ブライアン・ウィルソン＆ヴァン・ダイク・パークス『Orange Crate Art』発売25周年記念2CDデラックス盤再発

2020年06月19日 (金)　10:00

HMV&BOOKS online - ロック

ポップミュージック界永遠のヒーロー、ブライアン・ウィルソンと、バーバンクサウンドの立役者ヴァン・ダイク・パークスによる傑作『Orange Crate Art』が発売25周年を記念した2CDデラックスエディションで再発

ポップミュージック界の永遠のヒーロー、ブライアン・ウィルソンと、バーバンク・サウンドの立役者でもある奇才、ヴァン・ダイク・パークスという二人の才能がタッグを組み、1995年に発表された音楽史に残る傑作『Orange Crate Art』が発売25周年を記念して今ここに再び眩い輝きを放つ。

『オレンジ・クレイト・アート』は、私の人生においてのハイライトの一つだと言えるよ。ヴァン・ダイク・パークスとまた一緒に作り上げたものだからね。
ブライアン・ウィルソン

1966年、ブライアン・ウィルソンのマスターピースとなった名作『Pet Sounds』に続く作品の構想を立てはじめた時、ミシシッピ生まれのヴァン・ダイク・パークスを、次のビーチ・ボーイズの作品となるはずだった『SMiLE』の作詞家として迎え入れた。その後の歴史が物語るように、この『SMiLE』は、2012年に発表したボックスセットとして正式にリリースされるまで、ロック史における最も有名な未発表アルバムとして語られる、幻の作品となっていたのだ。

『SMiLE』の元々の構想は、アメリカンミュージックの様々な要素をアヴァンギャルドに組み込み、当時存在していたどんなサウンドよりも先を行くスタイルにしよう、というものだった。

『SMiLE』が伝説的な幻の作品という評価を受けていく中、ブライアン・ウィルソンとヴァン・ダイク・パークスは1972年にビーチ・ボーイズのクラシック曲「Sail On Sailor」で再びタッグを組んだ以外、それぞれ別の道を歩んでいくこととなる。だからこそ、未完成の仕事を仕上げるべく1994年に2人の巨人が再び邂逅するとなった時には、最大の興奮と複雑な思いが交差していたことだろう。

Omnivore Brian Wilson and Van Dyke Parks trailer

そして2人は見事にカリフォルニアの大地を思わせるような素晴らしい名作を完成させた。その奇跡の名作『Orange Crate Art』の発売から25周年を迎える2020年、スペシャルエディションとしてここにリリースされることとなった。

1966年は、ブライアンがヴァン・ダイクを迎え入れアルバムの制作を行なったが、1994年の『Orange Crate Art』は逆に、ヴァン・ダイクからブライアンへと話が行き、ヴァン・ダイクが遠く離れた故郷を想いながら書き上げた新曲の数々をブライアン・ウィルソンが歌う、というスタイルをとって作り上げられた。ヴァン・ダイクが長年積み上げてきたバーバンクサウンドの真骨頂ともいえる豊かな曲構成と見事なメロディを、ブライアンのあの歌声でつづっていった本作は、90年代のロック/ポップスシーンを代表する1枚と言っても過言ではない。

スペシャルエディションには、グラミー賞受賞歴を持つ盟主マイケル・グレイヴスによる最新リマスターが施されたアルバム本編12曲に加え、ルイ・アームストロング「What a Wonderful World」、ジョージ・ガーシュウィン「Rhapsody in Blue」「Love is Here to Stay」という、セッション時のアウトテイク3曲がボーナストラックとして追加収録されている。またブックレットには、ブライアン・ウィルソンとヴァン・ダイク・パークスによる新規ライナーノーツを掲載。

2人の天才が作り上げたこの珠玉の名作は、時を超えて世界中の人々を魅了し続けていくのだ。

収録曲

CD1

01． Orange Crate Art

02． Sail Away

03． My Hobo Heart

04． Wings Of A Dove

05． Palm Tree And Moon

06． Summer In Monterey

07． San Francisco

08． Hold Back Time

09． My Jeanine

10． Movies Is Magic