドロ・アムステルダム」を結成するなど室内楽への愛着も深く、ビルスマはソリストとしてだけでなく、室内楽プレイヤーとしても名をあげて行きます。
 このシリーズは、テーマ別に分けられたの4つのボックスから成っており、概要は下記の通りとなります。ソリストとしての演奏を前半2つの17枚で、室内楽プレイヤーとしての演奏を後半2つの21枚で楽しめる構成です。

88843010482 チェンバー・ミュージックVol.1(9CD)
88843010592 チェンバー・ミュージックVol.2(12CD)
88843010662 コンチェルト&アンサンブル(6CD)
88843010762 チェロ組曲とソナタ集(11CD)

チェンバー・ミュージックVol.1(9CD)

Disc1からDisc7までは、様々な作曲家による弦楽五重奏曲。残りの2枚のうち、Disc8には、旋律美で知られるメンデルスゾーンとゲーゼの弦楽八重奏曲が、Disc9には、2つのチェロのための作品が中心に収録されています。
 Disc1のボッケリーニの弦楽五重奏曲集は、有名な「ボッケリーニのメヌエット」の原曲のほか、鳥の模倣を含む描写音楽も楽しめる内容。
 Disc2のミヒャエル・ハイドンの弦楽五重奏曲は、青年時代のモーツァルトに大きな影響を与えたもので、後にモーツァルトがこの分野で無比の傑作を生み出す契機となった作品としても有名(ちなみにモーツァルトのレクィエムにもミヒャエル・ハイドンの影響が濃くあらわれています)。
 Disc3Disc4にはそのモーツァルトも収録し、余白には、ドイツ・ロマン派の作曲家シュポーア[17484-1859]が、ベートーヴェンとの交流もあったウィーン時代の作品を収録。
 Disc5には、チェロの練習曲で知られ、ゲヴァントハウス管弦楽団でも活動していたドイツの作曲家、フリードリヒ・ドッツァウアー[1783-1860]が書いた弦楽五重奏曲と、3つのチェロのための6つの小品、および弦楽四重奏曲を収録。
 Disc6には、ライヒャに師事したフランスの作曲家、ジョルジュ・オンスロウ[1784-1853]の弦楽五重奏曲集を収録。オンスロウは大量の弦楽五重奏曲を書いていますが、中でも有名なのが、趣味の狩猟の際、自身の頭部に弾丸が当たってしまった事故を作品に書いたという弦楽五重奏曲第15番『弾丸』です。各楽章には、「痛み」「発熱と錯乱」「回復期」「治癒」といった標題が付され、それがもとで聴力を失ってしまった事故について、表現力を駆使して描いています。
 Disc7には、ベートーヴェンと同年生まれで少年期からの友人でもあり、オンスロウの師でもある作曲家ライヒャ(アントニン・レイハ)の弦楽五重奏曲を3曲収録。これらの作品はウィーン時代のもので、モーツァルトの影響も感じられるその作風には、後年、管楽器分野で有名になるライヒャとはまた違った雰囲気があります。
 Disc8には、メンデルスゾーン[1809-1847]の弦楽八重奏曲と、彼に認められてデンマークからライプツィヒに移り住んだ作曲家ニールス・ゲーゼ[1817-1890]の弦楽八重奏曲を収録。メンデルスゾーン少年時代の傑作と、恩人メンデルスゾーンの死の翌年にオマージュとして書かれたともいわれるゲーゼの弦楽八重奏曲という組み合わせです。
 Disc9には、2つのチェロのための作品を中心に収録。モーツァルトの変奏曲に主題が引用されたことでも有名なジャン・ピエール・デュポールは、ポツダムの音楽監督でもあったフランス人チェリストで作曲家。ボッケリーニはチェロの名手でもあった作曲家で、ここでは2つのチェロのためのソナタを聴くことができます。ブラームスのチェロ・ソナタに影響を与えたとされるロンベルク[1767-1841]は、チェロ奏法の進化に大きく寄与したチェリストで作曲家でもありました。残りの2曲はベートーヴェンがヘンデルとモーツァルトの旋律を扱った変奏曲という組み合わせです。
 演奏は、ビルスマ自身が結成した「ラルキブデッリ」と、ビルスマと親しい関係にあるスミソニアン・チェンバー・プレイヤーズほかによるもので、ガット弦を張ったストラディヴァリウスのもたらす美しい響きを堪能できます。(HMV)

【収録情報】
Disc1
・ボッケリーニ:弦楽五重奏曲ホ長調 Op.11-5
・ボッケリーニ:弦楽五重奏曲ヘ短調 Op.11-4
・ボッケリーニ:弦楽五重奏曲ニ長調 Op.11-6『鳥小屋』
 スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ
 録音時期:1988年

Disc2
・ミヒャエル・ハイドン:弦楽五重奏曲変ロ長調 P.105
・ミヒャエル・ハイドン:弦楽五重奏曲ハ長調 P.108
・ミヒャエル・ハイドン:弦楽五重奏曲ト長調 P.109
 ラルキブデッリ
 録音時期:1993年

Disc3
・モーツァルト:ディヴェルティメント 第17番ニ長調 K.334
・モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調 K.516
 ラルキブデッリ
 録音時期:1991 & 1993年

Disc4
・モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番ハ長調 K.515
・モーツァルト:ホルン五重奏曲変ホ長調K.407
 ラルキブデッリ
 録音時期:1993 & 1990年

・シュポア:弦楽五重奏曲ト長調 Op.33
 ラルキブデッリ
 録音時期:1993年

Disc5
・ドッツァウアー:弦楽五重奏曲ニ短調 Op.134
・ドッツァウアー:3台のチェロのための6つの小品 Op.104
・ドッツァウアー:弦楽四重奏曲 Op.64
 ラルキブデッリ
 録音時期:1993年

Disc6
・オンスロウ:弦楽五重奏曲ハ短調 Op.38『弾丸』
・オンスロウ:弦楽五重奏曲ホ長調 Op.39
・オンスロウ:弦楽五重奏曲ロ短調 Op.40
 ラルキブデッリ
 録音時期:1994年

Disc7
・ライヒャ:弦楽五重奏曲第3番ホ長調
・ライヒャ:弦楽五重奏曲第2番ヘ長調
・ライヒャ:弦楽五重奏曲第1番イ長調
 ラルキブデッリ
 録音時期:1992年

Disc8
・メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲変ホ長調 Op.20
・ゲーゼ:弦楽八重奏曲ヘ長調 Op.20
 ラルキブデッリ
 スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ
 録音時期:1991年

Disc9
・デュポール:2つのチェロとフォルテピアノのためのソナタ ニ長調
・デュポール:2つのチェロのための9つの練習曲第11番イ短調
・ベートーヴェン:『マカベウスのユダ』の主題による12の変奏曲ト長調
・デュポール:2つのチェロのための11の練習曲第9番ニ短調
・ロンベルク:チェロ・ソナタ第1番変ホ長調
・ボッケリーニ:2つのチェロのためのソナタ変ホ長調
・ベートーヴェン:『魔笛』の主題による7つの変奏曲変ホ長調WoO46
 ケネス・スロウィック(チェロ)
 スタンリー・ホッホランド(フォルテピアノ)
 録音時期:1997年

 アンナー・ビルスマ(チェロ)
 ラルキブデッリ
 スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ

 アンナー・ビルスマ(チェロ)

チェンバー・ミュージックVol.2 (12CD)

古典派のベートーヴェンのほか、ロマン派のシューベルト、ウェーバー、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームスという独墺系の室内楽作品を収録。
 Disc1-2は、ビルスマにとって2度目となるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集。バロック・チェロとフォルテピアノで演奏された実に表現力豊かな演奏で、その軽快な運動性と巧みな表情づけ、ときおりみせる緊迫した掛け合いの鮮烈な迫力は比類が無く、名手ならではのベートーヴェンの世界を堪能させてくれます。
 Disc3からDisc5もベートーヴェンの室内楽となっており、初期の伸びやかな音楽から中期の堂々とした音楽まで、ビルスマは作品のスタイルを尊重した積極的な姿勢で他の奏者達と渡り合うアンサンブルを聴かせます。
 Disc6からDisc9は、シューベルト作品でまとめられており、アルペジョーネ・ソナタから弦楽五重奏曲まで、いろいろな楽器編成の音楽を楽しむことができます。アルペジョーネ・ソナタではピッコロ・チェロを使用して高音域が特徴的な作品の個性に配慮、どの作品でもシューベルトらしい節回しの魅力を味わうことができる一方、快活な部分では克明なアクセントと歯切れの良いリズムで力強い演奏を聴かせるなど、その解釈は多様で聴きごたえがあります。
 Disc10からDisc1には、ブラームスの作品を中心に収録。ビルスマはここで、1701年製のストラディヴァリウスを用い、伴奏のオーキスは、1892年製のニューヨーク・スタインウェイを使っています。少な目のヴィブラートで示される繊細なフレージングが非常に魅力的な演奏で、弦楽六重奏では、ガット弦同士の柔らかく軽やかな重なり合いが、作品から新たな魅力を引き出しています。
 Disc12は、メンデルスゾーン初期と後期の弦楽五重奏曲集。ガット弦と濃やかな表情付けのつくりだす抑揚豊かな音楽は、メンデルスゾーンの作品から多くの情報量を引き出した見事なものです。(HMV)

【収録情報】
Disc1-2
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.5-1
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第2番ト短調 Op.5-2
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第3番イ長調 Op.69
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第4番ハ長調 Op.102-1
・ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番ニ長調 Op.102-2
・ベートーヴェン:『魔笛』の主題による12の変奏曲ヘ長調 Op.66
 ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
 録音時期:1998年

Disc3
・ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調 Op.97『大公』
・ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 Op.70-1『幽霊』
 ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
 ヴェラ・ベス(ヴァイオリン)
 録音時期:1999年

Disc4
・ベートーヴェン:弦楽三重奏曲第1番変ホ長調 Op.3
・ベートーヴェン:セレナード ニ長調 Op.8
 ラルキブデッリ
 録音時期:1992年

Disc5
・ベートーヴェン:六重奏曲変ホ長調 Op.81b(ホルンと弦楽四重奏のための)
・ベートーヴェン:二重奏曲変ホ長調 WoO32(ヴィオラとチェロのための)
・作者不詳:『クロイツェル・ソナタ』による弦楽五重奏曲イ長調
 ラルキブデッリ
 録音時期:1991年

Disc6
・シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調 D.898
・シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調 D.929
 ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
 ヴェラ・ベス(ヴァイオリン)
 録音時期:1996年

Disc7
・シューベルト:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調 D.87
・シューベルト:弦楽三重奏曲第1番変ロ長調 D.471(フラグメント)
・シューベルト:弦楽三重奏曲第2番変ロ長調 D.581(第2版)
 ラルキブデッリ
 録音時期:1993年

Disc8
・シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 D.667『ます』
・シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
・シューベルト:ノットゥルノ変ホ長調 D.897
 ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)
 ラルキブデッリ
 録音時期:1996〜1997年

Disc9
・シューベルト:弦楽五重奏曲ハ長調 D.956
・シューベルト:ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのロンド イ長調 D.438
 ヴェラ・ベス(ヴァイオリン)
 スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ
 録音時期:1990年

Disc10
・ブラームス:チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
・ブラームス:チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
・シューマン:民謡風の5つの小品 Op.102
 ランバート・オーキス(フォルテピアノ)
 録音時期:1995年

Disc11
・ブラームス:弦楽六重奏曲第1番変ロ長調 Op.18
・ブラームス:弦楽六重奏曲第2番ト長調 Op.36
 ラルキブデッリ
 録音時期:1995年

Disc12
・メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第1番イ長調 Op.18
・メンデルスゾーン:弦楽五重奏曲第2番変ロ長調 Op.87
 ラルキブデッリ
 録音時期:1999年

 アンナー・ビルスマ(チェロ)

コンチェルト&アンサンブル(6CD)

カナダの古楽器オケ「ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ」とのヴィヴァルディ、ボッケリーニ、ハイドン、クラフトの協奏曲に、クイケンらと共演したブリュッヘン編曲によるバッハの協奏曲、コレギウム・アウレウム合奏団とのベートーヴェンの三重協奏曲、ビルスマの結成した室内アンサンブル「ラルキブデッリ」のベートーヴェン『クロイツェル・ソナタ』弦楽五重奏版、そしてセルヴェの室内作品と、フランショームの二重奏曲ほかを収録。
 機動力抜群のビルスマの名技が発揮されたターフェルムジークとの共演によるチェロ協奏曲は、どれも小気味よい仕上がり。
 一方、コレギウム・アウレウムと若き日に共演したベートーヴェンの三重協奏曲では、エネルギッシュな演奏を展開、バドゥラ=スコダのフォルテピアノ、コレギム・アウレウムのリーダーであるマイアヤーのヴァイオリンと共に活気のある演奏を聴かせています。 
 ベルリオーズがチェロのパガニーニと称えたというベルギーのチェリストで作曲家のアドリエン・フランソワ・セルヴェ[1807-1866]は、自身の演奏会のために名技的作品を書いており、「アルプス一万尺」の旋律を超絶技巧で聴かせるグラン・デュオでも知られています。ビルスマはここで、セルヴェの使っていたストラディヴァリウスを弾いてそのテクニックを縦横に披露して楽しませてくれます。
 フランスのオーギュスト=ジョゼフ・フランショーム[1808-1884]も同じくチェリスト兼作曲家として活躍した人物で、ショパンとの深い交流でも有名でした。(HMV)

【収録情報】
Disc1
・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲イ短調RV418
・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲ト長調RV413
・ヴィヴァルディ:ヴァイオリンとチェロのための協奏曲変ロ長調RV547
・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲ニ長調RV.403
・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲ロ短調RV.424
・ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲イ短調RV.419
・ヴィヴァルディ:チェロとファゴットのための協奏曲ホ短調RV.409
・ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンと2つのチェロのための協奏曲ニ長調RV.564
 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
 録音時期:1990&1996年

・J.S.バッハ:協奏曲ニ短調(断章)(フルート・ソナタBWV.1030 第1楽章のブリュッヘンによる編曲版)
 シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン)
 ルシー・ファン・ダール(ヴァイオリン)
 グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
 ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 アーデルハイト・グラット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 アントニー・ウッドロウ(ヴィオローネ)
 録音時期:1975年

Disc2
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第7番ト長調 G.480
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第10番ニ長調 G.483
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第3番ニ長調 G.476
・ボッケリーニ:チェロ協奏曲第11番ハ長調 G.573
 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
 録音時期:1988 & 1992年

Disc3
・ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調
・ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調
・アントン・クラフト:チェロ協奏曲ハ長調 Op.4
 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
 録音時期:1989年

Disc4
・ベートーヴェン:ピアノ, ヴァイオリン, チェロのための三重協奏曲ハ長調 Op.56
 フランツヨーゼフ・マイヤー(ヴァイオリン)
 パウル・バドゥラ=スコダ(フォルテピアノ)
 コレギウム・アウレウム
 録音時期:1973年

・作者不詳:『クロイツェル・ソナタ』による弦楽五重奏曲イ長調
 ラルキブデッリ
 録音時期:1991年

Disc5
・セルヴェ:グラン・ファンタジー『バーデンの想い出』 Op.20
・セルヴェ:カプリス イ長調 Op.11-4
・セルヴェ:カプリス ニ長調 Op.11-2
・セルヴェ:歌劇『オリイ伯爵』のモティーフによるカプリス Op.3
・セルヴェ&レオナール:2つのイギリス民謡による演奏会グラン・デュオ
・セルヴェ:スパの想い出 Op.2
 スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ
 録音時期:1986年

Disc6
・フランショーム:オーヴェルニュの歌による変奏曲イ短調 Op.26
・フランショーム:カプリス ハ長調 Op.7-7
・フランショーム:ノクターン ト長調 (ショパンのノクターンによる編曲)
・フランショーム:グランド・ヴァルス Op.34 (演奏会用小品)
・ショパン&フランショーム:『悪魔のロベール』の主題に基づくピアノとチェロのための協奏的大二重奏曲
・フランショーム:カプリス イ短調 Op.7-4
・フランショーム:ノクターン変イ長調 Op.15-3
・フランショーム:カプリス ホ短調 Op.7-2
・フランショーム:ロシアの歌による変奏曲第2番ニ短調 Op.32
 ラルキブデッリ&スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ
 ランバート・オーキス(フォルテピアノ)
 録音時期:1993年

 アンナー・ビルスマ(チェロ)

チェロ組曲とソナタ集(11CD)

ビルスマの無伴奏チェロ組曲の新旧録音とガンバ・ソナタ、無伴奏ヴァイオリンと無伴奏フルートのための作品をビルスマ自身が編曲したものに、17世紀イタリアのチェロ作品や、ヴィヴァルディ、ボッケリーニのチェロ・ソナタのほか、バッハやヘンデルなどのフルート・ソナタで通奏低音を受けもったものも収録されています。

 Disc1-2は、ビルスマが最初にSEONでおこなった無伴奏チェロ組曲の全曲録音。愛器「ゴフリラー」による演奏で、バロック楽器らしい小回りの効いた舞曲という曲調を大事にした演奏です。
 Disc3-4は、ロマン派のチェロの名手で作曲家、アドリエン・フランソワ・セルヴェが使用していた大型のストラディヴァリウス「セルヴェ」を弾いた2度目の無伴奏チェロ組曲の全曲録音。ビルスマはモダン弓と、弦はА線のみ裸のガット弦を、その他はガットを心材に使った普通の弦を使用しています。「セルヴェ」はチェロの中でも非常に大型なもので、コントラバスのような音色を持った独特な楽器といわれており、ここでもその性格に合わせたロマンティックな解釈が採られることとなり、1回目の録音とは全く異なったものとなっています。なお、第6番だけは「セルヴェ」では演奏不能なため、SEON盤と同じ5弦のチェロ・ピッコロを使用しています。ビルスマ本人は無伴奏チェロ組曲について「広大であり、アプローチの可能性も無限である」と、解釈の多様性について語ってもいます。
 Disc5では、ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタと、トリオ・ソナタ形式で書かれた作品をチェロで演奏しています。チェロはガンバの音域より低いため、ここでは、もう一本高い弦が張ってある5弦のチェロ・ピッコロを使用。小回りの効く表現が可能になり、ポジティフ・オルガンの深めな音と対等に絡み合うことで、新たな表現方法を導き出したと評価されています。
 Disc6は、無伴奏ヴァイオリン、無伴奏フルートのための作品をビルスマ自身が編曲してチェロで演奏したもの。BWV.1006のプレリュードではヴァイオリン以上のスピードで演奏するという離れ業も披露。
 Disc7は、ブリュッヘンらの演奏する室内楽の通奏低音チェロとして参加した録音を集めたもの。それまで単なる伴奏としかみなされなかった通奏低音のチェロの重要さを認識させられる演奏です。
 Disc8には名手のために作曲されたチェロのためのソロ作品が収録されています。時代と共にチェロは小回りが効くようにと小型化され、さらに超絶技巧の作品が作られていきました。ここに収録された作品も、当時の音楽演奏法を研究しているビルスマによって、素晴らしい演奏に仕上がっています。
 Disc9〜11では、ヴィヴァルディとボッケリーニのチェロ・ソナタを中心に収録。ヴィヴァルディのソナタは、かつて作品14として知られ、数多くの楽器のために編曲されてきた旋律美が印象的な傑作。ビルスマがオリジナルの姿で演奏しています。さらにチェンバロ&オルガンにイタリア古楽の第一の演奏は、旋律の流れを大切にしたもので、ガット弦による柔らかで透明な響きと超絶技巧を駆使しながらも独特の倍音豊かな音色を朗々と響かせています。(HMV)

【収録情報】
Disc1-2
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV.1007
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV.1011
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV.1009
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV.1010
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV.1008
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV.1012
 録音時期:1992年

Disc3ー4
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV.1007
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV.1011
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV.1009
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV.1010
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調 BWV.1008
・J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番ニ長調 BWV.1012
 録音時期:1979年

Disc5
・J.S.バッハ:ソナタ第1番ト長調 BWV.1027
・J.S.バッハ:ソナタ第2番ニ長調 BWV.1028
・J.S.バッハ:ソナタ第3番ト短調 BWV.1029
・J.C.F.バッハ:チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調
 ボブ・ファン・アスペレン(オルガン)
 録音時期:1990年

Disc6
・J.S.バッハ:無伴奏パルティータ BWV.1006
・J.S.バッハ:無伴奏パルティータ BWV.1013
・J.S.バッハ:無伴奏ソナタ BWV.1003
 録音時期:1988年

Disc7
・J.S.バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV.1035
 フランス・ブリュッヘン(フラウト・トラヴェルソ)
 グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
 録音時期:1975年

・コレッリ:ソナタ ト短調 Op.5-7
 フランス・ブリュッヘン(Bfl)
 グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
 録音時期:1979年

・フリードリヒ・ドッツァウアー:無伴奏チェロのための3つの練習曲
 録音時期:1994年

・ヘンデル:ブロックフレーテのためのソナタ HWV.365
・ヘンデル:ブロックフレーテのためのソナタ HWV.362
・ヘンデル:ブロックフレーテのためのソナタ HWV.377
 フランス・ブリュッヘン(Bfl)
 グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
 録音時期:1973-74年

Disc8
・フレスコバルディ:カンツォーネ第16番イ短調
・フレスコバルディ:カンツォーネ第8番ト短調
・フレスコバルディ:カンツォーネ第15番ヘ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第5番ハ長調
・D.ガブリエリ:2つのチェロのためのカノン ニ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第1番ト短調
・D.ガブリエリ:ソナタ ト短調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第4番変ホ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第2番イ短調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第3番ニ長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第6番ト長調
・D.ガブリエリ:リチェルカール第7番ニ短調
・ヤッキーニ:ソナタ ハ長調
・ヤッキーニ:ソナタ イ短調
・ヤッキーニ:ソナタ イ長調
・ヤッキーニ:ソナタ ト長調
・アントニーニ:リチェルカール第3番ヘ長調
・アントニーニ:リチェルカール第10番ト短調
・アントニーニ:ソナタ変ロ長調
 ボブ・ファン・アスペレン(チェンバロ)
 録音時期:1988年

Disc9
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第1番変ロ長調 RV47
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 RV41
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第3番イ短調 RV43
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第4番変ロ長調 RV45
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第5番ホ短調 RV40
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ第6番変ロ長調 RV46
 フランチェスコ・ガリジオーニ(通奏低音チェロ)
 イヴァーノ・ザネンギ(リュート)
 アンドレア・マルコン(チェンバロ、オルガン)
 録音時期:1999年

Disc10
・ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ イ短調 RV.44
・ヴィヴァルディ:ト短調 RV.42
・ヴィヴァルディ:変ホ長調 RV.39
 鈴木秀美(通奏低音チェロ)
 ジャック・オッホ(チェンバロ)
 録音時期:1986年

・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ G.6
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ G.4
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ G.17
 ヴィーラント・クイケン(通奏低音チェロ)
 ホプキンソン・スミス(バロック・ギター)
 録音時期:1980年

Disc11
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ変ロ長調 G.8
・ボッケリーニ:2つのチェロのためのフーガ ヘ長調 G.73-2
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ変ホ長調 G.10
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタヘ長調 G.9
・ボッケリーニ:2つのチェロのためのフーガ変ロ長調 G.73-3
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ ハ短調 G.2
・ボッケリーニ:2つのチェロのためのフーガ イ長調 G.73-5
・ボッケリーニ:チェロ・ソナタ ト長調 G.15
 ケネス・スロウィック(通奏低音Vc)
 ボブ・ファン・アスペレン(フォルテピアノ)
 録音時期:1992年

 アンナー・ビルスマ(チェロ)

【ビルスマについて】
1934年、オランダのハーグに誕生。幼少から父に音楽を習い始め、ハーグ王立音楽院でカレル・ボーンカンプにチェロを学んで優秀な成績で卒業。1959年パブロ・カザルス国際コンクールで優勝し、国際的な名声を得ます。  1962年から
1968年までアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団首席チェロ奏者を務め、その間、グスタフ・レオンハルトやフランス・ブリュッヘン、ヤープ・シュレーダーらとクヮドロ・アムステルダムを結成してバロック演奏に力を注ぎ、やがてバロック・チェロ奏法を確立し、オランダ古楽界の重鎮として現在に至ります。
 ビルスマは、ソリストとして活躍するほか、室内楽ではガット弦を使用した弦楽アンサンブル『ラルキブデッリ』を主宰、夫人でヴァイオリニストのヴェラ・ベス、左利きヴィオリストのユルゲン・クスマウルらとともに、17〜19世紀の知られざる傑作をとりあげて話題を呼んでいます。彼はまた、古楽器だけにこだわることなく、モダン楽器をも使用した驚異的なレパートリーの広さでも知られており、そのディスコグラフィはすでにかなりの数に達しています(SEON・SONY・Channel Classics・Deutche Harmonia Mundi・MD+G・Teldec・
Nonesuch・ATMA・Philips・Bayer・L'oiseau Lyre・Donemus)。
 演奏活動以外では、アムステルダムとハーグの音楽院での教授活動が重要ですが、さらに彼は、アンナ・マクダレーナバッハの写本のボウイングについて論じた著書も刊行。昔から批判の絶えない対象を意義深い存在と認め、そこに示された複雑なボウイングに取り組んでいます。
 名手ビルスマの演奏には、以上のような多彩な背景が認められ、そうしたことが、オリジナル楽器演奏の先駆者でありながら、常に努力し進歩し続けるという彼のアプローチを支えているものと思われます。もちろん、その謙虚で誠実な人柄が音楽に与える説得力については言うまでもありません。 (HMV)
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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ビルスマ・コレクション〜チェンバー・ミュージックVol.1(9CD)

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ビルスマ・コレクション〜チェンバー・ミュージックVol.2 (12CD)

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ビルスマ・コレクション〜コンチェルト&アンサンブル(6CD)

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ビルスマ・コレクション〜チェロ組曲とソナタ集(11CD)

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