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市川愛、金澤悠人、片野吾朗、桃井裕範による超ポップなニューバンド登場！
2015年8月10日 (月)
日本の次世代ジャズ・ミュージシャンたちが集結したらこんなにもポップなアルバムができあがってしまった！市川愛、金澤悠人、片野吾朗、桃井裕範によるニューバンド「itellu」登場！
市川愛、金澤悠人、片野吾朗、桃井裕範それぞれが時を隔ててボストン、ニューヨーク、そして鎌倉で出会い結成したバンド「itellu（イテル）」。
リーダー、サイドマンとして主にジャズのフィールドで活動する4人が2014年夏に集まりライブを行ったことがきっかけとなり、翌年1月にアポロサウンズ・プロデュースの元ファーストアルバムをレコーディング。アルバムにはニューヨークを拠点に活躍するピアニストの大林武司も参加し、ポップスやロックの影響を色濃く受けながらもジャズの即興性を生かしたフレッシュなサウンドを構築している。
今回アルバム収録楽曲のほとんどの作詞・作曲を手掛け、また国内外の多岐にわたる活動で、すでに若手No.1ドラマーの名をほしいままにしている桃井裕範さんに、『PLANET』収録全10曲について解説していただきました。
桃井裕範による『PLANETS』セルフライナーノーツ
01. Jet
イテル結成のきっかけにもなった、アルバムのオープニングを飾る曲。7拍子だが、冒頭のドラムパターンはそれをにわかには感じさせないグルーヴとなっている。片野のベースソロから続く金澤のギター＆大林のピアノソロの応酬、そしてボーカル＆ドラムのみのメロディーへと戻っていく流れはとてもスリリングなテイクとなった。
作詞は自分のアルバム「Liquid Knots」でも歌うAlexa Barchini。難度の高い歌詞を市川が歌いこなしている。ポップスのようなキャッチーなメロディーと、コンテンポラリージャズのバンドサウンドが混在するこの曲からアルバムはスタートする。
02. 惑星
一拍ずつのコードチェンジの後に続く空白の余韻が、どこかの宇宙に浮かんでいるような印象を与えてくれる。自分と相手との距離を星に例えている歌詞の世界を、1番ではその音数の少なさで無重力の星間を漂うように、そして2番からはビートが強くなり発展するベースラインとともに、惑星への引力が増してゆく様を表現している。
作詞に際しては、ふと何故か巨大な女性が星を掌に乗せている絵のようなイメージが浮かび、そこから歌詞を書いていった。韻も含めて自分でも気に入っている詞の一つである。
03. コルクの中で
アコースティックギターのアルペジオと、2フィールでロールするドラムから始まる3曲目は、アルバムの中では異色ともとれるカントリーソングとなった。イテルというバンドの音楽性の多様さを表しているのではないだろうか。曲が進むにつれて、エレクトリックギターがアルペジオの海をすり抜けるように増え、曲に潤いを与えている。
大切な人へ想いを伝えたいのに、素直になれずなかなか言い出せない。じゃあその想いを瓶に詰めて、海に流すことで相手に辿り着いてくれればいい、見つけてくれればいい。でもそのコルクを開けるのは、結局自分じゃないといけないんだということに気付くまでの物語。
04. Altogether Alone
アルバム唯一のカバー曲。Hirth Martinezによるオリジナルを、金澤が3拍子をベースに体の弾むような独特のグルーヴにアレンジした。レコーディングでは大林によるローズバージョンも録音されたが、ピアノによる最初のテイクが素晴らしかったためそちらが収録されることとなった。
メジャー過ぎず、かつマイナー過ぎずのこの曲のカバー提案したのは市川。アルバムの中で特にそれぞれの世界観が強い3曲目と5曲目を繋ぐ、橋渡し役をこのカバー曲が果たしてくれたと思っている。
05. Undo
ポストロックからの影響も感じさせる、アルバムでは最もロック色の強い曲。ローズが繰り返す四分音符とギターの歪んだコンピングが印象的なサウンドを作り出している。リズムセクションの重さとは対照的に、透明なボーカルの徐々に重なるハーモニーが、無機質なサウンドの中で混ざり合う。
「会いたい」という言葉は自分にとってはストレート過ぎるので、それをコンピューターのプログラムとしての否定＝errorとすることで現実感を薄めたつもりだったが、結果的に歌の人間味をより浮かび上がらせることになったのは嬉しい誤算だった。
06. Homecoming
ゆったりとしたアフリカングルーヴの上で爽やかなメロディーが歌われる曲だが、歌詞は思い込みが激しく、一人突っ走ってしまう女の子のことを書いている。その暴走とも言えるほどの思い込みが、草原を駆け抜けてゆくようなサウンドをイメージして作った。
サビでのコーラスラインは市川の提案によるものだが、ハーモニーというより寧ろもう1つのメロディーのようで、二つの旋律が絡み合う様はまるで古くからある樹のようにも思えてくる。
07. Shielded by the Winter
金澤の作詞作曲による、アルバムの中では比較的ジャズ色の強い曲。それでいて、七拍子のセクションではドラムによるブレイクビーツとうねるベースラインがボーカルのリフレインを印象深いものにしている。特にこの曲での片野のグルーヴは強力で、個人的にとても気に入っているプレイの1つである。
金澤は作曲中、ヒップホップからの影響を強く受けていたと語っている。また、バンドの熱のある演奏と、抑制のきいたボーカルのコントラストがサウンドの立体感を生んでいる。そしてその歌詞もインストゥルメンタル的で、ボーカルとともにバンドサウンドに溶け込んでいる。
08. Moon
自分の作曲の中で、今回のアルバムにおいては「Jet」とこの曲で作詞を自分以外に担当してもらった。この曲の作詞は市川。彼女と歌詞を詰めてゆく過程で、詞が曲にピタッとハマる瞬間というものを初めて体験した。曲がまるで別物のように聞こえるようになったのだ。
3拍子ではあるが、サビではダブルタイムフィールのそれまでと違ったグルーヴが展開される。また歌詞、曲ともにとても明るく、自分が書くものとはまた違った女性像を市川がその歌詞とボーカルによって表現している。
09. サブマリン
深海の中を漂うようなピアノから始まり、ボーカルと共に海底まで潜っていくような冒頭。そしてバンドインとともにさらに奥へと進んでゆくこの曲は、6/8拍子の大きなグルーヴが波のような揺らぎをもたらしている。当初は入れる予定のなかったコーラスは、足されたことで海底まで届く水面からの光のようになった。
アウトロでの金澤のソロで演奏は頂点に達するが、自分にはこのソロを聴く度に鮮やかな色のイメージが広がるよう感じられる。群青の海全てをオレンジに染める色である。知ろうとしても、わかろうとしてもその答えが見つからない。ならばいっそあなたのいないところまで潜ってしまおう。潜水艦（サブマリン）はもう動き出しているから。作詞を終えた後でその意味が見つかることがあってもいいと思うのだ。
10. Among
作詞は市川、作曲は片野。もともとは2人の所属するDa Luaというバンドのバラードであったが、今回片野によって全く違ったアレンジがなされた。
ギターとドラムのデュオから始まり、メロディーと共にバンドインするセクション、そしてギターソロへと突入する直前のピックアップは、何度聴いてもスリリングである。この曲での金澤のコンピングは見事。特に前半の単音のみによる終盤のサビにおいてメロディーの後ろで鳴るギターラインは、曲を非常にドラマチックにしている。そして細かく激しいバンド演奏の上で、慎重に言葉を置いていくような市川の詞と歌がメロディーを際立たせている。聴き終えた後に少し余韻の残る、アルバムの最後に相応しいテイクになった。
メンバーのプロフィール
市川愛 いちかわ あい （vo）
神奈川県藤沢生まれ、5歳よりピアノ、バイオリン、声楽を始める。
慶応義塾大学卒業後、2009年秋バークリー音楽大学に留学。
ギリシャへの交換留学も経験し、2012年5月に卒業、日本に帰国し活動を開始。
2014年7月までに、1st Solo Album『The standards I've met』、2nd Album『Haven't we met』、3rd Album『I want you to want me』と3枚のソロアルバムをリリース。ポップなオリジナルバンドDa Luaの『Full Moon』が2012年12月に発売。2014年より菊地成孔/大谷能生によるジャズドミュニスターズへ参加、 菊地成孔のぺぺトルメントアスカラ―ルではBlue Note Tokyoライブへの ゲスト出演も果たし、同年SONYより発売された「戦前と戦後」にもICIとして参加。菊地凛子の歌手デビュー作Rinbjo『戒厳令』にも参加。活動の幅は多岐に渡る。
金澤悠人 かなざわ ゆうと （g）
バークリー音楽大学出身、2013年度国際作曲コンペでジャズ部門第一位を受賞するなど、作曲家としても邁進中のニューヨーク在住ギタリスト。2012年に発表したファーストアルバム『Earthwards』にてグラミー賞常連のジャズシンガー、カート・エリングと共演。また日韓共同プロジェクト、ユナイテッドイースト・ジャズクインテットの一員としてこれまで二度韓国ツアーを行い、アルバムにも参加。今回itelluの『Planets』では、テレキャスターにディスト―ションをかけたロック寄りのサウンドで自己のルーツを再認識、普段とは一味違ったプレイスタイルに臨んでいる。
片野吾朗 かたの ごろう （b）
1985年鎌倉出身。エレキベース、フレットレスベース、ウッドベースを演奏し、作編曲も手がける。ポップスを始めジャズやラテン音楽も演奏。Da Lua 所属。関口シンゴ、逗子三兄弟、力武誠のサポートベーシストとしても活躍中。
桃井裕範 ももい ひろのり （ds）
13歳よりギター、15歳よりドラムを始める。大学卒業と同時に渡米し、NYでシティカレッジそしてクイーンズカレッジ大学院をそれぞれジャズ・パフォーマンス科にて卒業。ドラムをケンドリック・スコットに4年間師事。NYで6年半活動し、ニル・フェルダー、ギラッド・ヘクセルマンらと共演。2014年に帰国し、現在は山中千尋トリオなどで東京を中心に活動する。ドラマーと同時にコンポーザーでもあり、itelluでは大半の作詞・作曲を担当している。
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
新世代ポップ・バンド「itellu」デビュー!!
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市川愛×片野吾朗×秋元勇気＝「Da Lua」
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市川愛 最新ソロアルバム
I Want You To Want Me
市川愛
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￥2,420
会員価格(税込) :
￥2,226
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￥2,057
在庫あり
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桃井裕範 初リーダー作
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Earthwards
金澤悠人
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通常ご注文後 8-15日 以内に入荷予定
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