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モソロフの大音量傑作『鉄工場』に待望の新録音!

2015年7月4日 (土)

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モソロフ:鉄工場、ピアノ協奏曲第1番、ピアノ・ソナタ第1番
カリツケ&ベルリン放送交響楽団、シュライヤーマッハー
現代音楽のスペシャリストによる注目の演奏!


近代の鉄工場の様子を描いたモソロフの『鉄工場』は、弦楽と木管中心に猛烈な速度で示される無機的な単純作業の繰り返しと、金管のファナティックな叫び、金属板や金鎚を交えたパーカッションの破壊的なまでのハイ・テンション・サウンドによって現在でもマニアには人気のある作品。スヴェトラーノフ、シャイー、デルヴォー、ゴレンシテインから古くはデ・サバタの録音などもありましたが、今回は最新録音で、なおかつ現代音楽の指揮者・作曲家でもあるヨハネス・カリツケ[1959- ドイツ]の指揮ということでその仕上がりが期待されるところです。
 組み合わせは、『鉄工場』と同じ頃に書かれたモソロフ若き日の多彩な作品を中心としたもので、ピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタなどで演奏するのは、現代音楽スペシャリストのシュテッフェン・シュライヤーマッハー(シュライエルマッハーとも)[1960- ドイツ]。
 オーケストラは、現在マレク・ヤノフスキーのもとで絶好調といえる状態にあるベルリン放送交響楽団で、レコーディングは、ベルリンの歴史的放送施設「ハウス・デス・ルントフンクス」内にある大ホールでセッションを組んでおこなわれています。

【モソロフ・プロフィール】
ロシア・アヴァンギャルドの大音響傑作『鉄工場』で知られるソ連の作曲家モソロフは、1900年、ロシア帝国時代のキエフに弁護士の父と歌手の母の間に誕生。モソロフは母により3歳からピアノを学びますが、5歳の時に父が亡くなるとモスクワに転居、母はボリショイ劇場の歌手となってモダニズムの画家と再婚、モソロフは音楽と美術の両方に恵まれた環境で育ち、また、家庭内ではドイツ語とフランス語もよく使用されていたということで、のちのモソロフの海外進出にも役立つこととなります。
 とはいえ、モソロフが13歳のときには第1次世界大戦が勃発、ロシア帝国も連合国の一員として出兵するものの大撤退することとなり、政情不安から1917年にはロシア革命が起こり、今度は革命軍政府が日英米など連合軍諸国からの攻撃も受けるなど激動の時代を迎えることとなります。
 少年モソロフは、実際の接触もあったレーニンから影響を受け、赤軍の兵士としてポーランドとウクライナで活躍、二度に渡って勲章を授与されてもいましたが、負傷して1921年には除隊しています。
 翌年にはモスクワ音楽院に入学し、ピアノのほか、グリエールとミャスコフスキーに作曲を師事して頭角をあらわして1925年に同音楽院を卒業。
 1927年にフランクフルトで開催された国際現代音楽協会主催の音楽祭で弦楽四重奏曲第1番を初演して評判となり、ユニヴァーサル・エディションとの出版契約も獲得します。
 1928年には、前年に作曲されたバレエ音楽『鉄鋼』からの抜粋オーケストラ作品『鉄工場』が人気を博し、世界的に演奏されることとなって若くして注目を集めました。
 当時のモソロフの作風は、ロシア・アヴァンギャルドを思わせる先進的なものでしたが、1932年に当局が社会主義リアリズム重視の姿勢を打ち出すと、モソロフは中央アジア地区の民謡採譜をおこなうようになり、それを素材に使用した作品を発表してもいました。しかしこれには12音技法なども用いられていたため、誹謗中傷を受けるようになり、1937年、飲食店での暴力事件をきっかけに逮捕。裁判の結果、強制労働収容所での8年間の労働という重い判決となりましたが、もともとの逮捕と禁錮が不当なものだったことと、恩師グリエールとミャスコフスキーの尽力もあり、大幅に減刑されて5年間のモスクワ、レニングラード、キエフからの追放という軽い刑に変更、1942年にはモスクワでの生活に戻ることとなりました。
 以後、モソロフは、亡くなるまでの約30年間、スターリン、フルシチョフ、ブレジネフの冷戦時代を生き抜いてモスクワで作曲活動をおこないますが、前述のような経験もあってか、若い頃の作風に戻ることはなかったようです。
 このアルバムは、モソロフが元気だった頃、その才能をフルに発揮していた時代のさまざまな作品を収めたもので、有名な『鉄工場』以外にも面白いアイデアが噴出していた熱い作曲家の創作意欲が伝わってくるかのような構成となっています。(HMV)

【収録情報】
モソロフ:
● 『鉄工場』 Op.19 [03:23]

 ベルリン放送交響楽団
 ヨハネス・カリツケ(指揮)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、ハウス・デス・ルントフンクス、大ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

● ピアノ協奏曲第1番 Op.14 [24:49]

 シュテッフェン・シュライヤーマッハー(ピアノ)
 ベルリン放送交響楽団
 ヨハネス・カリツケ(指揮)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、ハウス・デス・ルントフンクス、大ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

● 『コルホーズにトラクターが到着』[03:58]

 ベルリン放送交響楽団
 ヨハネス・カリツケ(指揮)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、ハウス・デス・ルントフンクス、大ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

● チェロとピアノのための『伝説』 Op.5 [06:19]

 リンゲラ・リームケ(チェロ)
 シュテッフェン・シュライヤーマッハー(ピアノ)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、シュトゥーディオブリッツ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

● ピアノ・ソナタ第1番 Op.3 [12:26]

 シュテッフェン・シュライヤーマッハー(ピアノ)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、シュトゥーディオブリッツ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

● 4つの新聞記事 Op.21 [04:14]

 ナターリヤ・プシェニチニコワ(ソプラノ)
 シュテッフェン・シュライヤーマッハー(ピアノ)

 録音時期:2014年2月
 録音場所:ベルリン、シュトゥーディオブリッツ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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鉄工場、ピアノ協奏曲第1番、ピアノ・ソナタ第1番、他 カリツケ&ベルリン放送響、シュライヤーマッハー

CD 輸入盤

鉄工場、ピアノ協奏曲第1番、ピアノ・ソナタ第1番、他 カリツケ&ベルリン放送響、シュライヤーマッハー

モソロフ、アレクサンドル(1900-1973)

価格(税込) : ¥3,410
会員価格(税込) : ¥2,967
まとめ買い価格(税込) : ¥2,557

発売日:2015年08月25日
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