戸松遥ニュー・シングル「STEP A GO! GO!」発売記念インタビュー

---ツアーの真っ最中というお忙しい中、インタビューありがとうございます。

戸松さん：いえいえ！よろしくお願いします！

---先日、ツアーの福岡公演で「STEP A GO! GO!」を初披露されましたね。

戸松さん：そうなんです。初披露しました！初めて聴いていただいたのに凄いノリが良くて。いつも発売前に初披露する時は、どんな曲なんだろうって様子見というか、まずどんな曲か聴いてもらうというような事が多いのですが、今回はノリノリな曲なので、もう1番くらいで皆さん感じを掴んでくださって、2番からは初めてじゃないくらいの団結力でした（笑）。初めてなのに、こんなに一体感を出せるんだと感動しました。今後、歌い続けていくのが楽しみです！

---ツアーのファイナルではなく、途中の公演で発表されていたので驚きました。

戸松さん：そうなんですよ、ファンの方もビックリされていました。タイトルもこの日に初めて発表だったんです。MCでタイトルは「STEP A GO! GO!」という曲になりますって言ったら「おー！」というリアクションがあって、その後すぐに歌いますって言ったら、皆さん予想外だったらしく、「えーー！？」って更に大きなリアクションをいただきました（笑）。皆さんファイナルで初披露すると思っていたみたいでしたが、一足早く福岡で披露させていただいて、いいサプライズになりました！

---歌ってみた手応えは。

戸松さん：福岡公演は、ミュージックビデオ（以下、MV）を撮った直後でした。いつもだとMVの映像も披露して、色々完成形を観ていただいたうえで披露することが多いのですが、こんなに近々で撮りたてほやほやの中、歌う事が初めてだったので、まだ自分の中で、どう表現しようかなっていうのがギリギリまで定まらずという状況でした。でも、サビの部分とかは決めで絶対一緒にやってもらいたいっていう振りがあったので、そこはやろうと。応援ソングなので、とにかく楽しんでいただけたらいいなという気持ちで歌いました。とにかくめっちゃ緊張しました（笑）！

---初めての応援ソングというのは意外です。元気を貰う曲はこれまでも多いですよね。

戸松さん：そうなんですよね。みんなで楽しもうぜ！とか、曲自体が元気になれるというのは今までの曲でもたくさんあったんですけど、歌詞自体、いけるいける！あなたの背中を押すぞ！みたいな背中を押してあげる曲が実は無くて。それで、今回シングル出しますってお話を聞いた時に、やりたい曲ってありますか？って聞かれて、応援ソングが歌いたいです、というアイデアを出させていただいて、それが実現できたなと。曲もバンドサウンドが似合って、みんなと一緒にジャンプできたりするのがいいです。という感じで伝えたらこの曲があがってきました。実際、自分のイメージに近い形になりました。

---歌詞も戸松さんらしいワードが散りばめられていますね。

戸松さん：元気でますよね！底抜けにからっとしていたらいいなと。時期的には暑さは残るけれど秋という、自分の中ではイベント事が多いイメージなんです。学生なら、文化祭とか体育祭とか、後は改編期というか夏休みが終わって、そろそろ受験に頑張らなきゃ、とか推薦が決まる時期だったり、大学生ならば就活とか。9月や10月って夏休みが終わって、気合いれるスイッチを切り替える時期というイメージがあって、だから応援ソングにしたんです。応援の仕方って色々あると思うんです。寄り添って大丈夫だよっていうのもあるし、優しく背中を押してあげるっていうのもあると思うんですけど、「STEP A GO! GO!」に関しては、もうバァーーンって背中を思い切り叩くくらいの、行ってこーーい！ってそれぐらいのからっとしたイメージです。何もマイナスな要素が無いっていう（笑）。

---レコーディングで苦労された部分などはありますか。

戸松さん：基本スムーズだったんですけど、落ちサビのeverybodyを「エーーーー」って凄く長く伸ばすところは苦労しました。一度OKになったあとに、後日そこの部分だけもう一度録りなおしました。

---違うディレクションが入ったんですか。

戸松さん：そうですね。ディレクターさんがやっぱりベストじゃないんだよこれは！って。もう一回やってみないって。コーラスや掛け声系って普段は、自分の声しか入っていないんですけど、今回は人数が多い感じが出たほうがいいかなというのがあったので、ツアーを一緒に回っているメンバーに協力していただいて、「ヘイ」とか「ウォウ！」とかコーラスを入れてもらいました。そのコーラスを入れる日に一緒に現場に行って、そこの部分だけ録り直しました。そこまでして録り直すのは結構珍しいんですよね。そこは慣れるまで何度も何度も録り直しました。

---ジャケットは壁を突き破る戸松さんが写っていますが。MVはどのような感じに？

戸松さん：今回、赤というカラーがいいなと思って。初めてですね、赤色にしたのは。見るだけでエネルギッシュになります。背中を押すというイメージから、壁を突き破るという。勢いというか臨場感のあるジャケットがいいねって。そこまでしちゃう？というくらいのジャケット1枚からエネルギッシュで、勢いのある応援曲だぞという意図が伝わったらいいなと思い、今回こういうデザインになりました。

---なるほど。MVはどういったものになりましたか。

戸松さん：今回、久しぶりにエキストラの方に協力をいただきました。MVは私がバスケの試合を応援している場面から始まるんです。そのバスケットの試合をしているオレンジチームとホワイトチームがいるんですけど、何故か私が途中で試合に乱入するんです（笑）。オレンジと白が混ざったユニフォームを着て、最終的にはボールを取り上げちゃって、私がダンクシュートを決めるという超展開で（笑）。

---それは凄い（笑）。ダンクシュートはどのように撮られたのですか。

戸松さん：トランポリンを使って撮りました。私、中1の時に半年くらいバスケ部だったんですけど、何もできないまま終わって。ドリブルもできないんですよ！

---え？半年は在籍されていたんですよね（笑）。

戸松さん：ドリブルもシュートも何もできないです（笑）。たまたま（MVの）監督がバスケ経験者だったので、スリーポイントシュートの撮影シーンでも肘を閉めてとか、ボールの持ち方とか向きとか投げ方とか色々と教えてもらいました。当たり前ですけど、ダンクもやったことないのに思っいきり飛んで、バーンって叩きつけるみたいな！

---ダンクできたら気持ちいいでしょうね！

戸松さん：気持ちよかったです！できた気分になりました！最終的にバスケットゴールに私が吸い込まれていくんですけど…

---え？

戸松さん：ふふ（笑）。ダンクして勢いつきすぎて、私もゴールに吸い込まれちゃうんです。そのシーンは本当にバスケットゴールの中に入ったんです。

---作り物のゴールですよね？

戸松さん：本物です！体育館のバスケットゴールに登って、リングの中に入りました。

---あれ身体が入れるくらいの大きさなんでしたっけ！？

戸松さん：入れるんですよ！意外と！大丈夫なんですか？って言って入ったら、私が2人くらい入れるくらい広くて。すごい経験ですね、って感動しました。

---それは映像で観るのが楽しみです。

戸松さん：是非楽しみにしてください！基本的には終始、ふふふって笑えるようなシュールなストーリーで、あとは、体育館に横断幕がたくさんあるんですけど、そこに「STEP A GO! GO!」の歌詞が散りばめられています。それが常に画面に写っていて、とてもカラフルです。

---これまでも多くのチャレンジをしてきた戸松さんですが、いま何か挑戦してみたいステップはありますか。

戸松さん：んー！挑戦したいこと…。プライベートだと資格が取りたいです。履歴書に書けることが何もなくて。挑戦したいのは国から認められる何かが欲しい、みたいな。仕事だと、ソロツアーの合間に『ワールドコスプレサミット2015』というイベントにゲストで出演させてもらったんです。ソロの立場でゲストアーティストとして出演するのは人生で2回目くらいだったので、とてもいい経験になりました。今後もそういうイベントやフェスにソロでも積極的に出演したいなと思いました！

---ありがとうございます。それではカップリングの「愛しい光」について。こちらは賑やかな表題曲から一転してしっとりとしたバラードになっていますね。

戸松さん：これは、先に曲のイメージを決めることから始まり、3、4曲の候補の中から選びました。その時はまだ歌詞ができていなかったのですが、曲を聴きながらラブソングを歌ってみたいなと思ったんです。今までのシングルだと「こいのうた」だとか、アルバムの曲だと「恋ヲウチヌケ」だとか恋愛がテーマの曲はあったんです。どちらかというとキュンキュンで、甘酸っぱくて切ないっていう恋がテーマだったのですが、このバラードの曲調に乗せるとなると「愛」になるなと（笑）。それくらいの歌って歌ったことがなくて。

バラードやしっとりとした曲はこれまでの楽曲の中にもたくさんあって、今回のツアーでも凄くいいバラードたくさんあるんだなって、自分で思うくらい素敵な曲に恵まれているんです。ならバラードでやったこと無いジャンルってなんだろうって思った時に、そういった恋愛曲ってやったことがなくて、それを今の自分が表現したらどうなるんだろうっていうのも知りたかったので、自分からオーダーしてラブソングにしていただきました。でも「STEP A GO! GO!」の色が赤なので失恋は違うと思うんです！って言ったり（笑）。前向きな恋愛曲を、とオーダーして出来上がったのがこの曲です。完全に“君”と言っているので、もう、for youというかあなたに。今まで自分の歌は、みんなに、というのが多くて、私からみんなに。というものだったり、自分から自分へだったり。結構、私からあなたへ、という曲はあんまり無くて。日記のような手紙のような歌詞だったので、距離感の近いセリフを言うようなつもりで歌わせていただきました。

「STEP A GO! GO!」は大声で言えるようなもので、「愛しい光」は狭い空間の中で、狭い距離感でっていう対照的なものになったので、自分もこういう表現の仕方があるのか、とか本当にお芝居をしているような気持ちで歌うことができたので、新しい表現をすることができたと思います。

---それでは、ちょうどツアー中ということで、『戸松遥 3rd Live Tour 2015 Welcome！Harukarisk＊Land!!!』についてお聞きします。ここまでの感想などいかがですか。

戸松さん：いやー濃かったです！私の夏はこれで終わります（笑）。今までのソロツアーの中で一番多い公演数で、静岡や福岡には初めて行きました。1人で行くと全然感覚が違うなと思いました。ツアーって地方で公演すればするほど、初めましての人が凄く多くて、観に行きたくても、東京だと遠くて行けなかったよ、という人たちにも会えて良かったですし、コンセプトなど、ほぼほぼ中身が同じでも、どの公演とも私の中では全部違いました。ここで表現したいこととか、ここで伝えたいこと、とか前回やったことを踏まえてここはこうしようとか、常にあって。ずっと次の公演までにここはこうしようとかここ2ヶ月間ずっと考えていました。

---「ヒカリギフト」をリリースイベント以来、久々にライブで披露していましたね。

戸松さん：そうなんです！戸松「ヒカリギフト」が好きじゃない説があったり（笑）。そんなことはもちろんなくて、今回歌うことができて良かったです。よろこんでいただけたなら嬉しいです！

---愉快な振付講座が今回もありましたね（笑）。

戸松さん：そう！あれ、ツアー初期から変わったんですよ！東京の公演が終わった後に、色んな方に、あの振り付けは何言っているか分からなかったと言われまして（笑）！

---そうなんですね（笑）。

戸松さん：説明雑じゃね？とか（笑）。それで、否めない…雑だよね…ってなりまして。そこで次の静岡の公演から大幅にリニューアルしました！何かあると常に、ちょっとずつ変化したものになりますので、1公演、1公演なんだかんだ演出とか細かいところが違うんです！

---公演限定曲などもあるので、ツアーを全部回っている人も当然楽しめますし、一回しか来られない方もプレミアム感があっていいですね。

戸松さん：そうですね。今回、移動遊園地のつもりで回らせていただいて、本当にどの公演も濃くて、全部思い出に残るくらい楽しかったです。

---ニュー・アルバムの『Harukarisk＊Land』がコンセプトということで、「Fan Fun Parade」で始まったのは予想出来ましたけど「マリラレルラ」で締めるっていうのは意外でした。

戸松さん：みんなに言われました！遊園地の閉園ってちょっと寂しいじゃないですか。そのイメージを表現するために「マリラレルラ」を最後に持って行きました。今まで、ライブの最後って必ずアップテンポの曲で終わらせていたんですけど、初めてちょっとしっとりして浄化されるようなエンディングにしてみました。1つのストーリーを観ているかのようなコンセプトもアルバムを出していなければできなかったので、このタイミングでできて良かったですね。

---それでは、最後にインタビューを御覧の皆様にメッセージをお願い致します。

戸松さん：久々に秋にシングルを出します。秋というと少し寂しくなる季節になると思うんですけど、でも自分の中ではまだ、からっと過ごしやすい時期なんです。なので、寂しくなるよりは、この曲を聴いて、なんかやる気出てきたぞって思っていただける一曲になればと思います。働いている人も何かに向けて勉強している人も学生さんも、そんな頑張ってる皆さんの背中を押せるお供に「STEP A GO! GO!」がなったらいいなと思います。

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