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新首席指揮者キリル・ペトレンコ、ベルリン・フィルとの最初のシーズンを語る ベルリン・フィル・ラウンジへ戻る

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2019年5月23日 (木)

ベルリン・フィル & HMV&BOOKS online提携サイト
年間記者会見での映像全編が公開:キリル・ペトレンコ、ベルリン・フィルとの最初のシーズンを語る


 2019年8月、ベルリン・フィルの首席指揮者に就任するキリル・ペトレンコが、4月29日に行われた同オーケストラの年間記者会見で、最初のシーズンのプログラムを発表した。この談話の全編が、映像としてこちらに公開された。
 2019/20年シーズンでペトレンコは、計39回のコンサートと5回のオペラ公演を指揮する予定。中でもプログラムの中核を占めるのがベートーヴェンの作品だ。8月23日に開催される就任演奏会のメインプログラムは、ベートーヴェンの交響曲第9番。同曲はその翌日、ベルリンの壁崩壊30周年を記念して、東西分断の象徴であるブランデンブルク門前の野外コンサートでも演奏される。
 ベートーヴェンと「第9」について、ペトレンコはこう語った。
 「もし人間の本性を、良い面も悪い面も含めて総括的に表現した音楽というものがあるならば、それは『第9』だと思います。この作品こそ、私とベルリン・フィルの新しい時代のスタートになるべきだと考えました。来シーズンでは、3つのメッセージを持つ3作品が演奏されます。歓喜(Freude)を表現した『第9』、自由(Freiheit)を表現した『フィデリオ』、平和(Frieden)を表現した『ミサ・ソレムニス』です。この『ベートーヴェンの3つのF』は、我々の時代にとって、非常にアクチュアルなテーマだと思います」
 ベートーヴェン以外では、スークの交響曲第2番「アスラエル」、ラフマニノフの交響的舞曲、ストラヴィンスキーの3楽章の交響曲、マーラーの交響曲第4番と第6番、さらにB・A・ツィンマーマンの「アラゴアーナ」など、東欧やロシア、演奏頻度の少ない近現代ものを取り上げる。もちろん、ベルリン・フィルが自身のレパートリーと考える独墺の作曲家の作品も大きな位置を占める。
 前任者のサイモン・ラトルが創設した教育プログラムは、ベルリン・フィルで引き続き重要な位置を占める予定。ペトレンコは青少年やベルリン・フィル・オーケストラ・アカデミー団員等と取り組む演目として、プッチーニのオペラ「修道女アンジェリカ」を選んだ。著名なオペラ指揮者である彼が、自らの経験を若い世代の人々に伝えるという意図のもと行われるものだ。
 会見後の質疑応答で、ベルリン・フィルとの関係について尋ねられたペトレンコは、こう答えた。
 「ベルリン・フィルは、私にとって絶大なエネルギーの源です。私が志しているのは、その圧倒的な力と正しいあり方で向き合い、それを正しい流れに向けてゆくこと。私は演奏会のライブの『生』の瞬間で、そのエネルギーを解放させられればと思っています」
 オーケストラ側からは、オラフ・マニンガー(ソロ・チェロ奏者/メディア代表)が、「新シーズンから、いよいよペトレンコさんを首席指揮者に迎えることができます。彼との波長は完璧に合い、ショックのように恋している状態がずっと続いています」と語るなど、新時代のスタートを前にして両者の相思相愛ぶりと期待感をうかがわせた。

年間記者会見でのキリル・ペトレンコの談話映像全編
2019/20年シーズン定期演奏会の一覧

ベルリン・フィルによるキリル・ペトレンコの公式特別ページが公開


 ベルリン・フィルでは、キリル・ペトレンコの首席指揮者就任に向けて、彼の公式特別ページを発表しました。ここでは、彼に関する様々な情報がまとめられています。とりわけ注目に値するのは、彼のインタビュー記事が公開されている点。ペトレンコは、ジャーナリストのインタビューに応じないことで知られ、彼自身の言葉が聞けるのは、デジタル・コンサートホールの枠内等、特定の機会に限られています。ここでは、首席指揮者就任に当たっての所感等が語られています(メニュー内「キリル・ペトレンコについて」の項)。

ベルリン・フィル「キリル・ペトレンコ公式特別ページ」

キリル・ペトレンコとベルリン・フィルの最初の共演CD「チャイコフスキー《悲愴》が」リリース


 5月11日、キリル・ペトレンコとベルリン・フィルの最初の共演CDがリリースされました。演奏曲目は、チャイコフスキーの交響曲第6番《悲愴》。当盤は、2015年夏に彼が首席指揮者に選出された後、最初に客演した機会(2017年3月)に収録されたもので、ゲネプロと3回の演奏会をもとにしたライブ録音となっています。
 その音楽性の特徴は?彼はこれまで、ほとんどCDをリリースしておらず、入手可能なのは特定の希少曲に限られていました。これは、彼が自分の演奏に極めて厳しく、録音の発売を了承してこなかったからからだと言われています。密度の高いリハーサルや、解釈を厳密に徹底させることでも知られますが、最大の魅力は、そうした自分を追い詰める厳格さが、本番では沸き立つような感情の奔流へと変化する点でしょう。彼自身はそれを、「リハーサル中に抑えてきた感情の箍を、演奏会の瞬間において外し、解放する」と表現しています。
 当盤の《悲愴》も、そうした感情の横溢を示すものとなっていますが、この表現性の高さが、ベルリン・フィルの力強い音楽性と合致していることは言うまでもありません。キリル・ペトレンコの放散するエネルギーと、オーケストラの表現意欲がぶつかり合い、激しくドラマチックなチャイコフスキーが展開されています。その燃焼度の高さは、両者の関係に大きな期待を抱かせると同時に、なぜ彼がベルリン・フィルから嘱望され、首席指揮者に選ばれたのかを納得させてくれます。



【商品情報】
● チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
キリル・ペトレンコ(指揮)

録音時期:2017年3月22,23日
録音場所:ベルリン、フィルハーモニー
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.1 SURROUND

商品詳細を見る

IIJのハイレゾ・ストリーミング・サービス「PrimeSeat」で
キリル・ペトレンコ指揮チャイコフスキー《悲愴》第3楽章全編を192kHz/24bit無料試聴


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※IIJは、「ストリーミング・パートナー」として、デジタル・コンサートホールをサポートしています。

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デジタル・コンサートホールでキリル・ペトレンコの演奏会映像を無料試聴!


 デジタル・コンサートホールでは、キリル・ペトレンコを紹介するキャンペーンの一環として、彼の演奏会映像を無料プレイリストとして公開しています。この機会に、彼のこれまでのベルリン・フィルとの共演を、存分にご体験ください。

キリル・ペトレンコ演奏会映像無料プレイリスト

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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交響曲第6番『悲愴』 キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル

SACD

交響曲第6番『悲愴』 キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル

チャイコフスキー(1840-1893)

ユーザー評価 : 4.5点 (7件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥3,565
会員価格(税込) : ¥3,280
まとめ買い価格(税込) : ¥3,030

発売日:2019年05月11日

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ジョン・アダムズ・エディション ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、サイモン・ラトル、キリル・ペトレンコ、グスターヴォ・ドゥダメル、他(4CD+2BD)

CD

ジョン・アダムズ・エディション ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、サイモン・ラトル、キリル・ペトレンコ、グスターヴォ・ドゥダメル、他(4CD+2BD)

アダムズ、ジョン(1947-)

価格(税込) : ¥14,300
会員価格(税込) : ¥13,156
まとめ買い価格(税込) : ¥12,155

発売日:2017年11月21日
在庫あり

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