ド・ビリー&ウィーン放送響/シュルホフ:歌劇『炎』(2CD)
2021年02月26日 (金) 16:30 - HMV&BOOKS online - クラシック
ドン・ファン伝説を新たな視点で描いた「退廃オペラ」
17世紀スペインの伝説上の人物「ドン・ファン」。彼の存在は多くの芸術家たちの創作欲を刺激し、常に新しい解釈による人物像が生み出されています。チェコの作家ヨーゼフ・ベネシュは、ドン・ファンを死(ラ・モルテ)に魅せられた、地獄へ落ちることもできない「永遠の命」を与えられた存在として描き出しました。様々な女性たちが彼に対して欲望を覚えることで、ドン・ファンの死への衝動が一時的に抑圧されますが、どんな愛も彼の絶望した心に救いをもたらすことはありません。そして常にうごめく影たちはドン・ファンのコンプレックスの象徴であり、それは最終場面まで彼につきまといます。
シュルホフがこの物語に付けたのは、後期ロマン派風の音楽と、フォックストロットやラグタイムなど20世紀初頭に流行し始めたジャズ風の音楽。これらが交錯し、燃え盛る炎に例えられた人間の欲望が解き明かされていきます。ヴェリーやフェルミリオンらの歌手たちの見事な歌唱に加え、近代オペラを得意とするド・ビリーが、複雑な音楽を見事にまとめています。(輸入元情報)
【収録情報】
● シュルホフ:歌劇『炎』全曲 (1928-32)
ドン・ファン…レイモンド・ヴェリー(テノール)
ラ・モルテ…イリス・フェルミリオン(メゾ・ソプラノ)
女性/尼僧/マルガレーテ/ドンナ・アンナ…ステファニー・フリーデ(ソプラノ)
総督…サルバドール・フェルナンデス=カストロ(バリトン)
影1…ガブリエラ・ボーネ(ソプラノ)
影2…ニーナ・ベルンシュタイナー(ソプラノ)
影3…アンナ・ペシェス(コントラルト)
影4…クリスタ・ラッツェンベック(メゾ・ソプラノ)
影5…ヘルミーネ・ハーゼルベック(メゾ・ソプラノ)
影6…エリザベト・ヴォルフバウアー(メゾ・ソプラノ)、他
アルノルト・シェーンベルク合唱団(合唱指揮:エルヴィン・オルトナー)
ジャズ・バンド(ウィーン劇場協会オーケストラのメンバー)
ウィーン放送交響楽団
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
録音時期:2006年8月5,7,10,14日
録音場所:アン・デア・ウィーン劇場
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
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