ピアノ・デュオによる『未完成』４楽章ヴァージョンと『死と乙女』

2015年8月23日 (日)

シューベルト：ピアノ・デュオによる『未完成』４楽章版、『死と乙女』
ゴールドストーン＆クレモウ

シューベルトの非公認ピアノ・デュオ集、第３集。結成から30年、忙しいコンサート・スケジュールをこなしながら、これまでに40枚以上のCDをリリースしている英国のピアノ・デュオ「ゴールドストーン＆クレモウ」。いくつもの珍しいレパートリーを持つ彼らですが、今回も２つの世界初演を含む、シューベルトの知られざる作品を演奏しています。
　『死と乙女』のピアノ・デュオ版は、歌曲作曲家として知られるローベルト・フランツ[1815-1892]の編曲によるもので、こちらは原曲を忠実に移し替えた興味深い音楽となっています。
　もう一つの『未完成』完成版のピアノ・デュオ版は、様々な英知が結集したもので、第１楽章と第２楽章はシューベルトと同時代に生まれたアントン・フッテンブレンナー[1794-1868]による編曲、第３楽章はシューベルトのスケッチをゴールドストーン自身がピアノ・デュオ版に作り変えたもの、そして謎の第４楽章は『ロザムンデ』間奏曲のフリードリヒ・ヘルマン[1828-1907]によるピアノ・デュオ版を転用したもので構成されています。（DIVINE ARTS）

【収録情報】
シューベルト：
● 弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』（フランツ編ピアノ連弾版）
● 交響曲第8番『未完成』 D.759, D.797/1（4楽章完成版）
　第1楽章、第2楽章：フッテンブレンナー編ピアノ連弾版
　第3楽章：アンソニー・ゴールドストーン編（シューベルトのスケッチからの完成版）
　第4楽章：『ロザムンデ』 D.797～間奏曲：ヘルマン編ピアノ連弾版（ゴールドストーン補筆）

　ゴールドストーン＆クレモウ（ピアノ・デュオ）

　録音時期：2014年
　録音場所：イングランド、ノースリンカーンシャー、アルクボロー、聖ジョン・バプテスト教会
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）