【西野亮廣 × 藤森慎吾】「映画 えんとつ町のプペル」公開記念スペシャルインタビュー!

2020年12月14日 (月) 18:00

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キングコングの西野亮廣による大ヒット絵本「えんとつ町のプペル」。煙に覆われた町でただ一人、孤独に煙の向こうにある星を信じている少年と、ゴミから生まれたゴミ人間の大冒険の物語が、西野自らの製作総指揮、脚本で映画化される。劇場公開への想いを、西野と作中で重要なキャラクターの声を務めたオリエンタルラジオの藤森慎吾の2人に話を聞いた。

(インタビュー・文/宮崎新之 Photo/植田真紗美)



もう8年前の段階で、映画の脚本は出来上がっていました。


――コロナ禍があり、来年に延期という案もあったそうですが年内公開になりました。

西野 みんな大変な思いをしている中で、頑張ろうぜって言っている作品にも関わらず、僕たちがそこから撤退してしまうのはどうなんだっていうのがあって。大変なのは百も承知で、その中でも頑張りましょう、と…。蓋を開けてみたら、それでみんなグッとひとつになったんで、良い方に転びました。

――宣伝もコロナでいろいろと制限がある中、藤森さんがラップ動画を配信するなど、面白い試みをされていますね。

西野 もう、最高なんですよ!もともと藤森君が、誰に頼まれたわけでもないのに、スラムダンクのストーリーをラップで紹介していたんです(笑)。なんであれ始めたの?
藤森 ラップがまず歌いたくて、RADIO FISHでは相方のあっちゃんを題材にして歌詞を書いていたので、それじゃないのを書きたくて。好きなものをとりあえずやってみよう、と。
西野 これがもう、むちゃくちゃ最高で。映画のスタッフと一緒に「もうこれ最高だね」みたいになって、それでお願いしたんです。仕事として。


――すごく熱いメッセージが込められていたと思うんですけど。

藤森 気がついたら、自分で言うのもすごく手前味噌な感じなんですけど、名曲ができたと。
西野 (笑)ほんまに!
藤森 アレを観てオファーしてくださったのは、西野さんが初めてで。作品を深く知っていくうちにどんどん自然と、リリックが出てきて…ちょっとお会いしていなかった西野さんを想って。あれは、西野さんへのラブソングです。
西野 いやあ、ありがとうございます。むっちゃ笑った。
藤森 最高に楽しかったですね。

――渾身の出来でしたね(笑)。続いて物語についても伺いたいんですが、構想はかなり前からあったそうですね。

西野 そうですね。もう8年前の段階で、映画の脚本は出来上がっていました。ただ、誰も知らない作品を観るために映画館に足を運ぶことはないだろうな、と思って、まずはとかく認知を獲得しないことにはダメだなあと。ということで、映画の脚本からストーリーをけっこう間引いて、スピンオフ的に出したのが、絵本「えんとつ町のプペル」です。メインのキャラクターは絵本ではまだ出ていないんです。ルビッチのお父さんが出てなかったりとか。それこそ、藤森くんにお願いしている役も出てないんです。



自分に向けて書いたら、同じような境遇な人には刺さるんじゃないか、と思って


――西野さんは本作を「僕自身の物語」ともコメントされていますね。

西野 まぁ、あの…自分も25くらいから、テレビからちょっと軸足抜いて、絵本だな、ってハンドル切ったんですけど。その頃から風当たりがきつくなって。当時は「芸人はひな壇に出るもんだ」みたいなのがあって、とにかくむちゃくちゃ叩かれたんですよ。絵本を描いてる事も、クラウドファンディングをやってる事も叩かれたし。僕の時間を使ってやりたいことをやって、誰にも迷惑をかけてないのに、「なんでみんなはこれを許さないんだろう」って。自分以外にも、何かしら挑戦して周りからダメだダメだって言われている人っているだろうなと思ったので、自分に向けて書いたら、同じような境遇な人には刺さるんじゃないか、と思って、それで書きました。
藤森 すごく刺さるものがありました。作中でルビッチやプペルを叩いている人間たちがいるじゃないですか。僕も、そっち側。はっきり覚えています。「何、絵本描いてるんすか〜」って。
西野 あははは。ホントに敵やん、悪もんやん(笑)。藤森くんからそう言われたかは覚えてないんですが、みんなからあったのは覚えています。芸人だけじゃなく、業界とか、日本中から。芸人の場合はヘンな縦社会があって、先輩がダメっていったもんはダメなんですよ。僕より先輩が西野はダメって言ったら、そっから下の後輩も西野はダメっていう。

――だから後輩からも言われてしまう。

西野 そうなんです。なんか、藤森は言ってそうな感じがしますね(笑)。
藤森 10年前はね(笑)。10年の間に僕も相方もいろんなことがあって、再会した時の西野さんが、とにかく輝いてた。この人はずっと、やってることがブレてない。今までの風潮、自力で変えたじゃないですか。それはほんとカッコいいし、自分も悔い改めるべきだったな、って。



僕はプペルももちろん好きなんですけど、西野さんのことをより好きになった。


――本作では、夢を持つことの難しさも描かれています。なぜ、夢を持つことが難しい世の中になってしまっているんでしょうか。

西野 確かになかなか難しい感じになってますよね。マジな話をすると、知識不足があると思います。例えばですね、2013年に自分がニューヨークで個展をするときに費用がかかるのでクラウドファンディングをやったんですよ。これがもうフルバッシングで。こういう人たちは何かやりたいと思ったとしても、クラウドファンディングっていう選択肢がないわけじゃないですか。それって、プロジェクトを諦めざるを得ない確率がグッと上がるんです。

――夢を描いていても、叶えるための選択肢を知らない、と。

西野 気をつけなきゃいけないのは、この「知らない」っていうことと、「嫌い」っていう感情が極めて近い位置にあるんです。僕たちは、嫌いだから嫌ってるというより、知らないものを嫌うので。そこはちょっと危ないな、って思います。
藤森 知識が無い=嫌いに近いっていうのはすごく納得。それで言うと、西野さんもそうですけど、うちの相方なんかも、割とこう少し人と違った方向に行くのが好きな人。僕はけっこう早い段階から夢をもつ人の隣に居たから、夢をぶち上げて、叶える楽しさも知っていたんですよね。

――知らないことを「嫌い」と拒絶してしまうし、あきらめた方がいい風潮になっているのかもしれないですね。

藤森 だから映画だったり、こういう活動が、夢を持つ人たちをどんどん増やしていくのかな、と僕は思います。あ、夢持っていいんだ!みたいな。


――そんな、夢を持つことの大切さを教えてくれる作品になっているっていうことですよね。最後に一言ずつ映画の見どころを教えてください。

西野 そうですね。このコロナで人が知ったのは、どうやら夢とか希望みたいなものがないと、僕たちは生きていけないっていう…どうやらそれが証明された。この作品の中で語られる夢と希望みたいなものは、このご時世にぴったりなメッセージになっていると思います。ぜひそれを確認していただけると嬉しいです。
藤森 勇気をもつ人たちの背中を押してくれるようなメッセージが、本当に強いです。あと、西野亮廣という人間がどういう人間かっていうのがギュッと詰まっています。西野さんのことをより好きになる、よりカッコよく思える。僕はプペルももちろん好きなんですけど、西野さんのことをより好きになった。僕の側にいた人も、お客さんの中にいると思うんです。そういう人にぜひ見てほしいですね。


――本日はお忙しいところありがとうございました!


「映画 えんとつ町のプペル」作品情報


『映画 えんとつ町のプぺル』予告1

もう一歩踏み出したいすべての人に贈る、感動の冒険物語。

幅広い世代に愛され、今なお世界を魅了し続ける絵本「えんとつ町のプぺル」が、ついに映画化!原作者のキングコング西野亮廣が自ら製作総指揮・脚本を手がけ、絵本では描かれなかったえんとつ町の“本当の物語”を描き出す。

アニメーション制作は圧倒的クオリティと世界観で世界中に多くのファンを持つSTUDIO4℃。設定開発にとことんこだわり、町の創設からエネルギー構造までを再構築し、ファンタジックな町並みと魅力的なキャラクターを立体的に映像化。

ヴォイスキャストは窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子らが名を連ねるほか、オープニング主題歌にHYDE、エンディング主題歌にはロザリーナが参加してハロウィンの奇跡を盛り上げる。本作の“願い”に賛同したスタッフ、キャスト、アーティストが集結し誕生した、大人も泣ける、この冬一番の感動物語!未来は信じ続けた夢でできている。今だからこそ、あなたの夢を信じてみませんか?

公式サイトはこちらhttps://www.poupelle.com/
チケット情報はこちらhttps://l-tike.com/cinema/mevent/?mid=546713

© 西野亮廣/「映画えんとつ町のプペル」製作委員会

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価格(税込) : ¥1,320

発売日: 2021年02月10日

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