シラノシアン、アラルコン、他/『Bach before Bach〜バッハへ至る、ドイツ・ヴァイオリン芸術の道』

2021年10月04日 (月) 16:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


シラノシアンとアラルコンが熱く解き明かす、大バッハのヴァイオリン芸術の源流

大バッハが、ヴァイオリン音楽の最高傑作のひとつ『無伴奏ソナタとパルティータ』に至るまでに書いた作品や、大きな影響を受けたであろう作曲家をテーマとしたアルバム。イタリアからヴァイオリン芸術をドイツに持ち込んだファリーナから、その後のドイツ・オーストリアを支えた巨匠ムファットやヴェストホフ、バッハのソナタ2曲と若き日のフーガ、シラノシアンがザルツブルクでラインハルト・ゲーベルに学んでいたころから親しんでいるヴァルターのパッサカリア、かつてバッハの作とされていたものの、今では同時代のドレスデン宮廷楽団でコンサートマスターを長年務めたピゼンデルの手によると目されているソナタからの楽章などを収録しています。
 アルメニア系フランス人の血を引くシラノシアンと、アルゼンチン出身のアラルコン、ハンガリー出身のマーテーという血筋もあってか、息の合った3人がどの作品でもたいへん熱い演奏を聴かせてくれるのが嬉しいところ。大家ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーの息子A.A.シュメルツァーがビーバーの作品を書き換えた『キリスト教徒の勝利』では、一部でチェロの弦に紙を挟んで演奏し、17世紀の戦場を思わせる効果音を加えて驚かせています。(輸入元情報)

【収録情報】
● J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV.1021
● ファリーナ:第5ソナタ『ラ・ファリーナ』
● ヴァルター:パッサカリア〜ソナタ第6番より
● 伝J.S.バッハ:アダージョ〜ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ハ短調 BWV.1024(ピゼンデル作曲)より
● J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためフーガ BWV.1026
● ムファット:ソナタ ニ長調
● J.S.バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV.1023
● ヴェストホフ:ソナタ第3番『鐘の模倣』
● シュメルツァー:キリスト教徒の勝利(ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ、ビーバー:『ロザリオのソナタ』第10番による)


 シュシャーヌ・シラノシアン(ヴァイオリン)
 バラージュ・マーテー(チェロ、バス・ヴァイオリン)
 レオナルド・ガルシア・アラルコン(チェンバロ)

 録音時期:2020年6月
 録音場所:フランス、オペラ・ド・ディジョン
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)