【映像】ガーディナー/モンテヴェルディ: 『ポッペアの戴冠』

2022年06月10日 (金) 13:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


ガーディナー畢生の大プロジェクト、第3弾『ポッペアの戴冠』登場!

帝政ローマを舞台に、暴君ネローネ(ネロ)の愛妾ポッペアが愛の神アモーレの助けを得て周囲の邪魔者を排斥し、皇后になるまでの物語。ローマの武将オットーネの妻ポッペアは自らの野心のためにネローネの愛を得ようと画策します。まず目障りな哲学者セネカを亡きものにし、オットーネと皇妃オッターヴィアを国外追放、彼女は思い通りのネローネの妃という身分を手に入れ、廷臣たちと神々の祝福を受けるのでした。
 2017年、モンテヴェルディ生誕450年周年にあたり、ガーディナーは「Monteverdi450」と銘打った一大プロジェクトを立ち上げ、2017年4月から10月にかけて世界16都市を巡る演奏ツアーを行いました。その中でもブリストル、ヴェネツィア、ザルツブルク、エジンバラ、ルツェルン、ベルリン、パリ、シカゴ、ニューヨークの9都市ではモンテヴェルディの歌劇3部作のツィクルスを上演するという快挙を成し遂げました。
 この演奏ツアーを実現したガーディナーは、今でこそバッハやベートーヴェンの演奏で広く知られていますが、モンテヴェルディこそが彼の原点となる作曲家で、イングリッシュ・バロック・ソロイスツもその前身はモンテヴェルディ管弦楽団と名付けられています。
 神話や聖書に拠らず、歴史から題材を得た史上初の歌劇と言われる本作『ポッペアの戴冠』は、モンテヴェルディ晩年の名作。現存する2種類の手稿本には歌と低音部しか書かれておらず、演奏者の自由度が高い作品として知られています。今作で題名役ポッペアを歌うハナ・ブラシコヴァは、バッハをはじめバロック期の作品を得意とするソプラノ。ここでは強烈な存在感を放つ希代の悪女を堂々と歌い上げています。彼女に翻弄される男性たちの歌唱も聴きどころ。セネカを演じるジャンルカ・ブラットの真面目な歌唱も一聴の価値ありです。実力派の歌手を揃えた声楽陣とイングリッシュ・バロック・ソロイスツによる素晴らしいステージ(演奏会形式)がガーディナーの指揮のもとに繰り広げられます。(輸入元情報)


【収録情報】
● モンテヴェルディ:歌劇『ポッペアの戴冠』全曲


 ポッペーア/フォルトゥーナ(幸運)…ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)
 ネローネ…カンミン・ジャスティン・キム(カウンターテナー)
 オッターヴィア…マリアンナ・ピッツォラート(ソプラノ)
 セネカ…ジャンルカ・ブラット(バス)
 オットーネ…カルロ・ヴィストーリ(カウンターテナー)
 ドゥルジッラ/美徳/パッラーデ…アンナ・デニス(ソプラノ)
 アルナルタ/ヴェネーレ…リュシール・リシャルド(コントラルト)
 アモーレ(愛)/ヴァレット…シルヴィア・フリガート(ソプラノ)
 兵士I/リベルト…フリオ・ザナージ(バリトン)
 家族…ガレス・トレシダー(テノール)
 ルカーノ…ザカリー・ワイルダー(テノール)
 ダミジェッラ…フランチェスカ・ボンコンパーニ(ソプラノ)
 メルクーリオ/リットーレ…ジョン・テイラー・ウォード(バス)
 ヌートリチェ…ミハウ・チェルニアフスキ(カウンターテナー)
 兵士II…ロバート・バート(テノール)

 モンテヴェルディ合唱団
 イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
 サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)

 演出:サー・ジョン・エリオット・ガーディナー、エルサ・ルーク
 照明:リック・フィッシャー
 衣装:パトリシア・ホフスティード、イザベラ・デ・サバタ

 収録時期:2017年6月25日
 収録場所:ヴェネツィア、フェニーチェ歌劇場(ライヴ)
 映像監督:セバスティアン・グラ

 収録時間:192分
 画面:カラー、16:9
 字幕:日本語・イタリア語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語