ガービッジ約5年ぶりの最新アルバム『No Gods No Masters』完成　デヴィッド・ボウイやパティ・スミスのカヴァーを収録した2CDデラックスエディションも登場

2021年05月27日 (木)　17:45

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ガービッジ約5年ぶりの最新アルバム『No Gods No Masters』完成　デヴィッド・ボウイやパティ・スミスのカヴァーを収録した2CDデラックスエディションも登場

ニルヴァーナの『Nevermind』、スマッシング・パンプキンズの『Siamese Dream』などをプロデュースし、USオルタナティヴシーンにおける最重要プロデューサーのひとりであり、またワールドワイドな敏腕プロデューサーとしても名を馳せるブッチ・ヴィグら 3人のプロデューサーと、イギリス出身の紅一点ヴォーカル、シャーリー・マンソンによって1994年ニューヨークで結成。目まぐるしく移り変わる現代のミュージックシーンで変わらず輝き続ける孤高で華麗なるモンスターポップロックバンド、ガービッジ。

2007年にベストアルバム『Absolute Garbage』をリリースした後、一度は長期の充電期間に入ったが、2012年に5thアルバム『Not Your Kind Of People』で復活。他の追随を許さない孤高の存在感でシーンに輝きを放ち続けている。2016年に6thアルバム『Strange Little Birds』、そして2018年には2ndアルバム『Version 2.0』の発売20周年を記念した『Version 2.0: The Official Remixes』をリリースした彼らが、約5年ぶり通算7作目のスタジオアルバム『No Gods No Masters』を完成させた。

待望の新作の ”種” が蒔かれたのは2018年夏のこと。カリフォルニアはパームスプリングスの砂漠にある、ギタリストのスティーヴ・マーカーの親戚が持つ家に集まったメンバーは、そこで2週間にわたりジャムセッションで曲を試したり、サウンド面での実験を行なったりしながら、アルバムの骨組みを作っていった。できあがったデモを手にそれぞれの家に戻っていった彼らは、しばらく時間をおいてから再びロサンゼルスに集まり、アルバムを仕上げたという。

そうして完成したガービッジの7thアルバム『No Gods No Masters』は、バンドと長年のコラボレイターであるビリー・ブッシュが共同でプロデュースを手掛けた作品となる。

The Men Who Rule The World (Official Video)

「これは私たちの7作目のアルバム。その数が持つ重要な数秘術はアルバムのDNAに影響を与えている― 七元徳 (しちげんとく) 、7つの悲しみ、7つの大罪、といった感じにね」。そのように語るのはシャーリー・マンソン。「だいぶおかしなことになっているこの世の中と、自分たちが置かれているこの驚くべき混乱に何とか落とし前を付けようとする、私たちなりのやり方だった」。彼女が語るように、この新作には、現代社会に巣食う資本主義と欲望、喪失、深い悲しみなどが紆余曲折とともに描かれているのだ。

アルバムからの先行トラックとなるのは「The Men Who Rule The World」。世界各地で起こっている資本家の近視眼に、レイシズム、性差別やミソジニーに対する批判が込められたパワフルで激しいプロテストソングは、『No Gods No Masters』のトーンを決定づける1曲であり、世を告発し、人々に立ち上がれと呼びかける曲だ。

結成25年を経ても、アグレッシヴでシャープ、それでいてポップなロックサウンドをカッコよく決めているガービッジ。目まぐるしく移り変わる現代のミュージックシーンで変わらず輝き続ける彼らの孤高の存在感。音楽にせずにはいられない衝動と人々の抗う力を未だに固く信じるバンドの姿がここにある。

2CDデラックスエディションには、デヴィッド・ボウイ「Starman」、パティ・スミス (ブルース・スプリングスティーン作)「Because the Night」のカヴァーや、様々なゲストをフィーチャーしたレアトラックなどを収録のボーナスディスクを付属。