【映像】パエール:歌劇『アニェーゼ』全曲

2019年12月20日 (金) 16:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


モーツァルトとロッシーニの間の時期にオペラを数多く書き
名声を博したパエールの名作『アニェーゼ』の復活上演


若い娘アニェーゼは恋人エルネストと駆け落ちを画策し行方不明になってしまい、彼女の父親ウベルトは錯乱、「娘は死んでしまった」と精神を病んでしまいます。病院では彼の正気を取り戻すために様々な治療が行われますが、一向に恢復の兆しをみせません。その頃、アニェーゼはエルネストに裏切られてしまい、生まれた娘とともに父親の元に戻ります。そして彼女が歌う「Come la nebbia al vento(風の中の霧のように)」を聴いた父ウベルトは正気を取り戻し、赦しを請うために戻ってきたエルネストも含め三人は和解、娘を抱きしめてハッピーエンドを迎えます。
 フェルディナンド・パエールは1771年にパルマで生まれ、彼の父から最初の音楽の手ほどきを受けました。彼は同時代に活躍したシモン・マイールとともにその時代の「重要なオペラ作曲家」に位置付けられ、50作以上のオペラを残しています。この『アニェーゼ』は最初、1809年にアマチュア歌手のプライベート上演用に作曲されパルマの劇場で上演されましたが、大好評を博したため1824年に改編、コミカルな要素とシリアスな要素がバランスよく統合されたオペラとして、パエールの代表作と呼ばれています。
 この上演では、可動式の装置を用い様々な場面を展開、登場人物の心理を的確に描写していきます。歌手たちの優れた歌唱、とりわけ狂気に陥った父ウベルトを歌うマルクス・ウェルバの見事な歌いまわしが印象的。バロック作品に鋭い解釈を披露するディエゴ・ファソリスの卓越した指揮による、トリノ・レッジョ劇場管弦楽団のきびきびした演奏も聴きどころです。(輸入元情報)


【収録情報】
● パエール:歌劇『アニェーゼ』全曲
(ジュリアーノ・カステッラーニによる比較校訂版)

 アニェーゼ(ウベルト伯爵の娘)…マリア・レイ=ジョリー(ソプラノ)
 ウベルト伯爵…マルクス・ウェルバ(バリトン)
 エルネスト(アニェーゼの夫)…エドガルド・ロチャ(テノール)
 ドン・パスクァーレ…フィリッポ・モラーチェ(バス・バリトン)
 ドン・ジローラモ…アンドレア・ジョヴァンニーニ(テノール)
 カルロッタ…ルチア・チリッロ(ソプラノ)
 ヴェスピーナ…ジュリア・デッラ・ペルータ(ソプラノ)
 ウォルデン…フェデリコ・ベネッティ(バス)
 6歳の少女(アニェーゼの娘)…ソフィア・ラ・カーラ(黙役)
 トリノ・レッジョ劇場合唱団
 アンドレア・セッキ(合唱指揮)
 カルロ・カプート(チェンバロ)
 トリノ・レッジョ劇場管弦楽団
 ディエゴ・ファソリス(指揮)

 演出:レオ・ムスカート
 装置:フェデリカ・パロリーニ
 衣装:シルヴィア・アイモニーノ
 照明:アレッサンドロ・ヴェラッツィ

 収録時期:2019年3月10,14日
 収録場所:トリノ、レッジョ劇場(ライヴ)
 映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ

 収録時間:173分
 画面:カラー、16:9
 字幕:イタリア語・英語・フランス語・ドイツ語・日本語・韓国語