グラーフ&シンガポール響/コズウォフスキ:レクィエム
2024年03月28日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
怒りの日
アニュス・デイ
モーツァルトの名作に匹敵する感動!
ロシアで活躍したポーランド人作曲家の魂の叫び
ユゼフ・コズウォフスキはモーツァルトより一歳年少のポーランド出身の作曲家。ペテルブルグ宮廷で活動したためオシプ・コズロフスキーというロシア名の方が知られています。23歳でロシアへ移り露土戦争に将校として従軍しますが、その後宮廷音楽家となりオペラや舞曲を作曲。ロシア宮廷にポロネースを流行させ、チャイコフスキーのオペラ『スペードの女王』にも引用されるほどでした。
レクィエムはロシア在住だったポーランド・リトアニア連合最後の王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキが自身の葬儀用に生前委嘱し、1798年に使われました。ポーランドは1795年にロシア、ドイツ、オーストリアによる三国分割で地図上から姿を消したため、コズロフスキーにとっては祖国へのレクィエムでもあったといわれます。その後1825年、ロシア皇帝アレクサンドル1世の葬儀で再演されました。
レクィエムはカトリックの鎮魂曲でロシア正教では使用されませんが、アレクサンドル1世はポーランド王も兼ねていたためとされます。その際コズロフスキーはオーケストレーションと合唱を厚くしてドラマ性を増し、数曲追加しました。それが今日伝わる版となっています。
このレコーディングは、シンガポール交響楽団の芸術監督ハンス・セレンセンが2018年にCDで同曲を聴き、ぜひ自分たちの団体で演奏したいと思ったのがきっかけでした。ようやく楽譜を入手するもパンデミックで演奏会ができなくなり、さらに当初予定していた指揮者ヴェデルニコフもコロナの合併症で2020年に急逝してしまいました。ようやく実現のめどが立ち、指揮を執ることになったハンス・グラーフは慎重に原典稿へ戻す作業を行いました。
モーツァルトの名作の7年後に作られたこの作品、ウィーン古典派風でありながらスラヴ的な色彩も感じられ、最後は無へ消えてゆくはかなさがいろいろ考えさせられる内容となっています。(輸入元情報)
【収録情報】
● コズウォフスキ(コズロフスキー):レクィエム(原典版 ラテン語歌唱)
オリガ・ペレチャトコ(ソプラノ)
オレーシャ・ペトロワ(メゾ・ソプラノ)
ボリス・ステパノフ(テノール)
クリストフ・ザイドル(バス)
シンガポール交響楽団合唱団&児童合唱団
シンガポール交響楽団
ハンス・グラーフ(指揮)
録音時期:2023年4月7,8日
録音場所:シンガポール、エスプラネード・コンサート・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル)
ディジパック仕様
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