ベスティオン・ド・カンブラ/シャルパンティエ:テ・デウム、他

2023年11月22日 (水) 17:45 - HMV&BOOKS online - クラシック


華やぎに満ちたルイ14世時代の祝典音楽を、
フランス古楽シーン最前線の精妙な解釈で!


毎年正月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる『トランペットの前奏』が有名な、17世紀フランスの大家マルカントワーヌ(マルク=アントワーヌ)・シャルパンティエの『テ・デウム』。
 かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の『テ・デウム』を指揮していた時の事故がもとで亡くなっています)。その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマリー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された『リヨンのテ・デウム』も収録。作曲者アンリ・デマレ[1661-1741]はフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレーヌの宮廷で作曲されました。
 バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせ「ALPHA」にも録音の多い俊才。フランス語圏のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。(輸入元情報)

【収録情報】
1. シャルパンティエ:テ・デウム H.146
2. デマレ:テ・デウム(通称『リヨンのテ・デウム』)


 ジャンヌ・アムザル、ユジェニー・ルフェビュール(ソプラノ)
 クレマン・ドビュヴル、フランソワ=オリヴィエ・ジャン(オートコントル=高音テノール)
 フランソワ・ジョロン(テノール)
 ジャン=クリストフ・ラニエス、ダヴィド・ヴィチャク(バリトン)
 アンサンブル・レ・シュルプリーズ(声楽&古楽器アンサンブル)
 ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指揮)

 録音時期:2022年12月
 録音場所:フランス北東部ロレーヌ地方メス、アルスナル、シテ・ミュジカル=メス
 録音方式:ステレオ(デジタル)
 世界初録音(2)
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