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【連載コラム】Akira Kosemura 『細い糸に縋るように』 第63回 細い糸に縋るように Akira Kosemuraへ戻る

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2015年5月11日 (月)

profile

[小瀬村 晶 / AKIRA KOSEMURA]

1985年生まれ、東京出身の作曲家・音楽プロデューサー。
2007年「It's On Everything」でデビュー。同年、音楽レーベル「SCHOLE」を共同設立。
これまでに五枚のオリジナルアルバムを発表、いずれの作品も国内外において高い評価を獲得。
2012年にコンテンポラリーバレエ公演「MANON」(演出/振付:キミホ・ハルバート)の音楽、2014年に映画「最後の命」(監督:松本准平、主演:柳楽優弥)の音楽を担当。
やなぎなぎの楽曲プロデュースや、全日空「ANA LOUNGE」の音楽監修、イケアのテレビCMをはじめとした数々の広告音楽を手掛け、NIKON ASIA、KINFOLK、RADO Switzerlandなど国際企業とのコラボレーションも多数。
これまでに米国最重要音楽メディア「Pitchfork」、豪州最大規模の新聞紙「THE AGE」にてその才能を賞賛されるなど、日本国内に留まらない世界的な活躍が期待される音楽家の一人である。




こんにちは。
三ヶ月振りのコラムです。
三ヶ月も空くと、すっかり春を通り越して、もう夏の匂いがしますね。いまくらいの季節が一年で一番過ごしやすいような気がします。歩いていると、段々と汗ばんでくるような暖かい陽射しが心地いい。

さて、三ヶ月の間、なにをしていたかというと、盟友、クエンティン・サージャックとダコタ・スイートのツアーに同行して演奏したり、コマーシャルの音楽を作ったり、北九州・門司でソロコンサートをしたり。それから、去年の10月にピアノトリオで演奏したライブ音源「TRIO」もリリースされました。あとはひたすら、新しいソロアルバムのための作業をしたり、映画を観たり、ダイエットしてみたり。そんなところです。

ダイエットというのは、そろそろ30歳が近づいているので、身体の代謝も悪くなってきているようで、食べ物に気をつけたり、時々、ランニングしてみたり。その程度のことですが、食事を変えるとけっこう効果あるんですね。野菜や豆、玄米などを中心にしてみたら、簡単に3-4キロ落ちて、体調もいい。

ソロアルバムのほうは、空白の三ヶ月間でけっこう進みまして、なんと楽曲自体はすべて書き終わりました。長かった。四年掛かりました。しかしまだまだ終わりません。ここからは録音に向けた準備を進めていく過程に入ります。なので、作曲家ではなく、プロデューサー的な視点で引き続き作品に携わっていきます。今年の内に、なんとか発表したいなぁ。

映画といえば、去年公開した「最後の命」、僕が音楽を担当しているのですが、先月末から台湾で劇場公開が始まりました。公開日には、松本准平監督と主演の柳楽優弥さんが現地に行かれたそうで、とても評判が良かったそうです。日本では今月の13日にDVDが発売になるので、劇場でご覧になれなかった方は、ぜひこの機会にDVDで観てみてください。事務所にパッケージが届いていましたが、ジャケット写真が公開時のポスターとは別のものになっていてびっくりしました。メイキングもありましたよ。

そして、今月1日にイタリア・ミラノで開幕した「2015年ミラノ国際博覧会」通称・ミラノ万博ですが、日本館の展示作品である「LIVE PERFORMANCE THEATER」の音楽を担当しています。観客体験型のエンターテインメント・シアターというもので、制作はライゾマティクスさん。まさか自分が万博に携われるとは夢にも思っていなかったので、初めて話しがきたときはとても驚きました。日本の四季折々の演出に合わせて音楽を彩っています。10月31日までの会期中、もしイタリアへ旅行に行かれる方、またはヨーロッパ諸国へ行かれる方でお時間のある方は、ぜひミラノ万博・日本館まで足を運んでみてもらえたら嬉しいです。

それではまた来月お会いしましょう。(たぶん)



  http://www.akirakosemura.com/
  http://www.scholecultures.net/
  映画「最後の命」公式サイト
  「最後の命 EMBERS」スペシャルサイト





Akira Kosemura 最新作

Akira Kosemura 『Trio』  [2015年04月16日 発売]

小瀬村晶によるライブ録音を収録したコンサートシングル・シリーズ、最終作となる第3弾。本作は、小瀬村晶が音楽を担当した劇場映画『最後の命』(監督:松本准平 / 主演:柳楽優弥)オリジナル・サウンドトラックの発売を記念して開催された、市ヶ谷ルーテル教会でのピアノトリオコンサートの演奏から新曲を含む4曲を収録したコンサートシングル盤。本公演のために小瀬村晶が新たに編曲した数々の新旧楽曲を、ヴァイオリニストの白澤美佳、チェリストの佐藤万衣子と共に演奏した、一体感に満ち溢 れた美しくも儚いアンサンブルをそのままに収録。



Akira Kosemura 今月のオススメ

paniyolo 『たまのこと』  [2015年04月16日 発売]

ギタリストPaniyoloの3年ぶりの作品「たまのこと」がSCHOLEよりリリースされます。
今作は『I'm home』(2009年)、『ひとてま』(2012年)以来のオリジナル・フルアルバムとなります。2012年にリリースしたカバーアルバム『Christmas Album』以降、Paniyoloのライブ活動をサポートしてきたannieこと中村大史(momo椿*, tricolor, etc)をゲストギタリストに迎え、埼玉の入間にある木造のカフェ兼スタジオ『guzuri recording house』で録音が行われました。スタジオでありながら生活感溢れるguzuriで録音された事によって、建物の軋む音、雨音、風に揺れる木々、石油ストーブの静かに燃える音、衣擦れ、演奏時の息づかいまでも内包した、聞く人のすぐ側で優しく静かに鳴り響く、そんな温もりをもたらす作品に仕上がっています。
収録曲の中には、1stアルバム『I'm home』からの再演として「雨」「暮らし」をよりシンプルなアレンジで収録した他、bob marleyの名曲「redemption song」のカバーも収録しています。たまに起こる日々の喜びをモチーフに、柔らかなアコースティックギターで静かに奏でられるハートフルなメロディ・演奏は、誰の暮らしにも溶け込み、心を温めてくれるでしょう。
レコーディング、ミックス、マスタリングは、エンジニア・キーボーディストの大場傑が手掛けています。
大切な人へプレゼントを渡す時、もしくはもらって開封する時に訪れる温かな気持ちをイメージして、Paniyoloが大切に紡いだ音楽を箱に詰めた、特殊仕様となっています。中に封入された写真、デザイン等を含めた全てのアートワークをSCHOLEの菊地慎が担当しています。また、セレクトCDショップ「雨と休日」の店主、寺田俊彦氏によるライナーノーツも封入されています。



次回へ続く…。






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