ギリシャの古楽チームによる『プロメテウスの創造物』全曲

2014年5月22日 (木)

ベートーヴェン：『プロメテウスの創造物』全曲
ペトルー＆アルモニア・アテネア

ヨーロッパで注目度が高まっている古楽アンサンブル「アルモニア・アテネア」は、ギリシャのオーケストラで、ギリシャ出身の指揮者、ゲオルゲ・ペトルー（ジョージとも）の指揮のもと、コンサートやオペラでの活動に加えて、意欲的なレコーディングでも知名度を高めてきています。
　今回登場するのは、ベートーヴェンの書いたバレエ音楽『プロメテウスの創造物』全曲です。1800年から1801年にかけて作曲され、ウィーンのホーフブルク劇場で初演されたこの音楽は、終曲のメロディが、そのまま交響曲第3番の終楽章と、ピアノのための変奏曲の主題に転用されていることでも知られています。
　勢いの良い序曲は人気があり、コンサート演目としても定着していますが、近年は全曲上演とレコーディングも増え、抜粋盤まで含めると多くの演奏を聴くことができるようになりました。しかし全曲盤はまだ多くはなく、これまでにマッケラス盤、アーノンクール盤、オルフェウス室内管弦楽団盤、ハラース盤、ミュラー＝ブリュール盤、オッテルロー盤、コジュハロフ盤、ホルヴァート盤、フェドセーエフ盤、レーン盤などがあったものの廃盤になっているものもあり、しかもピリオド・アプローチによる録音はアーノンクール盤くらいしか無かったので、今回のペトルー盤の登場は歓迎されるところです。（ＨＭＶ）

【収録情報】
・ベートーヴェン：バレエ音楽『プロメテウスの創造物』全曲
　1. Overtura. Adagio - Allegro molto con brio 4:58
　2. Introduzione. La Tempesta. Allegro non troppo 1:58
　3. No.1 Poco Adagio 3:07
　4. No.2 Adagio - Allegro con brio 1:40
　5. No.3 Allegro vivace 2:00
　6. No.4 Maestoso - Andante 1:14
　7. No.5 Adagio - Andante quasi Allegretto 6:58
　8. No.6 Un poco Adagio - Allegro 1:31
　9. No.7 Grave 4:05
　10. No.8 Allegro con brio 6:56
　11. No.9 Adagio 3:46
　12. No.10 Pastorale. Allegro 2:49
　13. No.11 Coro di Gioja. Andante 0:32
　14. No.12 Solo di Gioja. Maestoso - Adagio 2:59
　15. No.13 Terzettino. Grotteschi. Allegro 4:07
　16. No.14 Solo della Signora Cassentini. Andante - Adagio 5:32
　17. No.15 Coro (e) Solo di Viganò. Andantino - Adagio 4:41
　18. No.16 Finale. Allegretto 6:08

　アルモニア・アテネア
　ゲオルゲ・ペトルー（指揮）

　録音時期：2013年9月
　録音場所：アテネ、ディミトリ・ミトロプーロス・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）