ティシチェンコ：交響曲第５番ほか

2014年2月25日 (火)

「NORTHERN FLOWER」レーベルのティシチェンコ交響曲シリーズ、今回は第５番。既発売は第３番（NFPMA9931）、第１番（NFPMA9942）、第６番（NFPMA9947）、第７番（NFPMA99100）、第２番（NFPMA99105）、他にダンテ交響曲全5曲が発売中です。
　ショスタコーヴィチとウストヴォルスカヤに学んだティシチェンコ、元々師ショスタコーヴィチの影響が濃厚な楽曲が多いのですが、この第５交響曲、そのショスタコーヴィチの交響曲第８番や第10番のあきらかな引用に満ちており、何とも不思議で魅力的な作品。ショスタコ好きは見逃せません。ちなみに第５交響曲で作品番号が67、ベートーヴェンと同じです。カップリングの協奏曲は気の利いた佳品。（TOBU）

【収録情報】
ティシチェンコ：
・交響曲第5番 Op.67 (1976)
　モスクワ放送交響楽団
　マキシム・ショスタコーヴィチ（指揮）
　録音：1978年3月18日、モスクワ（ステレオ）

・フルート、ピアノと弦楽のための協奏曲 Op.54 (1972)
　ヴァレンティン・ズヴェーレフ（フルート）
　アレクセイ・ナセドキン（ピアノ）
　ソ連国立交響楽団ソロイスツ
　エドワルド・セーロフ（指揮）
　録音：1978年6月、レニングラード（ステレオ）


ティシチェンコのピアノ作品全集第２弾（第１集はNFPMA99104）。ティシチェンコはピアノ・ソナタを全部で10曲作曲していますが、当ディスクにはそのうちの第10番、第11番を収録。屈託のないメロディが出てきたかと思うと、無調になったりジャズ的なイディオムが出てきたりと、全く一筋縄では行かない楽曲たち。変奏曲は主題がベートーヴェンのソナタ第32番に似ている部分があり、ムソルグスキー、ショスタコーヴィチの影響も濃厚です。（TOBU）

【収録情報】
ティシチェンコ：
・変奏曲Op.1（1956）
・ピアノ・ソナタ第10番 Op.124『エウレカ』 (1997)
・ピアノ・ソナタ第11番 Op.151 (2008)

　ディナラ・マジトワ（ピアノ）

　録音時期：2012年10月
　録音場所：サンクト・ペテルブルク
　録音方式：ステレオ（デジタル）