★祝!第31回講談社エッセイ賞受賞&「わたプロ」文庫化ダブル記念 ジェーン・スー インタビュー!(1)
2015年10月21日 (水)
「作詞家でコラムニスト、アラフォー生粋の日本人、人生、酸いも甘いもつまみ食いしてきた未婚のプロ」のプロフィールでおなじみのジェーン・スーさん。音楽クリエイター集団agehaspringsでの活動に加え、TBSラジオ「ジェーン・スー 相談は踊る」を始めとしたラジオ番組パーソナリティーやコメンテーターを務め、2013年の著書、『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ社)が一躍話題に。台湾や韓国でも翻訳本が出版され、LaLa TVではドラマ化され、9月からSeason2が絶賛放映中! このたび、2014年発表の『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)が第31回講談社エッセイ賞を受賞され、デビュー作『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(通称:『わたプロ』)の文庫版が発売!
今や数々の雑誌で連載やコラムを抱える人気コラムニストのジェーン・スーさんにご多忙の中、インタビューが実現!!
今や数々の雑誌で連載やコラムを抱える人気コラムニストのジェーン・スーさんにご多忙の中、インタビューが実現!!
『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』講談社エッセイ賞受賞、そして、『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』文庫化、おめでとうございます。
ありがとうございます。
『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(*以下『わたプロ』)は最初の単行本発売当初からすごく話題になっていて、台湾や韓国でも出版されていると伺いました。スーさん自身はここまで売れると予想されてましたか?
いえいえ、まったく。
ここにある101のプロポーズされない理由のうち、共感の声が高かった項目というのはどれですか?
『わたプロ』の単行本が出た時に、定期的に読書会を開いていて、その時に一番多かったのは、「006:友達から『とても結婚願望があるように見えない』と言われる。あなたが。」や、「010:まだ本気出してないだけで、本気出せばどうにかなると思っている。」、「101:病めるときも健やかなるときも、バカ笑いができる女友達に囲まれている。」だったかな。
男性の読者の反応はどうでしたか?
最初は、「対岸の火事」という感じで読み始めたけど、気づいたら自分に火がついていた、という感想をいただきましたね。
ちょっと意外です。てっきり「いるいる、こういう女」というネガティブな反応かと思いました。
だんだん男の人の社会的なプレッシャーやプライドだったりに言及していく内容なので、女を喜ばせておけば機嫌がいい、と思っていたのが実はそうじゃなかった、「あの時の自分ってイタイ男だったんだ」自分の不甲斐なさを突き付けられた、と。
男性のプレッシャーやプライドというのはどのようなことでしょうか?
男の人は、一度働き始めると65歳まで働き続けるのが当たり前とされて来て、そこらへんの男性のプレッシャーは私たち女にはわかりづらいですよね。そこをわかっていなかったな、と。 女のほうはここ30年で変化してきて、「自立して働く」という現代のプライドに、「女なら結婚して当たり前」という従来型のプライドも守りたい部分があって。結局、女性側は従来型の役割を果たす気はさらさらないのに、男にだけ「男らしさ」を求めてしまう、そういう辻妻の合わないところが色々不備を生んでいたのだと思います。
女性は生き方の選択肢が増えましたけど、男は昔のままですもんね。経済格差問題にも男はナイーブだという話が、この本にも出てきました*。
そういう社会的立場に置かれている男性のことを女性が理解してないが故に傷つけてしまう。こちらが気にしなくても、男にとっての「お金」は繊細な問題。女性より稼ぎが少ないと後ろめたく感じる人も多いようですよ。女にとっての「若さ」みたいなものと考えてみたらわかりやすいでしょうか。年の差を気にしないうんと年下の彼氏に、若者ばかりの集まりに連れてかれてついていけない話題ばかりされたら気遅れして自分の年を後ろめたく思うこともあるでしょう?
*020:彼の方が稼ぎが少ないことをあなたはなんとも思ってないが、買い物に行くとあなただけ大人買いをする。
なるほど。「結婚すれば男が食わせてくれる」という結婚観も、説得力がなくなってきていますよね。
読者のなかでも30代後半以降で「好きで働いてる」と言える女性は、男性の稼ぎがないと食べていけないわけではない生活をしています。自立心もあって経済力もある精鋭部隊です。知り合って数年の異性が、自分の人生をしょってくれるはずもないことも知っている。気付かないようにしているけれど、結婚システムのリスクもわかってるんですよ。それをどんどん突き詰めて考えていくと、「あれ?自分はそんなに結婚したくなかったかも」という気持ちに辿り着いちゃうんじゃないでしょうか。
今の日本の経済状況だと、男の人だけの収入では難しい時代にもなってきたし。
女性進出とか女性の活躍をって昨今よく言いますけど、いまの日本の経済状況の中で、一時的にみなし管理職みたいなポストは増えるかもしれないけど、役職のポスト自体が今より飛躍的に増えることはないと思うんです。となると、今までポストに就けてたはずの男性がそのポストにつけなくなるわけです。稼げない、出世しない男が増える、ということですよね。女性進出ってそういう側面もあることを理解しないと。30前半くらいの女の子から、「(仕事が)できない男が多い」という話を聞きますけど、男性の場合はなかなかやめられないんだからしょうがない部分はあると思います。だって、やる気のなかった同期の女性はもう職場には残っていないでしょ? もちろん、生活のために働きたくなくても働かざるをえない人は男女にかかわらずおりますが、辞めづらさで言ったら男性のほうがまだまだ大変な世の中だと思います。
稼ぎのない、出世できないダメな男が好きならそれでいいじゃん? と。
ホラホラ、そこでまた偏見があるでしょ? 稼がない男がダメだと思ってるじゃないですか。その時点ですでに男に圧をかけてるんですよ。それって家事ができない女がダメって言うのと一緒なんですよ。子ども産めない女がダメっていうのとおんなじで、言われるとけっこうヒヤっとするじゃないですか。
あっ、確かに(汗)
女の一生を背負うことが男の甲斐性なんだと、男の人にある種の魔法をかけてた社会っていうのがあって。今もうそんなことは言ってられない世の中で、そこらへんはお互い勉強しながら折り合って行かないと...。
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ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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『わたプロ」ドラマ化 シーズン1も絶賛発売中
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