ルトスワフスキ作品全集シリーズ第４・５・６集

2014年3月17日 (月)

ルトスワフスキ作品全集シリーズ第４集
管弦楽のための協奏曲、交響曲第１番
スクロヴァチェフスキ＆ヴロツワフ・フィル

ルトスワフスキの代表作と目される『管弦楽のための協奏曲』は、バルトークの同名作品の影響を感じさせる鳴りの良い傑作で、盛り上がりも凄いことから演奏機会も多く、スクロヴァチェフスキもすでにNHK交響楽団との優れた演奏をリリース済みです。
　今回は、地元ポーランドの古都で水の都ともいわれるヴロツワフのオーケストラを指揮しているのがポイント。作品の民俗音楽的要素の表現などにも期待のかかるところです。
　組み合わせの交響曲第1番は、調性にとらわれない色彩的な和声を追求した作品で、どちらも20世紀の大規模オーケストラ作品としては聴きやすい仕上がりになっています。（ＨＭＶ）

【収録情報】
ルトスワフスキ：
・管弦楽のための協奏曲 (1950-1954)
・交響曲第1番 (1941-1947)

　NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団
　スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ（指揮）

　録音時期：2013年5月31日
　録音場所：ブロツワフ、ヴィトルド・ルトスワフスキ・フィルハーモニック、コンサート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル）

ルトスワフスキ作品全集
第５集：交響曲第３番、ラクリモサ、交響的変奏曲、他

2013年のルトスワフスキ生誕１００年を記念して制作された作品全集の第５集。声楽を含む作品と、交響曲第３番を始めとした多彩な作品が収録されています。
　交響曲第３番は独自の作風が完全に確立された80年代の作品ですが、70年代にスケッチは用意されており、ずっと熟成された後に形となったものです。最初期の作品『ラクリモサ』は短いながらも穏やかで美しい曲。同じ頃の『交響的変奏曲』もまだ調性感を残した印象的な音楽であり、シェーンベルクやストラヴィンスキーの影響も感じられる興味深い作品です。（CD ACCORD）

【収録情報】
ルトスワフスキ：
1.　交響曲第3番 (1981-1983)
2.　ソプラノと混声合唱、管弦楽のための『ラクリモサ』 (1937)
3.　交響的変奏曲 (1936-1938)
4.　ソプラノと管弦楽のための『シロンスクの3章』 (1951)
5.　小組曲 (1950-1951)

　アガタ・ズベル（ソプラノ：2,4）
　NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団＆合唱団
　ヤーチェク・カスプシーク（指揮）

　録音時期：2012年1月23-26日（5）、2013年6月24-27日（1）、2013年9月23-25日（3）、2013年12月2-4日（2,4）
　録音場所：ブロツワフ、ヴィトルド・ルトスワフスキ・フィルハーモニック、コンサート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル）

ルトスワフスキ作品全集
第６集：ピアノ協奏曲、チェロ協奏曲、パガニーニ変奏曲、他

2013年のルトスワフスキ生誕１００年を記念して制作された作品全集の第６集。彼の作品の中でも、最も人気のある『パガニーニ変奏曲』を始めとした協奏的作品と、様々な委嘱作が収録されています。晩年の『ピアノ協奏曲』は、あのクリスティアン・ツィマーマンに献呈されたもので、ピアノの名技と色彩的なオーケストラの響きに満ち溢れた名作です。ここでは大家ギャリック・オールソンが貫録の演奏を披露しています。迫力たっぷりの『チェロ協奏曲』も充実した作品で、冒頭の執拗に刻むチェロのリズムから緊迫感たっぷり。（CD ACCORD）

【収録情報】
ルトスワフスキ：
1.　ピアノ協奏曲 (1987-1988)
2.　チェロ協奏曲 (1969-1970)
3.　金管五重奏のための『CUBEのためのファンファーレ』 (1987)
4.　管楽器とパーカッションのための『ルイヴィルのためのファンファーレ』 (1986)
5.　ギルドホール音楽演劇学校のための前奏曲 (1989)
6.　2台のピアノのためのパガニーニ変奏曲 (1941)

　ギャリック・オールソン（ピアノ：1）
　トーマス・ダロシュ（チェロ：2）
　クール・シルキュイ（3）
　ジーン・デロイアー（指揮：3）
　ルトスワフスキ・ピアノ・デュオ（6）
　NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団（1,2,4,5）
　ヤーチェク・カスプシーク（指揮：1,2,4,5）

　録音時期：2012年12月2-3日（1）、2013年9月23-25日（2）、2013年6月24-27日（4,5）、2013年11月6日（6）、2013年9月7日（3）
　録音場所：ブロツワフ、ヴィトルド・ルトスワフスキ・フィルハーモニック、コンサート・ホール（1,2,4,5,6）　パリ、IRCAM（3）
　録音方式：ステレオ（デジタル）