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2013年11月28日 (木)

ベルリン・フィル&HMV提携サイト
 ベルリン・フィル関係ニュース

ベルリン・フィル来日公演2013ツアー・ギャラリー
 11月14日より20日まで、ベルリン・フィルの来日公演が名古屋、大阪、西宮、東京、川崎で行われました。その舞台裏の模様が、ベルリン・フィル公式サイト上のツアー・ブログでご覧いただけます。 
 サントリー・ホールでのプロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲」のリハーサルでは、オーケストラがソリストの樫本大進にいたずら。プロコフィエフの代わりに、メンデルスゾーンのコンチェルトの伴奏を弾きだしました。ソロが入るまでには、2小節しかありません。果たして、樫本はどのように反応したでしょうか?なお、樫本は最終日、ミューザ川崎の演奏会で、コンチェルトを弾いた後に《春の祭典》に飛び入り参加しています。
 演奏会の間には、様々な活動が行われました。公式行事としては、仙台でのアウトリーチ・コンサートにフィルハーモニア四重奏団が参加しています。またサー・サイモン・ラトルは、早稲田大学交響楽団で学生を相手にリハーサルを行いました。またプライベートでは、団員たちは神戸マラソンに参加したり、東京のベーカリーでミニ・コンサートを行ったり、それぞれに日本での滞在を楽しんでいます。秋葉原でのショッピングは、男性団員には必須。一方女性団員は、銀座や表参道に繰り出したようです(子供のための玩具のお土産も人気でした)。おいしい日本食に舌鼓を打ったことは、言うまでもありません。
 とりわけオケにとって「事件」だったのは、東京での2回目のコンサートに小澤征爾さんが見えたこと。彼が姿を現すと、舞台裏にどよめきが起こりました。皆が心から喜び、感動した出来事と言えるでしょう。小澤さんは、バックステージでブーレーズの《ノタシオン》に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。また東京での1回目コンサートには、天皇皇后両陛下がお見えになり、こちらも栄誉でした。
 今回のツアーは、特に充実度が高いものでしたが、ブログでも、その雰囲気を感じとっていただけますと幸いです。

ベルリン・フィル公式ツアー・ブログ(全体時系列表示)

 2013年ベルリン・フィル来日公演フォト・ギャラリー



最後のチャンスです!DCH新規利用者登録で、48時間お試しチケット全員プレゼント
 この11月、ラトル指揮ベルリン・フィルの来日公演が行われました。デジタル・コンサートホール(DCH)ではそれを記念して、新しく利用者登録をされた読者の方全員に、48時間お試しチケットをプレゼントいたします(登録は無料)。

応募(利用者登録)方法:
@日本語版DCHの「チケット&クーポン券」のページを開いてください。
A右上の「クーポン券・優待券をお持ちの場合」の空欄に、英字半角でJAPAN2013を入力し、「クーポン券のコードを発信する」をクリック。
B利用者登録のフォームが表示されますので、各欄を入力後、「利用規約に同意します」をチェックして、「登録する」を押します。
C直後にメールアドレスに確認メールが届きますので、中に記載されているリンクをクリックしてください(必須)。

★お試しチケットの有効期間は、最初の映像を観始めた段階でスタートします。
★48時間チケットのプレゼントは、2013年9月20日より11月30日まで。

皆様のご登録、ご応募を心よりお待ちしております。

キャンペーン応募(DCH利用者登録)はこちらから

来日公演チケット・プレゼント・キャンペーン当選者イベント
 11月18・19日の演奏会には、この秋来日記念キャンペーンとして行ったチケット懸賞の当選者も参加しました。演奏会前には、サントリー・ホール正面のカフェ「オーバカナル」で、チケットの贈呈式とドリンク・サービスが行われています。ベルリン・フィル側からは、デジタル・コンサートホールを運営するベルリン・フィル・メディアより、取締役のローベルト・ツィンマーマンが参加。コンサート前の興奮のなか、ワインやビールを片手に、当選を祝いました。
 当選者のうち松井啓介さんは京都から、高松康子さんは新潟から参加されました。高松さんは、「最初に当選通知を受けた時には、信じられなくて、何度も何度もメールを読み返した」ということです。東京公演は、音楽ジャーナリスト、評論家の間でもすでに「最高の出来」と評されていますが、当選者の方々の期待にも応えるものだったでしょうか。
 今回のキャンペーンには、多数のご応募をいただき、どうもありがとうございました。この場を借りまして、皆様へのお礼とさせていただきます。

年末年始12ヵ月チケット特別キャンペーン
デジタル・コンサートホールの12ヵ月チケットを買うと、特典DVDが付いてくる!
ラトル指揮ベルリン・フィルによる「モーツァルト後期三大交響曲」

 デジタル・コンサートホールでは、年末年始キャンペーンとして、12ヵ月チケットをお求めのお客様全員に、DVD「モーツァルト後期三大交響曲」をプレゼントいたします。演奏者は、サー・サイモン・ラトルとベルリン・フィル。この演奏は、2013/14年シーズンの開幕コンサートの模様を、そのまま収録したものです。当DVDは、一般のCDショップでは購入できない、このキャンペーンだけのスペシャル・エディションとなっています(先着限定1000セット。単品発売予定なし)。ベルリン・フィルの最新のモーツァルトを、この機会にぜひお楽しみください。
プレゼントを受けるためには、12ヵ月チケット(クーポン券)を、デジタル・コンサートホール上で2014年1月5日までにお申し込み下さい。先着1000名様限定となっておりますので、お早めのご購入をおすすめいたします。

デジタル・コンサートホール
12ヵ月チケット+特典DVD「モーツァルト後期三大交響曲」:
149ユーロ(消費税込み・送料別途)

特典DVD付き12ヵ月チケットを注文する

 最新のDCHアーカイブ映像

来日公演とほぼ同じプロ!プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲には樫本大進登場
2013年11月3日

【演奏曲目】
シューマン:交響曲第4番(初演版)
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
シューマン:交響曲第1番

ヴァイオリン:樫本大進
指揮:サー・サイモン・ラトル

 プロコフィエフがヴァイオリン協奏曲第1番を作曲したのは、彼が「ハイドン風」の古典交響曲を書いた頃でした。ほぼ同時期に生まれたこの協奏曲は夢幻的な導入部を持ちますが、やはり古典音楽の響きに影響を受けたものと見ることができるでしょう。ヴァイオリンのソロを担うのは、当団第1コンサートマスターの樫本大進。非ロマン的な性格と精妙な響きを併せ持ったこの作品をどのように披露するか期待が高まります。
 プロコフィエフの協奏曲の前後に、ロマン派を代表するシューマンの2つの交響曲が並びます。交響曲第1番《春》は、アドルフ・ベドガーの詩に霊感を受けて書かれたといわれ、「人々を自分の過去へと誘い、年が巡る度に驚きをもって喜ばせる、春への強い思いの中で書いた」とシューマンは語っています。1841年3月31日、メンデルスゾーンの指揮により行われたこの作品の初演は輝かしい成功を収め、シューマンは続けてニ短調の交響曲を書き上げました。これが、改訂後の1853年に出版された関係で第4番作品120として知られる作品です。どちらの版が優れているかについては、今日でも意見が分かれるところですが、サー・サイモン・ラトルは上演が稀な1841年の初稿版を選びました。その透明な響きから、ブラームスも初稿版を好んでいたと言われています。後半のシューマンの交響曲第4番以外、11月の日本ツアーと同プログラムの当公演をどうぞお楽しみください。

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台湾公演は、来日公演と同じプロ!ブーレーズ《ノタシオン》とブルックナー「交響曲第7番」
2013年11月8日

【演奏曲目】
ブーレーズ:《ノタシオン》
ブルックナー:交響曲第7番

指揮:サー・サイモン・ラトル

 11月7日から25日にかけて、ラトルとベルリン・フィルは、アジア・ツアーを行いました。11月8日に台北の国立中正文化中心で行われた、ブルックナーの交響曲第7番とブーレーズの《ノタシオン》のプログラムによる公演が、デジタル・コンサートホールのアーカイブに加わりました。
 ベルリン・フィルが初めて台湾を訪れたのは2005年11月のこと。国立中正文化中心前の広場で行われたパブリックビューイングには数万人もが訪れ、ラトルとベルリン・フィルのメンバーがポップスター並みの熱狂で迎えられたのが記憶に新しいところです。今回の2公演は台湾の4都市6ヵ所のパブリックビューイングで中継され、大きな話題を集めました。日本ツアーと同プログラムの当公演をどうぞお楽しみください。

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2007年のジルベスター・コンサートは、ラトルの《展覧会の絵》
2007年12月31日

【演奏曲目】
ボロディン:《イーゴリ公》より〈だったん人の踊り〉、交響曲第2番
ムソルグスキー:《ホヴァンシチナ》前奏曲、《展覧会の絵》
ショスタコーヴィチ:《黄金時代》より舞曲

指揮:サー・サイモン・ラトル

 2007年のジルベスター・コンサートのテーマはロシア音楽。サー・サイモン・ラトル指揮のベルリン・フィルが、ボロディンとムソルグスキーの管弦楽作品を演奏します。1860年代、ボロディンとムソルグスキーは、ロシアの民族主義的な芸術音楽の創造を志向する「ロシア5人組」を形成していました。前半は、ボロディンの未完に終わった歌劇《イーゴリ公》より〈だったん人の踊り〉と交響曲第2番という彼の代表作が演奏されます。前者はエキゾチックなメロディーと高揚感にあふれ、後者ではロシア風の勇壮さとメルヘンチックな叙情が全体を印象づけています。メインの演目は、ムソルグスキー作曲の《展覧会の絵》。ラヴェル編曲による華麗な音絵巻をラトル指揮のベルリン・フィルがどのように演奏するか聴きものです。ラトルが「狂気じみた音楽」と語るアンコールのバレエ音楽《黄金時代》より舞曲(ショスタコーヴィチ作曲)で、聴衆の熱狂は頂点に達します。

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 これからのDCH演奏会

シャイーがリストの「ファウスト交響曲」を指揮!
日本時間2013年11月30日(土)午前4時

【演奏曲目】
ワーグナー:ファウスト序曲ニ短調
リスト:ファウスト交響曲

テノール:ニコライ・シューコフ
ベルリン放送合唱団男声団員(合唱指揮:サイモン・ハルシー)
指揮:リッカルド・シャイー

 現在ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督を務めるリッカルド・シャイーがベルリン・フィルにデビューしたのは、1980年1月、弱冠27歳のときでした。演目はシェーンベルクの室内交響曲第1番とチャイコフスキーの交響曲第4番。シャイーは当時を振り返って「ずっしりと重く、それでいて温かい響きは、私にとって本当に衝撃的でした」と語ります。その後間もなく、彼はベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)の首席指揮者となりますが、「それと平行して、私はベルリン・フィルを指揮する機会も与えられ、カラヤンとのつながりを深めることができたのです」(シャイー)。
 シャイーはこの11月の客演で、上演される機会が珍しいワーグナーのファウスト序曲と、リストのファウスト交響曲を指揮します。ファウスト交響曲の第1楽章で、リストはファウスト序曲の主題をパラフレーズしています。続く第2楽章〈グレートヒェン〉は情緒的な音楽。リストの伝記を書いた音楽評論家のリヒャルト・ポールは、「反リスト派の者も、ここでのグレートヒェンの魔力から逃れることは不可能だった」と賞賛しています。不気味な第3楽章〈メフィストフェレス〉では、ファウストの主題がゆがめられ、パロディー化されますが、その手法はベルリオーズの幻想交響曲から影響を受けています。ゲーテの《ファウスト 第2部》の最後の詩に作曲した合唱付きの終幕部分では、輝かしいハ長調となって大団円を迎えます。

生中継:日本時間2013年11月30日(土)午前4時

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ドゥダメルのベートーヴェン!
日本時間2013年12月7日(土)午前4時

【演奏曲目】
ストラヴィンスキー:小管弦楽のための組曲第1、2番
シューベルト:交響曲第4番
ベートーヴェン:交響曲第4番

指揮:グスターボ・ドゥダメル

 グスターボ・ドゥダメルには、2人の対照的な模範がいます。ヘルベルト・フォン・カラヤンとレナード・バーンスタイン。「カラヤンはその規律ゆえに、バーンスタインはリスクを引き受け、深い感情を持っているから」と彼は理由を語ります。その指揮の正確性と感情表現から、すでに世界的な名声を持つベネズエラ出身のドゥダメルは、クラウディオ・アバド、ダニエル・バレンボイム、サイモン・ラトルといった彼の師からも才能を絶賛されています。「私が知る中で、もっとも才能に溢れ、魅力的な指揮者だ」とラトルは評しました。
 今回の客演で、ドゥダメルはストラヴィンスキーの小管弦楽のための組曲第1番と第2番のほか、2つの交響曲を取り上げます。シューベルトの交響曲第4番は、作曲家がハイドンを手本に立ち返り、ベートーヴェンの交響曲とは一線を画そうとして書いたものです。いつまでも続くかのような美しい旋律に溢れた抒情楽章は、シューベルトの面目躍如といえるでしょう。
 最後に演奏されるのは、ベートーヴェンの交響曲第4番。シューマンはこの作品を「2人の北欧神話の巨人(つまり第3番と第5番)の間にはさまれたギリシアの乙女」と評しました。「ギリシア的」と言うからに、古典的な造形美に貫かれた作品と呼べるでしょう。ベートーヴェンの全交響曲の中でも最小の編成で書かれており、とりわけ木管楽器の繊細な扱い方は室内楽を思わせます。若きドゥダメルの颯爽とした指揮でお楽しみください。

生中継:日本時間2013年12月7日(土)午前4時

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 ドイツ発最新音楽ニュース

本コーナーでは、ドイツおよび欧米の音楽シーンから、最新の情報をお届けします。

山田和樹がモンテカルロ・フィルの首席客演指揮者に
 スイス・ロマンド管の首席客演指揮者を務める山田和樹が、2014/15年のシーズンから、モンテカルロ・フィルの首席客演指揮者に就任することが決定した。
 モンテカルロ・フィルは1854年設立で、現在はジャンルイジ・ジェルメッティが首席指揮者を務めている2011年には、首席指揮者のヤーコフ・クライツベルクが急逝し、ジェルメッティが後任に就いていた(©Peter Adamik)。

佐渡裕がニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管の首席指揮者に
 佐渡裕が、ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管の首席指揮者に就任することが決まった。任期スタートは2015年夏で、最低3年の契約だという。
 ニーダーエスターライヒ・トーンキュンストラー管は、ウィーンとニーダーエスターライヒ州の州都ザンクト・ペルテンを本拠地とするオーケストラである。ウィーンの楽友協会ホールでも定期公演を持っている。

エルダーがハレ管の契約を延長
 英マンチェスターのハレ管が、マーク・エルダーとの首席指揮者契約を2020年まで延長した。エルダーは、2000年より現職にある。これにより、20年という長期関係が実現することになる。
 マンチェスターにはハレ管のほか、BBCフィル、マンチェスター・カメラータの計3つのオーケストラが存在しているが、ハレ管では、2014年はリヒャルト・シュトラウスのツィクルスを行うという。

ソニヤ・ヨンチェヴァがソニー・クラシカルと契約
 プラシド・ドミンゴ主催のコンクール「オペラリア」の優勝者ソニヤ・ヨンチェヴァ(ソプラノ)が、ソニー・クラシカルと契約した。ヨンチェヴァは、ブルガリア出身。2012年にはミンコフスキの指揮で《ホフマン物語》(パリ)に出演し、2014年リリースの最初のアルバムでも、フランス・オペラのアリアを歌うという。
 ソニー・クラシカルは、彼女のほかに、ヨナス・カウフマン(テノール)やキャメロン・カーペーンター(オルガン)と新規契約している。

次号の「ベルリン・フィル・ラウンジ」は、2013年12月12日(木)発行を予定しています。
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