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2014年2月3日 (月)
俳優フィリップ・シーモア・ホフマンさん死去底光りする演技に彩られた20年あまりの俳優人生
クラシック・ファンにも注目された映画『25年目の弦楽四重奏』で主演されていた俳優フィリップ・シーモア・ホフマンさんが2月2日、ニューヨークの自宅で亡くなられました。まだ46歳でした。心よりご冥福をお祈りいたします。
【ホフマン・プロフィール】
フィリップ・シーモア・ホフマンさんは、ドイツ系の父とアイルランド系の母の間に1967年、ロチェスターに誕生。ニューヨーク大学ティッシュ芸術学校で演技を学び、テレビ・ドラマ出演を経て、25歳で映画界に進出、2005年の『カポーティ』で、アカデミー主演男優賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞などを受賞して一躍有名になりました。
【25年目の弦楽四重奏】
主役・脇役にこだわらず、舞台出演までこなすホフマンさんの演技力には、常に高い評価が与えられていますが、音楽をテーマにした映画『25年目の弦楽四重奏』でも、難しい役どころに果敢に挑戦、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第14番という大傑作と人生を交錯させる映画を素晴らしい完成度に導いていました。
この作品は指揮者のバーンスタインが好んでいたことでも知られており、弦楽合奏版での録音を、前年に亡くなった妻フェリシア・モンテアレグレに捧げたエピソードも有名です。
弦楽四重奏曲第14番は、傑作ぞろいのベートーヴェン後期四重奏曲の中でも特に大きな規模と複雑な味わいを持つ作品として高く評価されてきました。
全体はアタッカで連続した7つの楽章から成り、どこまでも沈潜し濃厚な情念がこめられたフーガ形式の第1楽章アダージョ、ロンド形式の第2楽章、接続的な意味合いを持つ第3楽章、表情変化が聴きものともなっている変奏曲形式の第4楽章、パワフルに躍動するスケルツォ・スタイルの第5楽章、間奏曲的で短い第6楽章、決然とした力強さがベートーヴェン特有の戦闘的な音楽を表現したソナタ形式の第7楽章アレグロという具合に、弦楽四重奏の多様な表現力を駆使した驚くべき世界が展開されています。
映画ではこうした作品の音楽的要素を、チェロ奏者の難病告知を機に訪れる不穏さや幸福、嫉妬、競争、不仲、不倫など、人生におけるさまざまな出来事と心のありようを交えながら巧みに描かれています。
結成25年を迎える弦楽四重奏団を構成する4人は、第2ヴァイオリンのロバート役がフィリップ・シーモア・ホフマン、第1ヴァイオリンのダニエル役がマーク・イヴァニール、ヴィオラのジュリエット役がキャサリン・キーナー、チェロのピーター役がクリストファー・ウォーケンという面々。
実際の演奏をおこなっているのは、1992年に設立されたアメリカの実力派弦楽四重奏団、「ブレンターノ四重奏団」。ベートーヴェンの「不滅の恋人」とされたアントニア・ブレンターノから名前をとったグループだけに、ベートーヴェン演奏には特に見事なものがあります。
なお、この映画には人気メゾソプラノ歌手のアンネ=ゾフィ・オッターほか、プロのクラシック音楽家達が出演しているのも見どころとなっていました。(HMV)
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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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弦楽四重奏曲第14番、第12番 ブレンターノ弦楽四重奏団(日本語解説付)
ベートーヴェン(1770-1827)
ユーザー評価 : 5点 (1件のレビュー)
価格(税込) :
¥3,080
会員価格(税込) :
¥2,834
発売日:2012年03月13日
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販売終了
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