【インタビュー】さだまさし『風の軌跡』

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2015年7月3日 (金)

TBS日曜劇場『天皇の料理番』主題歌や映画『風に立つライオン』主題歌など、話題の楽曲を収録したNewアルバム『風の軌跡』がリリースとなるさだまさしのインタビューが到着。上記2曲をはじめとする本作収録曲について、また現在開催中のツアーについてお話を伺っています。

--- これまで500曲以上を作ってこられましたが、そのパワーの源は何でしょうか？

さだまさし 〆切があるから（笑）。近年は曲を依頼されることが多くなってきたんです。今回だと「夢見る人」「みらいへ」「青空背負って」。歌を書いてよと言ってもらえるのは、作り手にとってはすごく光栄なことです。

--- その「夢見る人」はTBSドラマ「天皇の料理番」主題歌で、ドラマも話題です。「みらいへ」はジャパネットたかたキャンペーンCMソングですよね。

さだまさし 「夢見る人」は、主題歌の制作に僕を指名してくれたドラマのプロデューサーに感謝しています。「夢見る人」を支える人の立場から歌を作ってもらえませんかと言われて、膝を打つような思いでした。僕も、支えてくれる人たちが「支えてよかったな」と思える生き方をしなきゃダメで、そういう思いが、どうしたら歌になるかなと迷ったけれど、ドラマ主題歌ってあまりくどい事を言わない方がいいし、それと弦の美しいバラードというイメージもあったので、ああいった曲調にしました。「みらいへ」はジャパネットたかたさんがフォトコンテストを企画して、その優秀作を使ってCMを作るという話からスタートしたんです。選んだ写真をずーっと眺めながら曲を作りましたね。

--- ニューアルバム「風の軌跡」のタイトルに込められた想いを聞かせてください。

さだまさし 「風に立つライオン」が収録されることもあり、自分が通ってきた所を振り返っている気配がまだあるので「風の通った跡」というイメージですね。

--- 「風」に対する想いというものは特別なのでしょうか？

さだまさし 季節を描こうとすると、そこに吹いている風の湿度、強さ、どこから吹いてくるとか、常に重要なファクターになるんです。僕の場合、風を歌うことは季節を歌うことなので、同じ風でも季節によって春風だったり、南風だったり、東風（こち）吹かばだったり……季節を歌う歌には草花、風で表現することが多いですね。その場所にしか吹かない独特の風もあって、群馬の空っ風、富士おろし、六甲おろし……ゴルフをしていると追い風、横風、向かい風……人生だなあって思います（笑）。風は僕らの生きている人生の喩えになると思うので、今まで歌ってきましたね。

--- 「風に立つライオン」は映画の主題歌として28年ぶりに歌い直されました。

さだまさし 自分で言うのも何ですが、28年前の歌なのに、少しも古びていないことに驚きましたね。オリジナルと同様に渡辺俊幸さんのアレンジ（編曲）なのですが、同じ楽曲でも吹く風が違うんだなと思いました。この曲は柴田紘一郎先生にアフリカの話を聞いてから、曲ができるまで15年かかり、映画になるまで43年かかっているんです。僕の音楽人生のすべてがこの曲に注ぎ込まれているような気がします。

--- 「ラストレター」は、ラジオの深夜放送を舞台にした小説（2014年発行）をイメージした曲ですよね。

さだまさし 僕もラジオやテレビで深夜放送をやってきたので、故郷から都会に出てきた人からのハガキが多いのを知っています。ですから、都会で暮らす人たちの、切ない、ため息のようなものを歌えないかなと。

--- 「ふるさとの風」は東日本大震災の支援として行われた音楽祭のために作られた曲ですね。

さだまさし 「故郷に帰る」という思いがこれほど重たいものだってことは、僕も実際に被災地に行って感じたことだし、福島の人たちは帰ろうにも帰れない……だからいつか帰るという喜び、子供の頃から愛してきた「ふるさとの風」のある場所に帰るというのがテーマなんです。だから「早く帰ろう」というメッセージですね。

--- ツアーがすでに始まっていますが、どんな内容ですか？

さだまさし さだまさしファンにとって、通好みのコンサートですね。「風」をキーワードにした曲が多く、そういう歌の中から全体の流れを組んでいます。今回のアルバムの中からも何作か入っているので、ぜひ楽しみにしていただきたいですね。

さだまさし『風の軌跡』　[2015年07月08日発売]

TBS日曜劇場『天皇の料理番』主題歌や映画『風に立つライオン』をはじめ超大型タイアップ満載！さだまさしNewアルバムをリリース！アルバムタイトルは『風の軌跡』。昨年、映画『風に立つライオン』のケニアの撮影現場を訪れた際に、さだまさし自身が目にしたケニアの風景とそこで感じた「風」が大きな印象となり、そこから東日本震災の支援イベントのために制作された「ふるさとの風」など、「風」をテーマにした曲の収録が決まった。

TBSテレビ60周年記念ドラマとして大注目の中放送中のTBS日曜劇場『天皇の料理番』主題歌「夢見る人」（CD初収録）、楽曲発表から28年の時を超えて今春映画化され日本中に感動を巻き起こした「風に立つライオン」の再録ヴァージョン（映画のために28年ぶりにセルフカヴァー）、ジャパネットタカタのCMソングなど、今さだまさしの音楽に注目する幅広い世代に確実に届くタイアップ曲が数多く収録。さだまさしらしい歌詞とメロディーが満喫でき、これからのさらなる熟成や感動を予感させる楽曲ばかり。
また、このアルバムのために書き下ろした「風の宮」は、伊勢神宮が舞台となっている。これまでにも「縁切寺」（鎌倉・東慶寺）「飛梅（とびうめ）」（福岡・大宰府天満宮）、「修二会（しゅにえ）」（奈良・東大寺）と寺社を舞台にしたさだまさし作品は多数あり、人気も高い。激しくかき鳴らすアコースティックギターとオーケストラの音色がドラマティックな曲想（さだまさしファンの間では、「ドラマティックマイナー」と呼ばれる人気の高いジャンル）に、歌人・西行の歌を引用した美しい日本語が歌われる壮大な楽曲に仕上がっている。
オーケストラの音色が印象的なのは、ドラマのストーリーから歌詞を書き上げた「夢見る人」。夢を追う過程で失ってはいけない人としての誇りが歌詞に込められており、「みらいへ」「青空背負って」など希望や夢を込めた曲も多数収録される。また「ラストレター」は、さだまさしの9作目の小説『ラストレター』（2014年朝日新聞出版刊）をイメージした楽曲で、新米ラジオアナウンサーが深夜番組のDJとして奮闘し成長していくストーリーから書き下ろされた。

【さだShop特典】

さだまさし『風の軌跡』をお買い上げの方に先着で 「風の軌跡」オリジナルメモ帳 をプレゼント！
※先着ですので、なくなり次第終了となります。ご了承ください。
※特典の有無は商品ページにてご確認ください。

＜収録曲＞

01. ふるさとの風
02. みらいへ
03. ラストレター
04. 青空背負って
05. 梁山泊
06. 問題作～意見には個人差があります～
07. 逍遙歌～そぞろ歩けば～
08. 風の宮
09. 夢見る人
10. 風に立つライオン (シネマ・ヴァージョン)

【Live情報】

『さだまさしコンサートツアー 2015 風の軌跡』
5/22(金) 奈良県文化会館
5/23(土) 和歌山県民文化会館
5/27(水) 宇都宮市文化会館
5/28(木) ベイシア文化ホール
6/2(火) 富山オーバードホール
6/3(水) 福井フェニックスプラザ
6/7(日) 米子コンベンションセンター
6/8(月) 倉敷市民会館
6/18(木) 松山市民会館
6/20(土) アルファあなぶきホール（香川）
6/21(日) 高知県立県民文化ホール
7/14(火) 川口リリアメインホール
7/15(水) 神奈川県民ホール
7/19(日) 三重県文化会館
7/20(月・祝) 良川国際会議場（岐阜）
7/27(月) 函館市民会館
7/29(水) ニトリ文化ホール（札幌）
9/11(金) 長崎ブリックホール
9/12(土) 北九州ソレイユホール
9/17(木) ホクト文化ホール（長野）
9/19(土) コラニー文化ホール（山梨）
9/23(水・祝) 盛岡市民文化ホール
9/24(木) 東京エレクトロンホール宮城
10/1(木) 東京国際フォーラム・ホールA
10/2(金) 東京国際フォーラム・ホールA
10/17(土) 鳴門市文化会館
10/19(月) 神戸国際会館
10/21(水) フェスティバルホール
10/22(木) フェスティバルホール
10/29(木) 日本特殊陶業市民会館（名古屋）
10/30(金) 日本特殊陶業市民会館（名古屋）

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